寄付およびチャリティランナー募集! 2020年は「東京」を走ろう!!(『月刊陸上競技』2019年7月号誌面転載記事/PR)

寄付およびチャリティランナー募集!
2020年は「東京」を走ろう!!


 来年3月1日に開催される「東京マラソン2020」のチャリティランナー募集が始まる。通常のエントリーでは高倍率でなかなか出走の機会が得られないが、チャリティランナーとしてならチャンスは広がる。自分が楽しむだけでなく、社会貢献もできるのがチャリティの魅力。2020年はチャリティランナーとして東京を駆け抜けてみてはいかがだろうか。

スポーツとチャリティの融合

 次回の2020大会(3月1日開催)で14回目を迎える東京マラソンは、日本の都市型マラソンの代表格として広く認知されるようになった。ランナーのエントリー抽選倍率も上昇の一途をたどり、前回は12倍を超えるなど人気が急騰している。また、東京マラソン財団は2011大会から世界最高水準のマラソン大会を目指して「チャリティランナー」枠を新設し、一定額以上の寄付をしたランナーが東京マラソンに出場できる仕組みを作った。

 アボット・ワールドマラソンメジャーズ対象大会など世界の大都市マラソンではチャリティランナー制度が一般的で、東京マラソンも多くの人を「つなぐ」というコンセプトのもとチャリティ制度を導入した。最初の2011大会こそ1000人の定員が埋まらなかったものの、翌年以降は着実に数を増やし、前回は定員5000人のチャリティランナーを募集している。寄付の総額も過去最高の5億7000万円超となり、今や日本のスポーツイベントで最大級のチャリティに成長した。

 チャリティランナーになる方法は3種類あり、「個人チャリティ」と「クラウドファンディング」はそれぞれチャリティ公式ウェブサイトを通じて10万円以上を寄付する。「アクティブチャリティ」は対象となる事業へ直接問い合わせをして応募するもので、こちらはすでに窓口を開設している。このほか、東京マラソンには出走しないで寄付のみに参加する「サポーター」も募集しており、こちらも公式サイトでクラウドファンディングができる。

 東京マラソンのチャリティで特徴的なのは寄付先を自分で決められることだ。寄付先は東京マラソン財団の審査をパスした団体の中から選択でき、2020大会は29事業が対象となる。事業の趣旨に賛同し、納得した上でチャリティができるので、寄付者にとっても満足度の高いシステムと言える。

 そして、チャリティを通じた社会貢献によって東京マラソン自体の価値も上がった。参加者が楽しむだけでなく、すべての人にとって東京マラソンが必要とされるように――。東京マラソンがチャリティを行う背景にはそんな想いもある。

〝ダイヤモンドアスリート〟の人材育成に尽力

 東京マラソン財団はチャリティの寄付先として2015大会より「スポーツレガシー事業」を創設した。そこではランニングを中心に「スポーツを軸とした新しいライフスタイルを享受できる社会の実現と継承」等を目指している。

 その取り組みの1つとして、日本陸上競技連盟の「ダイヤモンドアスリートプログラム」をサポート。世界の舞台でリーダーシップを発揮できる人材の育成を目的とする「リーダーシッププログラム」を運営し、世界選手権男子400mハードル銅メダリストである為末大氏の監修でさまざまな講義やワークショップを展開してきた。

 それらのプログラムを受講したダイヤモンドアスリートやその修了生が、今季は特に目覚しい活躍を見せている。4月のアジア選手権では男子走幅跳の橋岡優輝(日大)が日本記録にあと3cmと迫る日本歴代2位の8m22(+0.5)で金メダルを獲得し、5月6日の木南記念では女子やり投の北口榛花(日大)が2020年東京オリンピックの参加標準記録を突破する64m36の日本新。5月11日・12日に神奈川県横浜市で開催された世界リレーでも、宮本大輔(東洋大)、井本佳伸(東海大)、クレイ・アーロン竜波(相洋高・神奈川)の3選手が日本代表として力走した。そして、アメリカではフロリダ大に留学中のサニブラウン・アブデル・ハキームが6月7日の全米学生選手権男子100mで9秒97(+0.8)の日本新記録を樹立。東京オリンピックを前に〝ダイヤモンド〟たちが輝きを放った。

 また、スポーツレガシー事業は日本実業団陸上競技連合のマラソン特別強化プロジェクト「Project EXCEED(プロジェクト・エクシード)」にも協力しており、男子は昨年2度も日本記録が塗り替えられている。東京マラソンが陸上界の発展に寄与していることは疑いようがないだろう。

 一方で、アスリートの強化育成だけでなく、スポーツの環境整備、普及啓発、社会貢献なども行っている。今春には東京都立川市の国営昭和記念公園に1周2500mと3900m、5600mの園内コースを設定し、距離表示ポストを新設するなどして誰でもウォーキングやランニングを楽しめる「パークフィットネス」の場を創出した。東京マラソンのチャリティによってさらにスポーツの輪が広がっていく好循環が生み出されている。

スポーツレガシー事業チャリティアンバサダーとして活動している(左から)鹿野淳さん(音楽プロデューサー)、大島めぐみさん(女子マラソン元日本代表)、中村優さん(タレント)、M高史さん(ものまねアスリート芸人)。東京マラソン関連イベントに参加するなどしてスポーツレガシー事業の普及に努めている

「人々が協力し合う社会を作りたい」

 東京マラソンの創設やチャリティなどを主導し、現在はレースディレクターのほかにスポーツレガシー事業運営委員長も務める早野忠昭氏は、チャリティ事業の規模拡大を目指し、寄付を受けた組織がどのように寄付金を活用しているか明示するように求めて、寄付をする側と受ける側の双方が気持ちの良い関係を築けるチャリティ文化の醸成を図ってきたという。
「ロンドン・マラソンは3万人のチャリティランナーが走り、平均で1人が30万円ほど寄付しています。金額がすべてではありませんが、日本のチャリティ文化をそういうレベルまで上げていくのが目標の1つです。スポーツレガシー事業も陸上界を揺さぶっていると思いますし、今後も東京マラソンが見本を示していきたいと考えています」
 東京マラソンは単なる競技会ではなく、スポーツを中心とした1つの〝文化圏〟を形成しつつある。「私は教員やスポーツメーカー社員をやりながらスポーツに関わってきました。東京マラソンはその集大成だと思っています。ランニングを中心に、あらゆる人々が協力し合う世界を作りたい」と早野氏。スポーツを通じてより多くの人々が幸せを感じられるように、東京マラソンは今後もさまざまな取り組みに挑戦していきそうだ。