2024.08.24
「THE GAME in MIE」が8月24日、三重県伊勢市の伊勢交通G スポーツの杜 伊勢陸上競技場で行われた。パリ五輪4×100mリレー5位入賞メンバーの上山紘輝(住友電工)は、五輪後の初レースに地元でのこの大会を選び、10秒57(-2.0)で優勝。スタンドのファンを大いに沸かせた。女子100mは山中日菜美(滋賀陸協)が12秒09(-3.0)で制した。
大会の主催者が母校・宇治山田商高の先輩という縁もあって、参加を決めたという。「先輩方から声をかけていただいたので、100mのレースをやっていなかったですし、いい機会だなと思って」と上山。五輪から帰国して10日余りでのレースだったが、逆に地元からエネルギーをもらった様子だ。
「賞金レースは日本では少ないですし、自己新賞なども配られています。みんなが何かの目標に向かって挑める大会が地元にあるのはすごく良いことですし、うれしいことです。少しでも大会の力になれればと思って出場しましたが、楽しかったですね」
パリ五輪では200mは「今季で一番調子が良かった」ものの、予選を突破できず。敗者復活レースで敗退となった。4×100mリレーでは立て直し、予選、決勝ともにアンカーの大役を全うした。ただ、「金メダルを目指して、最低限メダルを目指してやってきた」選手たちにとっては悔しさが大きく、上山自身は「1番でバトンをもらって、その順位でゴールできなかった。悔しかったし、まだまだ自分の力が足りないと実感しました」。
その思いを胸に、再び世界と戦うために早々に再始動を決断。「休むという選択肢もあったけど」としつつ、ワールドランキングの上昇に欠かせない高得点が狙える「来年のアジア選手権の代表入りを目指すことがまず第一」と考え、9月の全日本実業団対抗選手権などに出場する構えだ。五輪の走りを改めて見つめ直し、来年の東京世界選手権での躍進を心に誓う。
200mでは、1週間前の富士北麓ワールドトライアルで水久保漱至(宮崎県スポ協)が日本歴代5位の20秒14をマークし、東京世界選手権の参加標準記録(20秒16)を突破。五輪セミファイナルの鵜澤飛羽(筑波大)、五輪4大会連続出場を果たした飯塚翔太(ミズノ)、上山の3強をリードするかたちとなった。
「みんながギラギラしてくると思うので、僕も乗り遅れないようにしないと」と笑いつつ、「チャンスがあれば、僕ももちろん標準突破を狙っていきます」と力強い。
自身が「会心のレースだった」と語るのが、一昨年のオレゴン世界選手権。予選で20秒26の自己新をマークし、準決勝も20秒48で6着と健闘した。「2年経ってもあの走りに近づけていないのは悔しいけど、感覚はつかめています。あとはそれを再現するだけです」。
地元で浴びた大歓声を力に、上山は新たなスタートを切った。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.06
世界陸上新規内定は6人 山崎一彦強化委員長「見応えある勝負があった」/日本選手権
-
2025.07.06
-
2025.07.06
-
2025.07.05
-
2025.07.02
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
-
2025.06.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.07
鵜澤飛羽が自己タイの20秒12で3連覇「東京世界選手権は男子200mの決勝を走りたい!」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子200mは鵜澤飛羽(JAL)が3連覇を達成。2大会連続の世界選手権代表に内定した。 広告の下に […]
2025.07.06
世界陸上新規内定は6人 山崎一彦強化委員長「見応えある勝負があった」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が3日間にわたって行われた。 広告の下にコンテンツが続きます 今大会で東京世界選手権の新規内定者は、男子200mの鵜 […]
2025.07.06
100mH福部真子は膝の痛み乗り越え3位死守 準決勝12秒75で「欲が出ました」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子100mハードルは田中佑美(富士通)が12秒86(-0.4)で初優勝を飾った。 広告の下にコン […]
2025.07.06
100mH・田中佑美「本当に集中していた」悲願の初優勝に「不安を乗り越えられた」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子100mハードルは田中佑美(富士通)が12秒86(-0.4)で大会初優勝を飾った。 広告の下に […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会