ついに、2025年東京世界選手権に向けてスタートを切った。
6月30日に都内で2025年世界選手権の大会運営組織の設立の準備に伴う理事会が開かれ、リモートでの参加も含め10人の理事のほか、幹事2名が出席した。
組織名は「一般財団法人東京2025世界陸上財団」で日本陸連が設立者。7月4日に登記する。理事には東京都の潮田勉副知事や、日本陸連の尾縣貢会長、現役選手で男子走高跳日本記録保持者の戸邉直人(JAL)ら が選任された。
この日の議題は、「代表理事の選定」「副会長・事務総長について」「東京2025世界陸上財団 運営の方向性について」。
代表理事(会長)の選定について、横山英樹理事(東京都生活文化スポーツ局長)が尾縣理事を推薦。「陸上競技の発展にご尽力されている。また、国内外のスポーツに精通されている」などを推薦理由に挙げた。他に自薦・他薦はなく満場一致で就任が決まった。就任に当たって尾縣理事は「この重責を担うことにつきまして身が引き締まる思い。新しいスポーツ界の創出に向かって世界陸上がリードしていけるような競技会のモデルを作り上げていきたい」と述べた。
また、「すみやかに稼働する必要がある」(尾縣理事)ため、第1回理事会に先立ち副会長と事務総長には潮田勉・東京都副知事と東京都人材支援事業団理事長の武市敬氏を、風間明理事(日本陸連副会長)が推薦し、こちらも理事の同意を得た。
最後に「東京2025世界陸上財団 運営の方向性について」を理事の間で共有。特に「ガバナンス確保」については「現在、国際スポーツ大会の開催に対する都民・国民の視線の厳しさは増している」とし、「公正で信頼されることが求められる」と資料にも明記された。東京五輪を巡る汚職事件などの影響もあり、今回の理事会で何度も「ガバナンス」「公正」「信頼」という言葉が並んだ。「利益相反問題の防止」として、「マーケティング部門に広告代理店からの出向を受け入れない」とし、尾縣理事も「広告代理店1社に頼ることはしない」と明言した。
いよいよ動き出した東京世界選手権の大会運営組織。東京五輪では見られなかった満員のスタンドで、トップアスリートがハイパフォーマンスを繰り広げる。そんな大会となることを期待したい。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
2025.04.30
【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
2025.04.30
100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」
福島千里や寺田明日香ら女子短距離を中心に数々の名選手を育成した中村宏之氏が4月29日に79歳で他界したことを受け、寺田が自身のSNSを更新して思いを綴った。 寺田は北海道・恵庭北高時代に中村氏の指導を受け、100mハード […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)