6月30日に都内で2025年世界選手権の大会運営組織の設立の準備に伴う理事会が開かれ、日本陸連会長を務める尾縣貢氏が大会運営組織の代表理事(会長)に就任した。理事会後に報道陣の取材に応えた。
就任にあたり「ようやくここまで来ました。かなり時間がかかったわけですが、しっかり協議しながら準備に当たっていく」と決意を改めて表明。その上で「新しいスポーツ界を作っていくべく、東京世界陸上がモデルとなるように」と語る。
具体的には「準備段階の組織の運営で、どこから見てもクリアで公正」な取り組みを強調。さまざまな点で「しっかりしたルールを作り、手順を踏まえながら外部の目、声を入れながら運営していき、不正が起こらない雰囲気を作りたい」と言い、「一つの広告代理店に頼ることはなく。オープンにしながらお願いしていく」とした。また、「アスリートセンタード、アスリート中心の運営をしていく。その上で、観客のみなさんと一体になれるように。国内のファンを増やすとともに、世界中に陸上の素晴らしさを発信していきたい」という思いを持つ。
昨年7月に東京開催が決まり、約1年後の大会運営組織の設立。「確かに時間はないですが、東京2020のレガシーは競技運営にも残っている。それを生かすことで時間は短縮できます。心配しておりません」と話す。
理事には「アスリートセンタードという精神を反映した人事」として現役選手として男子走高跳の日本記録保持者・戸邉直人(JAL)も選任。「本当に多くの経験をしている。どの国の選手も真剣に、楽しく競技ができるような雰囲気にしたい。意見を出していただきたい」と期待を寄せた。
尾縣氏はこの職の他にも、日本陸連会長、日本オリンピック協会(JOC)専務理事も務めている。「それぞれ立場、やることは違いますが、共通しているのはスポーツの価値を高めること。私は組織の力を高めていくための環境作りの役割を担っている。限られた時間をうまく使いながらすべて全力を尽くす所存です」と決意を述べる。
また、パリ五輪で実施されないことが決まった35km競歩については「開催国としては実施を主張したいが、そのあたりは世界陸連(WA)との話し合いになる」とした。
東京世界選手権は9月13日(土)~21日(日)の9日間、国立競技場を舞台に行われる。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.08
女子400mのナセルがアディダスと契約 パリ五輪銀、東京世界陸上銅メダリスト
2025.12.08
3月のThe TENから7月にかけて17大会を実施! 26年実施の米国陸連ツアー日程発表
-
2025.12.07
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.08
女子400mのナセルがアディダスと契約 パリ五輪銀、東京世界陸上銅メダリスト
女子400mのアジア記録保持者、S.E.ナセル(バーレーン)がアディダスとのプロ契約を結んだことを発表した。自身のSNSで契約締結に関して「新たな挑戦と歴史的偉業に向け、アディダスの献身的な取り組みとパートナーシップは極 […]
2025.12.08
全米クロカン選手権はウォルフとケラティ・フレスギが制す 世界陸上入賞・ヤングら上位選手が26年1月の世界クロカン代表に内定
12月6日、米国・オレゴン州ポートランドで全米クロスカントリー選手権(10km)が行われ、男子はP.ウォルフが29分17秒で、女子はW.ケラティ・フレスギが33分46秒で優勝した。 女子を制したケラティ・フレスギはパリ五 […]
2025.12.08
3月のThe TENから7月にかけて17大会を実施! 26年実施の米国陸連ツアー日程発表
米国陸連(USATF)は12月5日、来年実施するUSATFツアー17大会の日程を発表した。 米国では連盟が統括するツアーの立ち上げを10月に発表しており、年次総会で対象大会と日程が決定された。3月28日のThe TENを […]
2025.12.08
400mH・ベンジャミンと短距離のジェファーソン・ウッデンが年間最優秀賞! 米国陸連が年間表彰者発表
米国陸連(USATF)は12月5日、2025年の年間表彰者を発表した。 レジェンドの名を冠した年間最優秀賞は、男子(ジェシー・オーエンス賞)が400mハードルのR.ベンジャミン、女子(ジャッキー・ジョイナー=カーシー賞) […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025