◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)3日目
大会3日目は5種目(男子十種競技後半を含む)で決勝が行われた。
ジャマイカ勢が五輪で4連覇中だった女子100mはパリ五輪で引退を表明しているシェリーアン・フレイザー・プライスが準決勝を棄権した。決勝は23歳のジュリアン・アルフレッド(セントルシア)が中盤で抜け出すと、そのまま歓喜のフォニッシュへ。セントルシアのナショナルレコードを更新する10秒72(-0.1)で同国初の金メダルに輝いた。
2位と3位は米国勢が続き、シャカリ・リチャードソンが10秒87、・メリッサ・ジェファーソンが10秒92。ジャマイカ勢はS.ジャクソンが200mに絞ったこともあり、T.クレイトンの7位が最高だった。また予選を全体トップの10秒87(+0.8)で通過したマリー・ジョゼ・タルー(コートジボワール)はレース中に右ハムストリングスを痛めて8位に沈み、悲願のメダルに届かなかった。
男子砲丸投決勝は、雨でサークルが滑る難しいコンディションで行われ、選手たちは大苦戦した。そのなかで五輪3連覇を目指すライアン・クルーザー(米国)が22m台を連発。3回目にシーズンベストとなる22m90をプットして、史上初の快挙を成し遂げた。2位はジョー・コヴァクス(米国)、3位は・ラジンドラ・キャンベル(ジャマイカ)でともに記録は22m15だった。
女子三段跳決勝は、オレゴンとブダペストの両世界選手権で5位に入ったシーア・ラフォン(ドミニカ)が躍動した。雨の中で2回目に15m02(-0.4)をジャンプ。今年の世界室内選手権(優勝)でマークしたナショナルレコードを1cm更新してトップに立った。そして、すべての競技を通じてドミニカ勢初となるメダルを〝最高の輝き〟でゲットした。2位はシャニエカ・リケッツ(ジャマイカ)で14m87(-0.7)、3位はジャスミン・ムーア(米国)で14m67(+0.7)だった。
前日の予選で米国が3分07秒41の世界記録を樹立した男女混合4×400mリレーの決勝は、壮絶なアンカー決戦が待っていた。
米国、ベルギー、英国、オランダの順で4走にバトンが渡ると、オランダのフェムケ・ボルが爆走する。バックストレートでベルギーを抜き去り、最後の直線で英国をかわして、残り約10mで米国を大逆転。オランダが3分07秒43の欧州記録で金メダルを獲得した。2位は3分07秒74で米国、3位は3分08秒01のナショナルレコードをマークした英国だった。
男子十種競技はブダペスト世界選手権5位のレオ・ノイゲバウアー(ドイツ)が初日を4650点のトップで折り返したが、同8位のマーカス・ロート(ノルウェー)が猛追する。初日7位(4459点)から円盤投で49m80の自己新を投げると、棒高跳で自己ベストを20cm更新する5m30をクリア。66m87をマークしたやり投で逆転に成功した。
22歳のロートは最終種目の1500mで16点差を逃げ切り、自己ベスト(8608点)を大きく塗り替える8796点で金メダルを獲得。この種目のノルウェー勢の栄冠は104年ぶりの快挙だった。24歳のノイゲバウアーが8748点で2位。31歳のリンドン・ヴィクター(グレナダ)が6種目終了時の10位から8711点まで記録を伸ばして、ブダペスト世界選手権に続く、銅メダルを手にした。
このほか、男子100m予選が行われ、日本勢では4組に登場したサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が10秒02(±0)で2着に入り、Day4夜の準決勝に進んだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.15
関西スポーツ賞に20㎞競歩世界新・山西利和、800m東京世界陸上出場・久保凛が選出!
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.14
中学駅伝日本一決定戦がいよいよ開催 女子11時10分、男子12時15分スタート/全中駅伝
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.15
関西スポーツ賞に20㎞競歩世界新・山西利和、800m東京世界陸上出場・久保凛が選出!
第69回関西スポーツ賞の個人部門に、男子20km競歩で世界新記録を樹立した山西利和(愛知製鋼)、東京世界選手権女子800m出場の久保凛(東大阪大敬愛高3)が選出された。 同賞はその年の優秀な成績、関西スポーツ界への貢献度 […]
2025.12.15
なぜ、トップアスリートがOnを選ぶのか? “人気2モデル”の記録更新に向けての『履き分け』とは
スイスのスポーツブランド「On(オン)」。同社は、陸上の男子3000m障害の日本記録保持者で、9月に東京で開催された世界選手権で最後まで優勝争いを演じて8位入賞を果たした三浦龍司(SUBARU)や、学生時代から駅伝やトラ […]
2025.12.15
アンダーアーマーの新作「UA ベロシティ」シリーズ3モデルを同時発売!12月20日より発売開始
アンダーアーマーの日本総代理店である株式会社ドームは12月15日、最新ランニングシリーズ「UA ベロシティ」を12月20日より発売することを発表した。 新モデルは、ランナー一人ひとりの目的やレベルに応じて最適な1足を選べ […]
2025.12.15
女子はバットクレッティが連覇!東京世界陸上ダブルメダルの実力示す 男子はンディクムウェナヨV/欧州クロカン
12月14日、ポルトガル・ラゴアで欧州クロスカントリー選手権が行われ、女子(7470m)はパリ五輪10000m銀メダルのN.バットクレッティ(イタリア)が24分52秒で優勝した。 バットクレッティは現在25歳。今年の東京 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025