◇日本学生個人選手権(6月14日~16日/神奈川・レモンガススタジアム平塚)2日目
“学生ナンバーワン”を決める日本学生個人選手権の2日目が行われ、男子100m決勝は栁田大輝(東洋大)が10秒13(+1.4)をマークして優勝した。
準決勝で追い風参考ながら9秒97(+3.5)をマークしていた栁田。決勝は「記録を意識しないようにして、準決勝と同じ動きをする」ことに集中しようとしたが、「と言っても、無理なので」と苦笑い。
スタート直後に「少しつんのめってしまって、うまく組み立てができなかった」と悔やむ。タイムを見て笑いながら崩れ落ちた。
それでも、力が上がっていることは確認できた。特に、昨年まで課題だったラストで“暴れて”しまうところも、「準決勝はかなり追い風があっても、中盤以降のスピードに乗るところも悪くなかった。ラスト20mは崩れかけましたが、だいぶまとまったレースができました」と振り返る。
身体も二回りは大きくなり、「筋量も1年前から2kg増えました」。特に肩周りや臀部が発達し、力強い加速に磨きがかかった。
今季、噛み合っていなかったのがスタート。準決勝では、「ブロックの後ろ(右脚)を少し下げていたのですが、今回はアジア選手権(10秒02のベスト)と同じくらいに」と2メモリほど前に出し、左右の幅を縮めたところで「ポンっと出られた」という。
パリ五輪の参加標準記録(10秒00)には届かない状態で日本選手権を迎えるが、「スタートから準決勝と同じ感じで走れれば。スタートがカギになる。日本選手権で同じ動きをすればいいというのが明確になりました」と焦りはない。
ワールドランキング(Road to Paris)でも出場圏内につけており「しっかり2位以内に入ること」を最優先に臨む。
2位に入った守祐陽(大東大)も好走。予選で10秒13(1.9)の自己新、準決勝は10秒16(+0.7)、決勝も10秒19と3本10秒1台をそろえた。
「布勢スプリントを棄権して2週間ほど練習を積めました。パリのリレー候補になる10秒08を意識していましたが、今日は正直10秒1くらいかなと思っていました。日本選手権で決勝に残って、10秒08を出したい」と話した。
関口裕太(早大)も予選で10秒29(+1.1)、準決勝を10秒20(+3.5)、決勝で10秒27と力走した。
【動画】準決勝で9秒97w 栁田の走りをチェック!
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