HOME 国内

2024.04.15

走高跳・戸邉直人 アキレス腱断裂から再び世界へ「技術が噛み合えば跳べる」
走高跳・戸邉直人 アキレス腱断裂から再び世界へ「技術が噛み合えば跳べる」

完全復活を期す走高跳の戸邉直人

JALがアスリート社員が集まり、社内への挨拶を終えたあと、新年度スタートの取材対応を行った。

男子走高跳の日本記録(2m35)保持者の戸邉直人は、5月9日にカタール・ドーハで行われる競技会に出場を予定。東京五輪金メダリストのムタズ・エッサ・バルシム(カタール)が立ち上げた競技会で、昨年秋に本人から誘いの話があったという。

広告の下にコンテンツが続きます

東京五輪でファイナルに進んだ戸邉。だが、22年の日本選手権の練習跳躍で左アキレス腱を断裂。同年11月にトレーニングを再開し、1年前ほどから本格的に技術練習を始めた。

昨年10月の新潟で競技会に復帰して2m15。今年は室内でも連戦するなど、徐々に調子を上げている。

「冬は良い感じに練習を積めていて室内シーズンでは2m20くらい跳びたかったのですがうまくいかず(※2戦目の2m14が最高)。記録はもうちょっとほしかったですが、トレーニングは概ね順調です」

アキレス腱については今は痛みも違和感もなく「怖さもない」という。「せっかくと言ってはなんですが、アキレス腱が切れたので、そこから定期的に数値を測定してきた」というのも戸邉らしい。リバウンドジャンプなどの数値を確認し、「断裂前と同じくらいの数値になってきた」とも。

広告の下にコンテンツが続きます

ただ、まだ反発をもらう感覚は完全ではなく、違う部位で補完する形での跳躍。「もう少し足首がスムーズに動いてくれて、技術が噛み合ってくれば跳べるんじゃないかという感じはあります」と手応えを語る。

戸邉が不在の間に、世界選手権では22年のオレゴンで真野友博(九電工)、昨年のブダペストでは赤松諒一(アワーズ)が入賞。「うれしい意味でやってくれたな、というのはあります。日本人がこれまでずっと届かなかったところ。うれしいです」。

今年のパリ五輪、そして来年は東京での世界選手権が控え、ハイレベルな日本のハイジャンプにあって「実業団で競技をしている以上、僕もそこに戻らないといけない。高いレベルでやれることを楽しみにして頑張ります」と復活を誓った。

JALがアスリート社員が集まり、社内への挨拶を終えたあと、新年度スタートの取材対応を行った。 男子走高跳の日本記録(2m35)保持者の戸邉直人は、5月9日にカタール・ドーハで行われる競技会に出場を予定。東京五輪金メダリストのムタズ・エッサ・バルシム(カタール)が立ち上げた競技会で、昨年秋に本人から誘いの話があったという。 東京五輪でファイナルに進んだ戸邉。だが、22年の日本選手権の練習跳躍で左アキレス腱を断裂。同年11月にトレーニングを再開し、1年前ほどから本格的に技術練習を始めた。 昨年10月の新潟で競技会に復帰して2m15。今年は室内でも連戦するなど、徐々に調子を上げている。 「冬は良い感じに練習を積めていて室内シーズンでは2m20くらい跳びたかったのですがうまくいかず(※2戦目の2m14が最高)。記録はもうちょっとほしかったですが、トレーニングは概ね順調です」 アキレス腱については今は痛みも違和感もなく「怖さもない」という。「せっかくと言ってはなんですが、アキレス腱が切れたので、そこから定期的に数値を測定してきた」というのも戸邉らしい。リバウンドジャンプなどの数値を確認し、「断裂前と同じくらいの数値になってきた」とも。 ただ、まだ反発をもらう感覚は完全ではなく、違う部位で補完する形での跳躍。「もう少し足首がスムーズに動いてくれて、技術が噛み合ってくれば跳べるんじゃないかという感じはあります」と手応えを語る。 戸邉が不在の間に、世界選手権では22年のオレゴンで真野友博(九電工)、昨年のブダペストでは赤松諒一(アワーズ)が入賞。「うれしい意味でやってくれたな、というのはあります。日本人がこれまでずっと届かなかったところ。うれしいです」。 今年のパリ五輪、そして来年は東京での世界選手権が控え、ハイレベルな日本のハイジャンプにあって「実業団で競技をしている以上、僕もそこに戻らないといけない。高いレベルでやれることを楽しみにして頑張ります」と復活を誓った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.28

2月に名古屋アジア大会・競歩のリハーサル大会 名古屋市の特設コースで実施

愛知陸協は、26年2月21日に名古屋市で第15回愛知競歩競技会を行うと発表した。 愛知競歩競技会は、これまでパロマ瑞穂北陸上競技場や知多運動公園陸上競技場(Bフードサイエンス1969知多スタジアム)などトラックで実施され […]

NEWS 箱根駅伝Stories/人一倍練習をこなして成長した駒大・伊藤蒼唯 夏場のケガを乗り越え「身体で感覚を思い出せた」

2025.12.28

箱根駅伝Stories/人一倍練習をこなして成長した駒大・伊藤蒼唯 夏場のケガを乗り越え「身体で感覚を思い出せた」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 トップ選手が集まる駒大で代名詞が 駒大・伊藤蒼唯(4年)の代名詞は「 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/3連覇に挑む青学大の絶対エース・黒田朝日 「チームが勝つために最大限の走りがしたい」

2025.12.28

箱根駅伝Stories/3連覇に挑む青学大の絶対エース・黒田朝日 「チームが勝つために最大限の走りがしたい」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「花の2区」で2度の爆走 箱根駅伝で、黒田朝日(4年)は、「花の2区 […]

NEWS トヨタ自動車、旭化成、Hondaの「3強」が中心!第70回記念大会を制するのは?日本代表たちの激走にも注目/ニューイヤー駅伝

2025.12.28

トヨタ自動車、旭化成、Hondaの「3強」が中心!第70回記念大会を制するのは?日本代表たちの激走にも注目/ニューイヤー駅伝

◇第70回全日本実業団対抗駅伝(1月1日/群馬県庁前発着・7区間100km) 第70回の節目を迎える全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝inぐんま)は2026年1月1日、群馬県前橋市の群馬県庁を発着点とする7区間100 […]

NEWS ミュンヘン五輪ハンマー投金メダルのボンダルチュク氏が死去 引退後はセディフ、カツバーグらを指導

2025.12.28

ミュンヘン五輪ハンマー投金メダルのボンダルチュク氏が死去 引退後はセディフ、カツバーグらを指導

男子ハンマー投のA.ボンダルチュク氏(ソ連/ウクライナ)が亡くなった。85歳だった。 ボンダルチュク氏は1972年のミュンヘン五輪の金メダリスト。1969年に当時の世界記録75m48を投げ、史上初めて75m台を記録した選 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top