2023.10.13
10月15日にパリ五輪マラソン選考会MGCは東京・国立競技場発着のコースで行われる。レース2日前の13日、都内で記者会見が行われ、出場者全員が出席して大会への抱負を語った。
「1位か2位」。2度目のMGCに挑む鈴木健吾(富士通)は、そうフリップに抱負を書いた。
4年前とは、立場が一変した。前回は、最後の最後でMGC出場権を獲得し、本番は「爪痕を残す」ことがメインだった。その中で、第2集団を引っ張ったり、終盤の優勝争いで仕掛けたりと、確かな爪痕を残している。
だが、今回は日本記録(2時間4分56秒)とパフォーマンス歴代2位(2時間5分28秒)を持つ、日本最速ランナーとして臨むことになる。
加えて、昨年のオレゴン世界選手権を新型コロナウイルス陽性のため欠場したことを皮切りに、ケガを繰り返す負の連鎖に陥った。直前まで充実のトレーニングを積んできただけに、その積み上げが失われたこと、そして何より「走ることが好き」なのに走れない日々に、「モヤモヤがずっと続いていた」と振り返る。
それでも、6月の函館ハーフで1年3ヵ月ぶりのレースに出場(1時間2分46秒で7位)し、ようやくMGCに集中できるようになった。「何を強化というよりは、生活、練習すべてにおいてMGCのためにやってきました」と鈴木。その成果を2度目のMGCでどう発揮するか。
「走ってみないとわからない部分はありますが、チャレンジしたい。前回のMGCのあと、次はパリを走りたいと思った。それを実現させるため、当日は強い思いを持ってしっかりと走りたい」
一昨年12月の結婚した一山麻緒(資生堂)とともに日本人トップを占めた昨年3月の東京マラソンなど、短時間の準備でも、大舞台で力を発揮してきた実績がある。中盤からの飛び出し、ロングスパートなどで優勝や日本人トップを勝ち取ってきた経験もある。
日本最速と「最強」の称号を目指し、国立競技場のスタートラインに立つ。
スタートは午前8時。TBS系列で生中継される予定。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.27
プロ野球選手・筒香嘉智と陸上界がコラボ スポーツの垣根を超えるクリニックを12月に開催
-
2025.11.26
-
2025.11.26
-
2025.11.25
-
2025.11.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.27
プロ野球選手・筒香嘉智と陸上界がコラボ スポーツの垣根を超えるクリニックを12月に開催
11月27日、日本陸連は2024年度から取り組むプロジェクト「RIKUJO JAPAN」の一環として、「~スポーツの垣根を超える~ 2025 TSUTSUGO SPORTS ACADEMY FESTIVAL × RIKU […]
2025.11.27
古賀ジェレミー、ドルーリー、濱がダイヤモンドアスリート昇格!Nextageに高1の2人が新規認定
日本陸連は11月27日、「次世代において国際大会での活躍が期待できる競技者」を育成する「ダイヤモンドアスリート」の第12期認定者を発表した。 第11期でダイヤモンドアスリートNextageとして一部のプログラムに参加して […]
2025.11.27
岡田久美子が引退発表「誰よりも『速く、強く、美しく歩く選手』を目指して」女子競歩牽引し続けた第一人者
富士通は11月27日、女子競歩の岡田久美子の現役引退を発表した。かねてより「今季が本当の集大成」と話していたが、正式に発表となった。 岡田は埼玉県出身。1991年生まれの34歳で、大迫傑(リーニン)、飯塚翔太(ミズノ)、 […]
2025.11.26
熊本信愛女学院高の元監督・山口和也さん死去 五輪1万m7位・川上優子さん、世界陸上マラソン4位・飛瀬貴子さんらを指導
熊本信愛女学院高(熊本)の元陸上競技部監督で、長年多くのランナーを育てた山口和也さんが11月23日、病気のため亡くなった。71歳。 1980年に同校に赴任した山口さん。当時の日本女子長距離は黎明期であったが、山口さんは高 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025