HOME 海外

2023.03.14

走高跳「背面跳び」を生んだフォスベリー氏が76歳で死去 68年メキシコ五輪で革命起こす
走高跳「背面跳び」を生んだフォスベリー氏が76歳で死去 68年メキシコ五輪で革命起こす

1968年メキシコ五輪男子走高跳で背面跳びを披露いたフォスベリー

1968年メキシコ五輪の男子走高跳金メダリストのディック・フォスベリー氏(リチャード・ダグラス・フォスベリー/米国)が3月12日に死去した。悪性リンパ腫の再発のため。76歳だった。代理人を務めていたレイ・シュルテ氏が自身のSNSで明かし、その後に通信社などが一斉に報じている。

フォスベリー氏はメキシコ五輪でただ1人自ら考案した「背面跳び」を駆使してオリンピックレコードとなる2m24を跳んで優勝。それまでは身体の前面で巻き込むように回転して跳ぶ「ベリーロール」が主流だった。

それまでの常識を大きく覆す技術革新となり、「フォスベリー・フロップ」と呼ばた背面跳びは、現在に至るまで主流となっている。

広告の下にコンテンツが続きます

自己流で走高跳を始めたフォスベリー氏は高校生になってからベリーロールに挑戦したがうまくいかず、大学生になってから独学で背面跳びを編み出した。後に「競技を変えようとしたわけではなく、ただ走高跳を続けたくて練習していた。普遍的な技術になるとは思っていなかった」と答えている。

背面跳び以前のベリーロールでの世界最高はソ連のV.ブルメルが1963年に出した2m28。その後、1971年にP.マツドーフ(米国)が2m29を跳び、D.ストーンズ(米国)が人類初の2m30に到達。その後はベリーロールスタイルだったV.ヤシュチェンコ(ソ連)が2m35(室内)をマークしたが、背面跳びで記録が更新され、現在の世界記録はJ.ソトマヨル(キューバ)が1993年に出した2m45となっている。

1968年メキシコ五輪の男子走高跳金メダリストのディック・フォスベリー氏(リチャード・ダグラス・フォスベリー/米国)が3月12日に死去した。悪性リンパ腫の再発のため。76歳だった。代理人を務めていたレイ・シュルテ氏が自身のSNSで明かし、その後に通信社などが一斉に報じている。 フォスベリー氏はメキシコ五輪でただ1人自ら考案した「背面跳び」を駆使してオリンピックレコードとなる2m24を跳んで優勝。それまでは身体の前面で巻き込むように回転して跳ぶ「ベリーロール」が主流だった。 それまでの常識を大きく覆す技術革新となり、「フォスベリー・フロップ」と呼ばた背面跳びは、現在に至るまで主流となっている。 自己流で走高跳を始めたフォスベリー氏は高校生になってからベリーロールに挑戦したがうまくいかず、大学生になってから独学で背面跳びを編み出した。後に「競技を変えようとしたわけではなく、ただ走高跳を続けたくて練習していた。普遍的な技術になるとは思っていなかった」と答えている。 背面跳び以前のベリーロールでの世界最高はソ連のV.ブルメルが1963年に出した2m28。その後、1971年にP.マツドーフ(米国)が2m29を跳び、D.ストーンズ(米国)が人類初の2m30に到達。その後はベリーロールスタイルだったV.ヤシュチェンコ(ソ連)が2m35(室内)をマークしたが、背面跳びで記録が更新され、現在の世界記録はJ.ソトマヨル(キューバ)が1993年に出した2m45となっている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.08

福岡国際と防府読売、2つのマラソンは2人の「西山」が2時間7分台でロス五輪MGC切符つかむ

MGCシリーズ2025-26男子G1の福岡国際マラソンと防府読売マラソンの2大会が12月7日に行われた。 福岡国際はバイエリン・イエグゾー(エチオピア)が2時間7分51秒で優勝。2位には西山雄介(トヨタ自動車)が2時間7 […]

NEWS 大迫傑が4年9ヵ月ぶりにマラソン日本記録奪還「とんでもなくデカイ1秒」進化する驚異の34歳、自身3度目の日本新

2025.12.08

大迫傑が4年9ヵ月ぶりにマラソン日本記録奪還「とんでもなくデカイ1秒」進化する驚異の34歳、自身3度目の日本新

バレンシア・マラソンが12月7日、スペインの当地で行われ34歳の大迫傑(リーニン)が2時間4分55秒の日本新記録を樹立した。2021年3月のびわ湖毎日で鈴木健吾が作った日本記録(2時間4分56秒)を1秒更新。自身3度目の […]

NEWS パリ五輪トライアスロン金のイーが2時間6分38秒! ファラーに次ぐ英国歴代2位/バレンシアマラソン

2025.12.07

パリ五輪トライアスロン金のイーが2時間6分38秒! ファラーに次ぐ英国歴代2位/バレンシアマラソン

バレンシアマラソンが12月7日、スペインの同地で行われ、男子ではアレックス・イー(英国)が2時間6分38秒の7位に入った。 27歳のイーは、2024年パリ五輪トライアスロンの金メダリストで、2021年の東京五輪でも銀メダ […]

NEWS 女子・ジェプコスゲイが歴代4位の2時間14分00秒 男子はコリルが2時間2分24秒でV/バレンシアマラソン

2025.12.07

女子・ジェプコスゲイが歴代4位の2時間14分00秒 男子はコリルが2時間2分24秒でV/バレンシアマラソン

バレンシアマラソンが12月7日、スペインの同地で行われ、女子はJ.ジェプコスゲイ(ケニア)が世界歴代4位の2時間14分00秒で優勝を飾った。 女子にはジェプコスゲイのほか、9月の東京世界選手権金メダリストのP.ジェプチル […]

NEWS 大迫傑、34歳で自身3度目のマラソン日本新!プロ活動、五輪後引退表明から復帰、メーカー契約変更と独自路線歩む

2025.12.07

大迫傑、34歳で自身3度目のマラソン日本新!プロ活動、五輪後引退表明から復帰、メーカー契約変更と独自路線歩む

男子マラソンの大迫傑(リーニン)が、12月7日のバレンシアマラソンで2時間4分55秒(速報値)で4位となり、鈴木健吾(富士通)が21年に出した2時間4分56秒の日本記録を1秒上回った。 1991年5月23日生まれの大迫は […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top