2022.11.26
オリンピックの花形である陸上競技! 球技に比べると、すこーし“地味”な印象があるかもしれない……。しかし、中高生合わせて、なんと約30万人以上が「陸部」なんです。
実は芸能界で活躍するあの人も、この人も、結構、陸上経験者が多いらしい……。そんな「元陸部」の方々へのインタビュー企画がスタート! きつかった練習は!? 楽しかった思い出は!? 陸上を通して学んだことは!?
今回は若手女優として大きな注目を集めている菊池日菜子さんにインタビュー! 高校時代に地元・福岡で芸能活動をスタートすると、2020年に上京して本格的に女優の道へ。舞台『醉いどれ天使』や映画『私はいったい、何と闘っているのか』などに出演。今年12月2日(金)に公開の映画『月の満ち欠け』では主要キャストを務めている。
他にもCMやMVへの出演や、21年には全日本高校女子サッカー選手権の「初代応援マネジャー」に就任するなど、幅広く活躍する菊池さん。今の姿からは想像できないが、実はハンマー投の選手だったとか! 「戻れるなら戻りたい!」という陸上部時代のお話をうかがいました!
高校時代はハンマー投で九州大会に出場したという菊池日菜子さん
中学時代は走高跳とハードルに挑戦
――今日はよろしくお願いします! まず……、今の菊池さんの姿からはハンマー投をしていたようにはとても想像できないのですが……。
菊池 今でもふくはらぎの筋肉がつきやすいのですが、制服からのぞいていたふくらはぎは、かなりたくましかったと思います! 高校3年生の時に出場した北九州大会は6位でした。自己ベストは40m以上です。インターハイに出場できのるは他の種目(6位)と違って4位までなので、とても悔しかったです。
――陸上を始めた時期ときっかけを教えてください。
菊池 小学校の体育の授業でハードルをしたのが楽しくて「できるかも!」と思ったのがきっかけで、中学校から陸上部に入りました。小さい頃から身体を動かすのが大好きで、親友と2人だけで「忍者ごっこ」をして跳んだり走ったりしていました。運動は得意なほうだったと思います。
――ご家族も陸上やスポーツを? 身長(170cm)はご両親譲りですか?
菊池 父は185cmあってバスケットボールをしていました。母も170cmあって、高校時代にやり投をしていたようです。ただ、それがきっかけで始めたわけではありません。
――小さい頃は何か習い事はされていたんですか。
菊池 小2から始めた書道は高3まで続けて、高等師範まで取得しました。楽しくて好きなのでまた習いに行きたいです。
気がついたらハンマーを投げていました(笑)
――中学時代の種目は?
菊池 100mハードルと走高跳をしていました。どちらかと言うと走高跳のほうが得意で1m45くらいだったと思います。部活はそれほど厳しくはなくて、「ザ・中学校の部活!」という雰囲気でした。標準記録のある大会にも行けたがあったんですが、その時は結構、“ガチ”で取り組んでいた記憶があります(笑)。
――その流れで自然と高校でも陸上部へ。
菊池 本当は絶対に入らないでおこうと思っていました。書道部に入るつもりだったのですが、いつの間にかハンマーを投げていたのでビックリしています(笑)
――ハンマーを手にするまでの経緯を教えてください!(笑)
菊池 陸上部の顧問の先生はハンマー投が専門だったのですが、私の身長が高かったからか、入学式の時に先生から声をかけていただきました。
私が中学時代に陸上部ということを知って、その後にもう一度誘いに来てくださったので、仮入部期間に体験に行きました。ハンマー投をすることが前提で、空ターンの練習をした記憶があります。今思えば、その時点で片脚を突っ込んでいましたね。
仮入部期間からハンマー投に挑戦していたという菊池さん
――ちなみに菊池さんはハンマー投の存在を知っていたんですか?
菊池 はい! やっぱり室伏広治選手の印象がありました。母に相談したら、「ハンマー投!?」と驚いていましたが、基本的にいつも肯定してくれるので、この時も「いいんじゃない?」と背中を押してもらいました。
――それで入部を決めたんですね。
菊池 すごく熱心に誘ってくれる先輩もいたんです。昼休みにも教室に来てくれたり。あとで聞いたら、先生がその先輩に「菊池を入部させられたら焼肉をおごっちゃる」と言っていたらしいです(笑)。中学時代に活躍していた幼馴染みの影響もあったかもしれません。
部活を決める日の前日もダメ押しで先生が勧誘に来てくださったこともあり、気がついたら入部してハンマーを投げていました(笑)


中学時代は走高跳とハードルに挑戦
――今日はよろしくお願いします! まず……、今の菊池さんの姿からはハンマー投をしていたようにはとても想像できないのですが……。 菊池 今でもふくはらぎの筋肉がつきやすいのですが、制服からのぞいていたふくらはぎは、かなりたくましかったと思います! 高校3年生の時に出場した北九州大会は6位でした。自己ベストは40m以上です。インターハイに出場できのるは他の種目(6位)と違って4位までなので、とても悔しかったです。 ――陸上を始めた時期ときっかけを教えてください。 菊池 小学校の体育の授業でハードルをしたのが楽しくて「できるかも!」と思ったのがきっかけで、中学校から陸上部に入りました。小さい頃から身体を動かすのが大好きで、親友と2人だけで「忍者ごっこ」をして跳んだり走ったりしていました。運動は得意なほうだったと思います。 ――ご家族も陸上やスポーツを? 身長(170cm)はご両親譲りですか? 菊池 父は185cmあってバスケットボールをしていました。母も170cmあって、高校時代にやり投をしていたようです。ただ、それがきっかけで始めたわけではありません。 ――小さい頃は何か習い事はされていたんですか。 菊池 小2から始めた書道は高3まで続けて、高等師範まで取得しました。楽しくて好きなのでまた習いに行きたいです。気がついたらハンマーを投げていました(笑)
――中学時代の種目は? 菊池 100mハードルと走高跳をしていました。どちらかと言うと走高跳のほうが得意で1m45くらいだったと思います。部活はそれほど厳しくはなくて、「ザ・中学校の部活!」という雰囲気でした。標準記録のある大会にも行けたがあったんですが、その時は結構、“ガチ”で取り組んでいた記憶があります(笑)。 ――その流れで自然と高校でも陸上部へ。 菊池 本当は絶対に入らないでおこうと思っていました。書道部に入るつもりだったのですが、いつの間にかハンマーを投げていたのでビックリしています(笑) ――ハンマーを手にするまでの経緯を教えてください!(笑) 菊池 陸上部の顧問の先生はハンマー投が専門だったのですが、私の身長が高かったからか、入学式の時に先生から声をかけていただきました。 私が中学時代に陸上部ということを知って、その後にもう一度誘いに来てくださったので、仮入部期間に体験に行きました。ハンマー投をすることが前提で、空ターンの練習をした記憶があります。今思えば、その時点で片脚を突っ込んでいましたね。
思い出の「100本投げ」と全員スクワット
――高校の陸上部の雰囲気は? 菊池 ものすごく厳しかったです(笑)。グラウンドの半面を使えたので、毎日、投げる環境がありました。朝練習で投げて、陸上部の全体練習が終わった後もハンマー投の選手だけ投げたり……。 ――印象に残っている練習はありますか。 菊池 たくさんあります! 1日で100本投げる「100本投げ」は冬の間ほとんど毎日やっていました。あとは、スリーテンポ・スクワットを300回とか。ハーフスクワットで130kgくらい挙げていました。今では考えられません。 一番しんどかったのが新年最初の練習。その年の数だけスリーテンポ・スクワットをみんなでやるのが恒例になっているんです。2019年になった時は、全員合計で2019回やるまで終わらない……。これはしんどかったです! ――投てき選手ですから身体も大きくしないといけないですよね。 菊池 最初は力もなかったのでハンマーがすっぽ抜けて飛んでいってしまったり、自分が飛ばされそうになったりしました。手もマメだらけでボロボロでした。でも筋肉質だったので、ウエイトトレーニングをしたらすぐについたんです。正直、これ以上は筋肉を付けたくない! と思って、今だから言えますが、プロテインの中身を他のココア味の粉に変えて飲んでいました(笑)。それでも筋肉量は増えていきましたが……。
高校時代はハンマー投とモデルの二刀流!
――芸能のお仕事には小さい頃からあこがれていたのですか。 菊池 小学校の時からずっと助産師さんになりたくて勉強していました。 ――では、どんなきっかけでお仕事を始めることに? 菊池 高1の冬に地元の美容院でモデルのレッスンスクールの先生が声をかけてくださったのですが、その時は部活もあったのでお断りしたんです。でも、それをきっかけに、もともと映画が好きだったこともあって、楽しむ側だけではなく「演じたらどうなるんだろう」と思って。それがいつしか「演じてみたい」と思うようになりました。そうしたら1年後にまた声をかけていただけて、ご縁あって今の事務所にお世話になることになり、高校を卒業してから上京しました。 ――ハンマー投とモデルの二刀流!? 菊池 高2の冬からだったので半年ほど陸上と並行して活動していました! 週1回くらいレッスンにも通わせていただきました。最後の北九州大会では、ハンマー投の翌日に福岡でファッションショーに出演することが決まっていたので、みんなより先に会場の長崎を離れたのですが、悔しさで帰りの車の中でものすごく泣いたのを覚えています。 ――今は演技のお仕事が多いですよね。陸上の経験が生きると感じることはありますか。 菊池 一度、CMの撮影で走高跳をやったことがあって、背面跳びで1m30くらい跳んだんですが、褒めていただけました(笑)。なにより楽しかったです! 身体能力が生きることはあるかもしれません。身体の使い方は陸上をしているうちに自然と身についたのだと思います。まだ投げるシーンは機会がないのですが(笑)。自分の番になったらパッと入り込むことができるので、その集中力は陸上で身につけたのかもしれません! ――インターハイが懸かった北九州大会と、現場での「本番!」の声、どっちが緊張するものでしょう……? 菊池 サークルに入った時のほうが緊張するかもしれません!!(笑)

きくち・ひなこ/2002年2月3日生まれ。福岡県出身。170cm。特技は書道。中学で陸上部に入って走高跳と100mハードルに取り組んでいた。高校入学と同時にハンマー投に挑戦。3年目にはインターハイ北九州大会6位入賞を果たした。自己ベストは40m73。並行して19年より芸能活動をスタートし、西日本鉄道グループのCMに出演した。2020年4月に上京。21年には『醉いどれ天使』で舞台初出演を果たすと、『私はいったい、何と闘っているのか』で映画デビュー。同12月に全日本高校女子サッカー選手権の初代応援マネジャーを務めた。22年12月2日(金)公開の映画『月の満ち欠け』では主要キャストとなる小山内瑠璃役を演じる。公式HP、Instagram |

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