2023.03.30
瀧野未来のプロフィールをチェック
◎たきの・みく/2005年6月19日生まれ。京都・男山東中-京都橘高。小学校6年時の17年全国小学生交流大会80mハードルで8位。中学でも1年時から全国大会(18年ジュニア五輪C100m)に出場し、2年時の19年全中では100m7位、200m4位と2種目入賞を果たした。3年時の20年全国中学生大会は200mで4位に入っている。高校では1年時の21年U18大会300mを制すると、2年時の22年はインターハイ(400mH)、国体(300mH)、U18大会(300m)をいずれも異なる種目で優勝した。100mからハードル種目まで記録を持つマルチスプリンター。主な自己ベストは100m11秒88(22年)、200m24秒69(21年)、300m38秒42(22年)、400m55秒14(22年)、300mH42秒03(22年)、400mH58秒54(22年)

瀧野未来選手(22年インターハイ)
昨夏のインターハイVで自信
――高校の最終学年を迎えますが、この冬の練習ではどんな点を意識して取り組みましたか。 瀧野 インターハイや国体で優勝できましたが、逆脚でのハードリングが苦手でした。400mハードルのハードル間の歩数は、5台目まで16歩、6台目以降が17歩。前半は逆脚を挟むので、タイムを縮めていくには、その逆脚を克服することが重要なポイントになると思っています。チームに100mHの強い選手がいるので、そうした選手と一緒にトレーニングを積むなどしてハードル技術の向上に努めてきました。 ――手応えはいかがですか。 瀧野 だいぶ逆脚も上達してリズム良く走れるようになってきました。苦手意識があってこれまで前半から突っ込んでいけなかった大きな要因でしたが、今シーズンは前半から積極的なレースを心掛けていきたいと思っています。走り込みでスタミナ強化にも努めてきたので今からレースに出るのが楽しみです。 ――大活躍だった2022年シーズンで一番印象に残っている大会を教えてください。 瀧野 400mハードルのインターハイ決勝です。昨年のシーズン前半は気持ちで負けていることが多かったのですが、インターハイでは周りの支えもあって、気持ちの弱さを克服して優勝できたので特に印象に残っています。それまでは、レースでは常に怖い気持ちや緊張でカチカチになっていたのですが、インターハイを経て、秋の国体やU18大会では、自信を持ってレースに臨むことができるようになりました。 ――インターハイはいろんな意味でターニングポイントになったレースでしたね。 瀧野 はい。インターハイは高校生にとっては大きな大会で、そこで自分の力を発揮し優勝できたことが自信につながったと思います。その後は、気持ちの面でもしっかりコントロールできるようになり、強気でレースに臨めるようになりました。 ――全国大会では、常に結果を残しています。その秘訣はありますか。 瀧野 全国大会以外の他の大会ではいっぱい失敗してきており、大きな大会で後悔だけはしたくないという思いで臨んでいます。1年生のU18大会(300m)で優勝した時に、周りの方々がすごく喜んでくれたことはもちろん、雑誌や新聞などで取り上げていただいて、「日本一になるって違うんやなぁ~」と実感しました。優勝することでみんながそんなに喜んでくれるなら、またがんばって一番になって、周囲の人たちの笑顔が見たいと強く思うようになり、それが土壇場での集中力のアップにつながっていると思います。 ――チームメイトの支えも大きいですか。 瀧野 京都橘では、レース前になると、部員みんなで送り出してくれます。ルーティンなどはありませんが、みんなから勇気と元気をもらって挑めるので、それがパワーになっていると思います。 ――2023年はどんな1年にしたいですか。 瀧野 インターハイでは400mハードルで連覇して、4継(4×100mリレー)とマイル(4×400mリレー)も優勝して3冠が一番の目標です。タイムとしては400mハードルは高校記録(57秒09)の更新、4継は44秒台、マイルは3分40秒を切って頂点に立ちたいですね。京都橘はまだリレーで勝っていないので、チームで日本一をつかみ取りたいと思っています。みんなを笑顔にできれば
――陸上を始めた時期ときっかけを教えてください。 瀧野 小学校4年生からです。母が元々、陸上選手で長距離をやっていたこともあり、母の勧めでクラブに入会しました。母は全国都道府県女子駅伝にも京都代表で出場していたと聞いています。最初は長距離をやっていましたが、ラストスパートの強化のために夏場に短距離を始めたのをきっかけです。 ――ハードルはいつ始めましたか。 瀧野 小6の時です。コーチから勧められてハードルを始め、全国大会にも出場することができました。長距離でも大会には出ていましたが、短距離のほうが速くなりおもしろくなってきたので、中学からは短距離を専門に取り組んできました。 ――中学では短距離以外にも取り組みましたか。 瀧野 人数の関係で冬は駅伝にも出て毎年タスキをつないでいました。振り返ると、そうした長距離で基礎体力やスタミナを強化してきたこと、小学校時代のハードルの経験が今の400mや400mハードルに役立っていると感じています。 [caption id="attachment_96562" align="alignnone" width="800"]
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◎たきの・みく/2005年6月19日生まれ。京都・男山東中-京都橘高。小学校6年時の17年全国小学生交流大会80mハードルで8位。中学でも1年時から全国大会(18年ジュニア五輪C100m)に出場し、2年時の19年全中では100m7位、200m4位と2種目入賞を果たした。3年時の20年全国中学生大会は200mで4位に入っている。高校では1年時の21年U18大会300mを制すると、2年時の22年はインターハイ(400mH)、国体(300mH)、U18大会(300m)をいずれも異なる種目で優勝した。100mからハードル種目まで記録を持つマルチスプリンター。主な自己ベストは100m11秒88(22年)、200m24秒69(21年)、300m38秒42(22年)、400m55秒14(22年)、300mH42秒03(22年)、400mH58秒54(22年) [caption id="attachment_96563" align="alignnone" width="800"]
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