いよいよ始まる東京五輪の陸上競技。日本勢に最初に登場するのは午前9時15分から行われる男子走高跳予選になりそう。日本記録(2m35=室内)保持者の戸邉直人(JAL)、2大会連続出場の衛藤昂(味の素AGF)が出場する。この種目の決勝進出は、72年ミュンヘン大会の冨沢英彦以降出ていない。2人がそろって12大会ぶり(49年ぶり)に突破するところを期待したい。
トラックで日本勢が登場するのは9時30分からの男子3000m障害予選。日本記録(8分15秒99)保持者・三浦龍司(順大)、山口浩勢(愛三工業)、青木涼真(Honda)の3選手がいずれも初出場する。この種目の日本勢で過去に五輪決勝に進んだのは1972年ミュンヘン大会の小山隆治のみ(決勝9位)。約半世紀ぶりのファイナルはなるか。
11時25分から始まる男子400mハードル予選には、黒川和樹(法大)、安部孝駿(ヤマダ電機)、山内大夢(早大)の3人が出場。今季好調の黒川&山内の学生コンビと、ここに来て調子を上げてきた29歳の安部。五輪では日本勢初の決勝を目指し、順当に2日後の準決勝(7月31日)へ進んでほしい。
夜の最初の種目は19時からの女子5000m予選。田中希実(豊田自動織機TC)と、廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、萩谷楓(エディオン)の3人が登場する。これまで、五輪初採用となった1996年アトランタ大会と前回2016年リオ大会で1人ずつ予選を突破しているが、複数進出はまだない。世界的にハイレベル種目だが、19年ドーハ世界選手権で決勝に進んだ田中をはじめ3人がどこまで粘れるか。
トラック最終種目は20時30分からの男子10000m決勝。陸上全種目最初の決勝でもある。ここには日本記録(27分18秒75)保持者の相澤晃(旭化成)と歴代2位(27分25秒73)の伊藤達彦(Honda)が出場する。昨年正月の箱根駅伝2区や年末の日本選手権で激闘を演じた2人が、アフリカ系を中心に強力な海外勢相手に地の利を生かしたいところ。00年シドニー大会で7位に入った高岡寿成以来の五輪入賞となれば快挙だろう。
海外勢では男子走高跳に世界選手権17年ロンドン、19年ドーハで2大会連続金メダリストのM.E.バルシム(カタール)が、男子400mハードルには6月に46秒70をマークし、29年ぶりに世界記録を更新したK.ワルホルム(ノルウェー)がそれぞれ登場する。
女子100mは予備予選(9時00)と予選(12時15分)が行われる。前回チャンピオンのE.トンプソン・ヘラー(ジャマイカ)や、2大会ぶり3回目の頂点を狙う34歳のS-A.フレイザー・プライス(ジャマイカ)がどのような走りを見せるか。
女子5000m予選ではE.タエ(エチオピア)やH.オビリ(ケニア)ら14分10~20秒台の記録を持つ選手がそろう。女子三段跳予選(19時05分)には今季15m43をマークして世界記録にあと7cmと迫るY.ロハス(ベネズエラ)が出てくる。
相澤と伊藤が出場する男子10000mは、世界記録(26分11秒00)を持つJ.チェプテゲイやJ.キプリモのウガンダ勢を軸に展開か。そこにS.バレガ、Y.ケジェルチャらのエチオピア勢、R.キプルトをはじめとするケニア勢が上位争いを繰り広げそうだ。


RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.08.18
-
2025.08.18
-
2025.08.18
-
2025.08.18
-
2025.08.17
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.07.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.19
「今年の優勝の方がうれしい」 プレッシャーに打ち勝った北村環奈が女子200mで連覇 予選で24秒28の中学歴代3位/沖縄全中
◇沖縄全中(8月17日~20日/沖縄・沖縄県総合運動公園陸上競技場)2日目 第52回全日本中学校選手権(全中)の女子200mでは北村環奈(桔梗が丘3・三重)が24秒81(-1.4)で優勝。前回大会に続くVで、この種目では […]
2025.08.19
3日目の競技を大幅変更 男子400m、四種競技、女子走幅跳は18時競技開始予定 100m、ハードル、1500m予選は最終日に順延/沖縄全中
◇沖縄全中(8月17日~20日/沖縄・沖縄県総合運動公園陸上競技場)3日目 沖縄全中実行委員会は8月19日、開催中の第52回全日本中学校選手権(全中)の3日目の競技時間について、大幅に変更することを発表した。 気象庁によ […]
2025.08.18
走幅跳・秦澄美鈴は6m38で2位 200m井戸アビゲイル風果が好走、七種・大玉がV/WAコンチネンタルツアー
8月17日に行われた世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・シルバーのゴールデンサンド(ポーランド)の女子走幅跳に秦澄美鈴(住友電工)が出場し、6m38(+2.0)で2位に入った。秦は1回目に6m34(+1.7)を跳ぶと、 […]
2025.08.18
沖縄で開催中の全中 熱帯低気圧発達の影響で明日8/19の競技について明日早朝に発表へ
沖縄全中実行委員会は8月18日、沖縄県総合運動公園陸上競技場(沖縄市)で開かれている第52回全日本中学校陸上競技選手権において、「熱帯低気圧発生」により、翌日(19日)の競技日程について、19日早朝5時に大会ホームページ […]
2025.08.18
走高跳・平松祐司が今季限りで現役引退 18歳で15年北京世界陸上代表、DAにも選出
男子走高跳の平松祐司(TATSUNO)が自身のSNSを更新し、今シーズン限りでの現役引退を発表した。 平松は京都出身の28歳。男山東中(京都)ではサッカー部だったが、「足を速くしたい」と陸上部で練習し、跳躍力を買われて走 […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99