HOME 国内、日本代表

2025.05.28

400m松本奈菜子が殊勲の金メダル!!「やることをやって勝つ」亡き恩師「やったなって言ってくれる」/アジア選手権
400m松本奈菜子が殊勲の金メダル!!「やることをやって勝つ」亡き恩師「やったなって言ってくれる」/アジア選手権

25年アジア選手権女子400mで金メダルを獲得した松本奈菜子

◇アジア選手権(5月27日~5月31日/韓国・クミ)2日目

2年に一度開かれるアジア選手権の2日目が行われ、女子400mは松本奈菜子(東邦銀行)がセカンドベストとなる52秒17で優勝。日本勢ではこの種目16年ぶりで、今大会日本勢最初の金メダルとなった。

日本女子ロングスプリントの第一人者が、ついにアジアの頂点に立った。誇らしく日の丸を背負う。「自分のやることをやって勝つというのが目標でした」。静岡国際で出した52秒14(日本歴代2位)の自己記録に迫る52秒17を、この大舞台で出したが「やっぱり51秒台、日本記録(51秒75)の更新が大事なので、タイムは悔しいです」と振り返る。

広告の下にコンテンツが続きます

「予選(52秒24)の展開が良かったので再現したかった」。1つ課題だったバックストレートで「スピードを落としすぎた」ため、決勝は「余裕を持ちながら(接地のタイミングを)当てていく」ことを意識。残り100mでアウトレーンの選手が松本のレーンに入ってくるアクシデントも「冷静に対応できました」。ラストも力強く抜け出した。

中3の全中は800mで優勝。浜松市立高(静岡)では400mに取り組み、高3時には日本選手権を制した。筑波大ではなかなか力を出せず苦しい時期も多かった。東邦銀行に進んだが、名将・川本和久監督が22年に他界。動揺もあったが、「吉田真希子さんが意思を受け継いでくださっています」。亡き恩師に「良い報告ができます。勝つことが好きな先生だったので、今日くらいはやったなって言ってくれると思います」と笑った。

数々のタイトルを手にしてきたが、初めて個人で背負った日の丸は格別であり、「ちょっと恥ずかしかった」と照れ笑い。「こういう勝ちきったと言えるレースが競技人生であまりなかった。良い励みになります」。ここまでの道のりで、「自分の選手として強みは何かな、と思っていましたが、どのカテゴリーでも周囲の人に恵まれました」。各年代で良きライバルにも恵まれ、あきらめずに積み上げる松本の人柄だからこそ、周囲が手を差し伸べてくれ、成長してこられた。

日本記録更新の手応えは「あるにはありますが、まだ何か足りない」。これでエリアチャンピオンとして東京世界選手権の出場権獲得の可能性が大きくなった。「51秒台を成し遂げられていない。日本選手権もしっかり勝ちきって、タイムも出すのが大事」と、次のステップを見据えていた。

◇アジア選手権(5月27日~5月31日/韓国・クミ)2日目 2年に一度開かれるアジア選手権の2日目が行われ、女子400mは松本奈菜子(東邦銀行)がセカンドベストとなる52秒17で優勝。日本勢ではこの種目16年ぶりで、今大会日本勢最初の金メダルとなった。 日本女子ロングスプリントの第一人者が、ついにアジアの頂点に立った。誇らしく日の丸を背負う。「自分のやることをやって勝つというのが目標でした」。静岡国際で出した52秒14(日本歴代2位)の自己記録に迫る52秒17を、この大舞台で出したが「やっぱり51秒台、日本記録(51秒75)の更新が大事なので、タイムは悔しいです」と振り返る。 「予選(52秒24)の展開が良かったので再現したかった」。1つ課題だったバックストレートで「スピードを落としすぎた」ため、決勝は「余裕を持ちながら(接地のタイミングを)当てていく」ことを意識。残り100mでアウトレーンの選手が松本のレーンに入ってくるアクシデントも「冷静に対応できました」。ラストも力強く抜け出した。 中3の全中は800mで優勝。浜松市立高(静岡)では400mに取り組み、高3時には日本選手権を制した。筑波大ではなかなか力を出せず苦しい時期も多かった。東邦銀行に進んだが、名将・川本和久監督が22年に他界。動揺もあったが、「吉田真希子さんが意思を受け継いでくださっています」。亡き恩師に「良い報告ができます。勝つことが好きな先生だったので、今日くらいはやったなって言ってくれると思います」と笑った。 数々のタイトルを手にしてきたが、初めて個人で背負った日の丸は格別であり、「ちょっと恥ずかしかった」と照れ笑い。「こういう勝ちきったと言えるレースが競技人生であまりなかった。良い励みになります」。ここまでの道のりで、「自分の選手として強みは何かな、と思っていましたが、どのカテゴリーでも周囲の人に恵まれました」。各年代で良きライバルにも恵まれ、あきらめずに積み上げる松本の人柄だからこそ、周囲が手を差し伸べてくれ、成長してこられた。 日本記録更新の手応えは「あるにはありますが、まだ何か足りない」。これでエリアチャンピオンとして東京世界選手権の出場権獲得の可能性が大きくなった。「51秒台を成し遂げられていない。日本選手権もしっかり勝ちきって、タイムも出すのが大事」と、次のステップを見据えていた。

【動画】女子400mで金メダル!!松本の走りをチェック!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.02

世界陸上銅メダルの藤井菜々子に那珂川市市民栄誉賞&北九州市民スポーツ大賞

9月の東京世界選手権女子20km競歩で銅メダルを獲得した藤井菜々子(エディオン)が、出身地である福岡県那珂川市の市民栄誉賞、そして高校時代を過ごした北九州市の北九州市民スポーツ大賞を受賞することが決まり、12月2日に両市 […]

NEWS サニブラウンがピックルボール初体験!子どもたちと真剣勝負「スポーツの力あらためて感じる」

2025.12.02

サニブラウンがピックルボール初体験!子どもたちと真剣勝負「スポーツの力あらためて感じる」

ピックルボール普及のためのイベントTORAY PICKLEBALL EXPERIENCEが12月2日に東京の有明アーバンスポーツ内のコートで行われ、男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が参加した。 ピック […]

NEWS 東洋大男子長距離が4社と契約 “昇り龍”を描いた鉄紺の新ユニフォームも発表「頂点目指し力強く上昇」

2025.12.02

東洋大男子長距離が4社と契約 “昇り龍”を描いた鉄紺の新ユニフォームも発表「頂点目指し力強く上昇」

東洋大は12月2日、陸上競技部男子長距離部門において、セブン銀行(本社:東京都千代田区)、カカクコム(本社:東京都渋谷区)が運営する「求人ボックス」、ECC(本社:大阪市北区)、ビースタニング(本社:東京都渋谷区)が運営 […]

NEWS Hondaに法大・大島史也、東海大の主力2人が来季加入!「培ってきた走力と探究心を最大限に発揮」

2025.12.02

Hondaに法大・大島史也、東海大の主力2人が来季加入!「培ってきた走力と探究心を最大限に発揮」

Hondaは12月2日、来年4月1日に入部する選手として、法大の大島史也、東海大の花岡寿哉と兵藤ジュダの3選手を発表した。 大島は千葉・専大松戸高出身。今年は関東インカレ5000mで7位入賞などがある。5000mは13分 […]

NEWS 約137gの超軽量ながら3D形状のカーボンプレート搭載、ミズノのスピードレーシングシューズ「HYPERWARP」が発売!

2025.12.02

約137gの超軽量ながら3D形状のカーボンプレート搭載、ミズノのスピードレーシングシューズ「HYPERWARP」が発売!

ミズノは12月2日、3D形状のフルレングスカーボンプレートを搭載したスピードランナー向けの新レーシングシューズ「HYPERWARP」シリーズを12月19日に全国のミズノランニング品取扱店で発売することを発表した。 近年の […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top