HOME 国内、大学

2023.05.03

鵜澤飛羽の衝撃再び!追参ながら200m20秒10!!「お待たせしました」/静岡国際
鵜澤飛羽の衝撃再び!追参ながら200m20秒10!!「お待たせしました」/静岡国際

23年静岡国際男子200mで優勝した鵜澤飛羽

◇第38回静岡国際(5月3日/静岡・エコパスタジアム)

日本グランプリシリーズG1の静岡国際が行われ、男子200mは鵜澤飛羽(筑波大)が優勝した。2.6mの追い風参考ながら、日本歴代3位相当の20秒10をマークした。

スタートからしなやかな走りで加速すると、ラストの直線は圧巻。失速するライバルたちをグングンと突き放してフィニッシュラインを駆け抜けた。20秒10の記録に会場はどよめきが起きる。鵜澤を知る人たちからすれば「やはり」という覚醒だった。

広告の下にコンテンツが続きます

「なんて言えばいいか……お待たせしました」。そう言って笑顔を見せる鵜澤。2019年夏、宮城・築館高2年時にインターハイで100m10秒19(+2.9)、200m20秒36(+2.1)を出して衝撃を与えた。それを超えたのでは? そんな問いに「同じくらいじゃないですか」と言う。

コロナ禍が始まった高3の秋以降、一度は練習をせずに競技から距離を置いた。筑波大1年時の関東インカレ100mでは左ハムストリングスを重度の肉離れ。「4、5ヵ月は走れなかった」。今でも違和感は残る。

「引退するまで2度とケガをしない」と身体作りに注力。走練習はまだ抑えつつ、「冬は肩の位置を正しい場所にして動かす」意識を持つために、懸垂などで作り上げた。ウエイトトレーニングも少しずつ増やして、まだまだ細身だが力強さは増した。

「運が良かっただけで、これ以上のタイムはまだ出ない。20秒3くらいをしっかり出して勝っていきたい。そうすれば20秒1、2も見えますし、世界選手権も狙える」

高校生の時に、サイン色紙を持参して富士北麓ワールドトライアルでシニアと対戦。その時は飯塚翔太(ミズノ)にサインをもらった。この日、飯塚の自己記録を0.01秒上回るタイムを見せた。これには飯塚も「刺激になりますし、僕もまだまだ負けません」と火がついた様子。

「あこがれの飯塚さんと一緒に走れる立場になれてうれしい。少年、少女が飯塚さんにサインや写真を求めている。いつかそんなふうになりたいです」

そのポテンシャルを見せた鵜澤だが、まだまだ本格化は先だが、まずは世界選手権デビューへ。飛躍の時を迎えようとしている。

◇第38回静岡国際(5月3日/静岡・エコパスタジアム) 日本グランプリシリーズG1の静岡国際が行われ、男子200mは鵜澤飛羽(筑波大)が優勝した。2.6mの追い風参考ながら、日本歴代3位相当の20秒10をマークした。 スタートからしなやかな走りで加速すると、ラストの直線は圧巻。失速するライバルたちをグングンと突き放してフィニッシュラインを駆け抜けた。20秒10の記録に会場はどよめきが起きる。鵜澤を知る人たちからすれば「やはり」という覚醒だった。 「なんて言えばいいか……お待たせしました」。そう言って笑顔を見せる鵜澤。2019年夏、宮城・築館高2年時にインターハイで100m10秒19(+2.9)、200m20秒36(+2.1)を出して衝撃を与えた。それを超えたのでは? そんな問いに「同じくらいじゃないですか」と言う。 コロナ禍が始まった高3の秋以降、一度は練習をせずに競技から距離を置いた。筑波大1年時の関東インカレ100mでは左ハムストリングスを重度の肉離れ。「4、5ヵ月は走れなかった」。今でも違和感は残る。 「引退するまで2度とケガをしない」と身体作りに注力。走練習はまだ抑えつつ、「冬は肩の位置を正しい場所にして動かす」意識を持つために、懸垂などで作り上げた。ウエイトトレーニングも少しずつ増やして、まだまだ細身だが力強さは増した。 「運が良かっただけで、これ以上のタイムはまだ出ない。20秒3くらいをしっかり出して勝っていきたい。そうすれば20秒1、2も見えますし、世界選手権も狙える」 高校生の時に、サイン色紙を持参して富士北麓ワールドトライアルでシニアと対戦。その時は飯塚翔太(ミズノ)にサインをもらった。この日、飯塚の自己記録を0.01秒上回るタイムを見せた。これには飯塚も「刺激になりますし、僕もまだまだ負けません」と火がついた様子。 「あこがれの飯塚さんと一緒に走れる立場になれてうれしい。少年、少女が飯塚さんにサインや写真を求めている。いつかそんなふうになりたいです」 そのポテンシャルを見せた鵜澤だが、まだまだ本格化は先だが、まずは世界選手権デビューへ。飛躍の時を迎えようとしている。

【動画】鵜澤飛羽が衝撃の20秒10!静岡国際男子200mをチェック!

※鵜澤は4レーン

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.24

女子はレムンゴルが2連覇達成 男子はサミュエルがV/全米学生クロカン

11月22日、米国ミズーリ州コロンビアで全米学生クロスカントリー選手権が行われ、女子(6km)はD.レムンゴル(アラバマ大/ケニア)が18分25秒4で連覇を飾った。 レムンゴルはケニア出身の23歳。23年秋にアラバマ大に […]

NEWS 七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福

2025.11.24

七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福

女子七種競技東京世界選手権金メダリストのA.ホール(米国)が婚約を自身のSNSで発表した。お相手はNFL選手でニューヨーク・ジャイアンツ所属のダリアス・スレイトンさん。「初めて出会った場所で、永遠を誓う」というテキストと […]

NEWS バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー

2025.11.24

バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー

11月23日、世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールド第6戦のアタプエルカ国際クロスがスペイン・アタプエルカで行われ、女子(6.821km)はパリ五輪・東京世界選手権10000m銀メダリストのN.バットクレッティ […]

NEWS 円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93

2025.11.24

円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93

聴覚障害者のスポーツ国際大会、デフリンピックの陸上競技が行われ、男子円盤投の湯上剛輝(トヨタ自動車)が金メダルを獲得した。 64m48の日本記録を持ち、今年の東京世界選手権にも出場した湯上。「理想の展開としては1回目にし […]

NEWS 3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝

2025.11.24

3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、「日本代表」 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top