◇第25回アジア選手権(7月12日~16日/タイ・バンコク)5日目
アジア選手権の5日目がタイ・バンコクで行われ、男子5000mは遠藤日向(住友電工)が大会記録まで0.47秒と迫る13分34秒94で優勝した。
日本選手権の雪辱を果たす激走だった。レースは日本選手権覇者の塩尻和也(富士通)が積極的に牽引し、3000mを8分14秒で通過。次第に先頭争いは塩尻と遠藤に絞られ、4200mを11分32秒で通過したところで遠藤のロングスパートがさく裂する。
ここまで後ろで溜めていた力を解放し、「僕に分がある展開でした」と、一気に塩尻を突き放す。最後は両手で控え目なポーズを挙げてフィニッシュラインを駆け抜けた。
6月の日本選手権では塩尻が4000m通過後にロングスパートを仕掛け、そのまま逃げ切り勝ちを許した。今回は先に仕掛け、ラスト1000mを2分36秒でカバーしてライバル対決を制したかたちだ。
「勝てたのはうれしいですが……」と前置きしつつ、「まだ強さが足りない。スパートするまであまり余裕がなかったですし、もっと圧倒的な力を見せたかった」と、アジア制覇にも辛口評価。
ただし、タイムについては「記録と順位で1200ポイントを目指していたので、そこは良かったです」と、満足している様子だった。
中学時代に全中3000m、高校時代にはインターハイ1500mを制し、世代のトップを走り続けてきた遠藤。自己記録の13分10秒69は日本歴代2位で、日本選手権では昨年まで2連覇。昨年は世界選手権にも出場(予選落ち)した。
世界ユース選手権、世界ジュニア選手権を含め、何度も日の丸を背負ってきた遠藤が目指すは、もちろん世界の舞台。日本選手権後には「パリ五輪へ」と、ケガ明けだったことで世界選手権挑戦には慎重な構えを見せていたが、ワールドランキングでは出場圏内につけている。
アジアの頂点に立った勢いを、さらに加速させていくつもりだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.01
富士山女子駅伝の出場チーム決定!駿河台大が初出場 福岡大は3年ぶり、神戸学大は2年ぶり
-
2025.11.30
2025.11.28
青学大、國學院大、中大、早大など11校! 4回目を迎える宮古島大学駅伝の出場予定校発表
-
2025.11.29
-
2025.11.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.01
富士山女子駅伝の出場チーム決定!駿河台大が初出場 福岡大は3年ぶり、神戸学大は2年ぶり
日本学生陸上競技連合は12月1日、2025全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の出場チームを発表した。 富士山女子駅伝には、10月に開催された全日本大学女子駅伝で上位12位以内に入り、出場を希望した大学に出場枠が与え […]
2025.12.01
コスゲイ 中国国内最高タイムの2時間16分36秒で圧勝!男子はメンゲシャがV/上海マラソン
11月30日、世界陸連(WA)プラチナラベルのロードレース、上海マラソンが開催され、女子は東京五輪銀メダルのB.コスゲイ(ケニア)が2時間16分36秒で優勝した。 コスゲイは31歳。自己ベストは19年にマークした2時間1 […]
2025.12.01
WAライジングスター賞に3000m障害・セレムとハンマー投・張家楽 ベルギーのヴァン・デ・ベルデにフェアプレー賞
11月30日、世界陸連(WA)は2025アスレティクス・アワードを開催し、各賞の受賞者が発表された。 新人賞に該当するライジングスター賞は、東京世界選手権男子3000m障害銅メダルのE.セレム(ケニア)と、女子ハンマー投 […]
2025.12.01
2025年WAアスリート・オブ・ザ・イヤー発表! 世界陸上金のデュプランティス&マクローリン・レヴロンが授賞
世界陸連(WA)は11月30日、ワールド・アスレティックス・アワード2025の受賞者を発表し、年間最優秀選手として男子はA.デュプランティス(スウェーデン)、女子はS.マクローリン・レヴロン(米国)が選ばれた。 デュプラ […]
2025.11.30
土間董哉5000m13分39秒13のU18歴代8位!留学生も好走 ボイ・ビリス13分27秒52&簡子傑台湾新/日体大長距離競技会
第325回日体大長距離競技会兼第19回NITTAIDAI Challenge Gamesが11月30日、神奈川県横浜市の日体大健志台キャンパスで行われ、NCG男子5000mでは土間董哉(世羅高3広島)が10着ながら13分 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025