日本選手権室内2日目、男子60m決勝は多田修平(住友電工)が6秒56の大会新で他を圧倒。堂々の2連覇で、東京五輪イヤーの幕開けを飾った。
予選から、他を圧倒する走りを見せた。初開催だった前回大会を制した時のタイムが6秒58で、これが大会記録だった。それを6秒57に塗り替えると、決勝でもさらに0.01秒更新。「スタートでちょっと出遅れた」そうだが、2019年に川上拓也(大阪ガス)とサニブラウン・アブデル・ハキーム(当時フロリダ大)が作った日本記録(6秒54)に迫り、「ターゲットの日本記録は更新できなかったけど、初戦としては悪くない結果」と振り返った。
昨年は、7月のシーズン開幕直後は精彩を欠くレースが多かったが、後半に向けて徐々に調子をアップ。10月の日本選手権では5位ながら、準決勝を全体のトップ通過するなど存在感を示した。その流れをうまく冬季練習にもつなげられているという。
「冬季はしっかりと走り込んだ。300m、250m、200mなどを走り込む中で、しっかりとフォームを固めることを目指した。それが中盤から後半に生きてくるというプランでやってきた。ケガもなく順調にきている」
この日のレースには、その成果がしっかりと表れた。スタートの失敗を見事に挽回。得意の先行逃げ切りだった1年前とは、内容がまったく違う。
「これまではスタートで抜け出して、その差をキープしてフィニッシュするパターンだったけど、今回はスタートで出られなくても、中盤から後半で逆転してのレースだった」。
その裏には、昨年の日本選手権、60m付近までトップを疾走しながらも終盤に4人にかわされた苦い思いがある。佐藤真太郎コーチとも話し合い、決めた冬季練習のテーマ。鍛錬の先につかんだ手応えは、大きなものになりそうだ。この日はミスが出たとはいえ、最大の持ち味であるスタートダッシュの感覚は変わっていない。
「初戦は力みのある走りだったけど、出雲、織田と重ねていって、リラックスした走りを身につけていきたい」と多田。屋外初戦は4月11日の出雲陸上を予定し、4月29日の織田記念あたりで記録を狙っていく。
「今年は9秒台を出したいと思っていますし、日本選手権までに東京五輪参加標準記録(10秒05)を突破したい。そして日本選手権で優勝し、東京五輪では決勝進出と4×100mリレーの金メダルを目指したい」
24歳のスピードスターは、今季の目標を力強く語った。
◇日本選手権室内(3月17、18日/大阪城ホール)
日本選手権室内2日目、男子60m決勝は多田修平(住友電工)が6秒56の大会新で他を圧倒。堂々の2連覇で、東京五輪イヤーの幕開けを飾った。
予選から、他を圧倒する走りを見せた。初開催だった前回大会を制した時のタイムが6秒58で、これが大会記録だった。それを6秒57に塗り替えると、決勝でもさらに0.01秒更新。「スタートでちょっと出遅れた」そうだが、2019年に川上拓也(大阪ガス)とサニブラウン・アブデル・ハキーム(当時フロリダ大)が作った日本記録(6秒54)に迫り、「ターゲットの日本記録は更新できなかったけど、初戦としては悪くない結果」と振り返った。
昨年は、7月のシーズン開幕直後は精彩を欠くレースが多かったが、後半に向けて徐々に調子をアップ。10月の日本選手権では5位ながら、準決勝を全体のトップ通過するなど存在感を示した。その流れをうまく冬季練習にもつなげられているという。
「冬季はしっかりと走り込んだ。300m、250m、200mなどを走り込む中で、しっかりとフォームを固めることを目指した。それが中盤から後半に生きてくるというプランでやってきた。ケガもなく順調にきている」
この日のレースには、その成果がしっかりと表れた。スタートの失敗を見事に挽回。得意の先行逃げ切りだった1年前とは、内容がまったく違う。
「これまではスタートで抜け出して、その差をキープしてフィニッシュするパターンだったけど、今回はスタートで出られなくても、中盤から後半で逆転してのレースだった」。
その裏には、昨年の日本選手権、60m付近までトップを疾走しながらも終盤に4人にかわされた苦い思いがある。佐藤真太郎コーチとも話し合い、決めた冬季練習のテーマ。鍛錬の先につかんだ手応えは、大きなものになりそうだ。この日はミスが出たとはいえ、最大の持ち味であるスタートダッシュの感覚は変わっていない。
「初戦は力みのある走りだったけど、出雲、織田と重ねていって、リラックスした走りを身につけていきたい」と多田。屋外初戦は4月11日の出雲陸上を予定し、4月29日の織田記念あたりで記録を狙っていく。
「今年は9秒台を出したいと思っていますし、日本選手権までに東京五輪参加標準記録(10秒05)を突破したい。そして日本選手権で優勝し、東京五輪では決勝進出と4×100mリレーの金メダルを目指したい」
24歳のスピードスターは、今季の目標を力強く語った。 RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.24
女子はレムンゴルが2連覇達成 男子はサミュエルがV/全米学生クロカン
2025.11.24
七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福
2025.11.24
バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー
-
2025.11.24
-
2025.11.20
-
2025.11.20
-
2025.11.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.24
女子はレムンゴルが2連覇達成 男子はサミュエルがV/全米学生クロカン
11月22日、米国ミズーリ州コロンビアで全米学生クロスカントリー選手権が行われ、女子(6km)はD.レムンゴル(アラバマ大/ケニア)が18分25秒4で連覇を飾った。 レムンゴルはケニア出身の23歳。23年秋にアラバマ大に […]
2025.11.24
七種競技女王・ホール NFLスター選手と婚約発表 マクローリン・レヴロンらも祝福
女子七種競技東京世界選手権金メダリストのA.ホール(米国)が婚約を自身のSNSで発表した。お相手はNFL選手でニューヨーク・ジャイアンツ所属のダリアス・スレイトンさん。「初めて出会った場所で、永遠を誓う」というテキストと […]
2025.11.24
バットクレッティ 今季初V 男子はキプサングがツアー3勝目/WAクロカンツアー
11月23日、世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールド第6戦のアタプエルカ国際クロスがスペイン・アタプエルカで行われ、女子(6.821km)はパリ五輪・東京世界選手権10000m銀メダリストのN.バットクレッティ […]
2025.11.24
円盤投・湯上剛輝が2大会ぶり世界一「やっと取れた」デフリンピック新の58m93
聴覚障害者のスポーツ国際大会、デフリンピックの陸上競技が行われ、男子円盤投の湯上剛輝(トヨタ自動車)が金メダルを獲得した。 64m48の日本記録を持ち、今年の東京世界選手権にも出場した湯上。「理想の展開としては1回目にし […]
2025.11.24
3区で五島莉乃と廣中璃梨佳が熱走!東京世界陸上はじめ「日本代表」たちが力走/クイーンズ駅伝
◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、「日本代表」 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025