写真提供:日本陸上競技連盟/アフロスポーツ
東京五輪の競歩代表選手が7月24日、公開練習とオンライン取材に応じた。
競歩の日本代表9選手(男子20km、同50km、女子20kmいずれも3人ずつ)は、前日の23日までに最終合宿地のある北海道・千歳に全員集合。翌日のこの日はロングウォークなどを公開した。
日本陸連の今村文男・オリンピック強化コーチは種目ごとにレースを展望。20kmは最初に2019年ドーハ世界選手権金メダリストの山西利和(愛知製鋼)の名を挙げ、「山西君を中心に戦うことになる」と語った。
50kmはドーハ世界選手権優勝の鈴木雄介(富士通)がコンディション不良で代表を辞退したものの、戦力は充実している。今村コーチは「全員入賞が理想」とした上で、2レース連続で3時間40分を切っている丸尾知司(愛知製鋼)が主導権を握る展開を予想。「彼を中心にレースが進んでいくのでは」とみている。
また、女子20kmは岡田久美子(ビックカメラ)と藤井菜々子(エディオン)のドーハ世界選手権入賞コンビ(岡田6位、藤井7位)について、「非常に落ち着いて安心して見ていられる。入賞ラインで戦えるのではないか」と話していた。
山西は「金メダルをターゲットにずっとやってきた。レースまで残りの日数をみて、これからはやれることを一つひとつやっていく」と、ドーハに続く国際大会2大会連続の世界一に強い意欲を示した。レースについてのイメージについて、「調子の良い選手をうまくマークしながら、さまざまなパターンに対応して、自分の流れに引き込みたい」と主導権を握る姿勢を見せ、「涼しければ自力を出しやすいし、湿気や暑さがあっても得意な展開にしたい」と意気込んだ。
丸尾も「金メダルがターゲット。自分の力を最大限発揮できるようにがんばりたい」と決意表明。午前5時半にスタートするレースを踏まえ、「気温が上がってくるけど、そこでペースアップできるようにしたい」と話していた。さらに、そのためのポイントとしては30kmを挙げ「そこで余裕度が高ければ問題はない。メダルかさらにいいものにつながる」と力を込めた。
女子20kmで前回のリオ大会に続く2大会連続五輪代表となる岡田は「入賞を目標に全力を尽くす。暑くなればメダルにも挑戦したい」と語り、ドーハ世界選手権以上の成績も視野に入れている。それだけ本番までの練習が順調だったようで「自信になっている調子も良くなっていて楽しみ」と心待ちにしている様子だった。
また、藤井は「この舞台に立てることに感謝して上位入賞を目指したい」と抱負を語った。レースは夕方に行われ、気温が高いことが予想されており「牽制して私には有利かなと思う。ドーハのように先頭集団から落ちてくる選手を拾ってくるだけでなく、それよりも前に行く積極的なレースをしていきたい」と飛躍を誓った。
レースはいずれも北海道札幌市の大通公園で行われ、8月5日16時30分から男子20km、翌6日午前5時30分から男子50km、同日16時30分から女子20kmがそれぞれスタートする。
■その他の五輪代表選手の意気込み
◎男子20km
池田向希(旭化成)
「ラスト5kmが勝負。スタミナ、スピード、フィジカルを軸に取り組んできた。自分のやりたいレースを体現したい」
高橋英輝(富士通)
「いい準備ができてきた。日本選手やスペイン、中国、南米の選手と争うが、しっかり把握して俯瞰的にレースを進めたい」
◎男子50km
川野将虎(旭化成)
「金メダルを目標にしっかり調整していくことが責務。特定の選手をマークするのではなくレースの動きで判断していきたい」
勝木隼人(自衛隊体育学校)
「入賞を目標にやっていきたい。暑さ対策は知り尽くしているし、対処する能力もある。しっかり準備していきたい」
◎女子20km
河添香織(自衛隊体育学校)
「自分で決めたタイムを目指し、それで順位がついてくればいい。代表が決まって喜んでくれた人に元気な姿を見せたい」
![](https://www.rikujyokyogi.co.jp/wp-content/uploads/2021/07/I4I3736.jpg)
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2024.07.27
混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪
-
2024.07.27
-
2024.07.26
-
2024.07.25
2024.07.24
やり投・北口榛花がオメガのアンバサダーに就任!パリ代表の阿部兄妹、早田ひなら6人
-
2024.07.20
-
2024.07.02
-
2024.07.24
-
2024.06.28
-
2024.06.29
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.07.27
女子競歩の岡田久美子は調整順調「メダルを狙える位置。新たな挑戦でワクワクしている」/パリ五輪
パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 2016年リオ、21年東京に続く3大会連続の五輪代表となる女子競歩の岡田久美子(富士通)は「いよいよだなという気 […]
2024.07.27
中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム
7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]
Latest Issue
最新号
![2024年8月号 (7月12日発売)](https://www.rikujyokyogi.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/202408cover.jpg)
2024年8月号 (7月12日発売)
W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド