HOME 世界陸上、海外

2025.09.07

円盤投五輪連覇のオールマン 悲願の初Vへ「大会記録は可能」/東京世界陸上
円盤投五輪連覇のオールマン 悲願の初Vへ「大会記録は可能」/東京世界陸上

公開練習で笑顔を浮かべるヴァレリー・オールマン

【動画】オールマンのステップワークをチェック!

女子円盤投で五輪2連覇を果たしているヴァレリー・オールマン(米国)が9月7日、都内で練習を公開し、本誌の単独取材に応じた。 五輪連覇の偉業を果たし、ダイヤモンドリーグでも圧倒的な強さを見せているオールマン。だが、意外にも世界選手権は未だ勝ちがない。 今年4月には世界歴代5位となる73m52を投げるなど、絶好調。歴代表に並ぶのはほとんどが1980年代のもので、オールマンがどれだけ突出しているか物語る。 「東京に戻ってこられてうれしいですし、ここ数ヵ月、いえ、数年間、とても楽しみにしていました」 この日はフォームを丁寧に確認しながら投げ込んだあと、ステップやジャンプトレーニングを行った。「まず、身体に十分なパワーがあるか、プライオメトリクス系のトレーニングをしました。フライトもあったので、身体をまっすぐに整える狙いもあります」。 普段のトレーニングでは「最高の自分になるんだ、という気持ちを持ち続けること」を大切にしていると言い、「努力を重ね、メンタルも含めて試合への準備ができているか確認するのです。試合で自分のスキルを発揮できると自信を持てるまでトレーニングしなければいけません」。 暑さについては「私のいるテキサスも似たような気候です」と気にせず。この日はたくさんのギャラリーも見学に訪れ、「どれだけの人が来てくれたでしょうか。みなさんのエネルギーは特別なもので、あの時に欠けていたものです」と感謝した。 あの時、とは21年、初めて世界一となった東京五輪のことだ。「今回、観客の熱狂を肌で感じられる。特別な経験になるでしょう」。当時はコロナ禍で観光もできなかったが、「素晴らしい場所ですし、文化も食事も楽しみです」。さらに、大会後には京都観光する予定とも明かし「もちろん、今は競技に集中していますよ!」とにっこり。 今季、ビッグスローを見せているが、世界記録までは「まだ遠いです」と首を振る。1988年にG.ラインシュ(東ドイツ)が出した世界記録は76m80というアンタッチャブルなものだ。 「世界記録を出すためにはかなり強い風の助けが必要ですね。そう、男子のように。(あなたが破ると思っている、に)ありがとう!私もそう願っています」 これまで、まだ届いていない『世界チャンピオン』の称号を狙う。 「ここまで、何度か惜しいチャンスがありました。その私の仕事にはもちろん誇りに思っています。とにかく目標は勝つこと。金メダルを目指します。世界記録は難しいですが、大会記録の更新は可能だと思っていますよ」と、1987年にM.ヘルマン(東ドイツ)が出した71m62の大会記録の38年ぶり更新を見据えていた。 東京世界選手権は9月13日から21日まで、国立競技場をメイン会場に開催される。オールマンが出場する女子円盤投は、初日の午前に予選、2日目の午後に決勝が行われる。

【動画】オールマンのステップワークをチェック!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.12

月刊陸上競技2025年12月号

Contents EKIDEN REVIEW 全日本大学駅伝 駒大 最多V17! 王者の帰還。 追跡 藤田敦史監督が語る「勝つべくして勝った試合」 中大、青学大がトップスリー 学生駅伝Close-up 國學院大 出雲V2 […]

NEWS 日本陸連アスレティックスアワード 新人賞に古賀ジェレミー、清水空跳、坂ちはる、小林香菜の4人が選出

2025.11.12

日本陸連アスレティックスアワード 新人賞に古賀ジェレミー、清水空跳、坂ちはる、小林香菜の4人が選出

日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年の活躍が顕著であり、将来が期待される競技者」に与えられる新人賞には日本陸連、東京運動記者クラブからそれぞれ男女1名ずつ、計 […]

NEWS 日本陸連アワード優秀選手賞に勝木隼人、藤井菜々子、村竹ラシッド、山西利和がノミネート!11/29にMVP発表

2025.11.12

日本陸連アワード優秀選手賞に勝木隼人、藤井菜々子、村竹ラシッド、山西利和がノミネート!11/29にMVP発表

日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年において優秀な成績を収めた競技者」を表彰する優秀選手賞にノミネートしたのは、男子35km競歩の勝木隼人(自衛隊体育学校)、 […]

NEWS ホノルルマラソンに堀尾謙介、神野大地がエントリー ソウル五輪代表・浅井えり子さんも出場

2025.11.12

ホノルルマラソンに堀尾謙介、神野大地がエントリー ソウル五輪代表・浅井えり子さんも出場

11月12日、ホノルルマラソンの事務局は、12月14に日に開催される「JALホノルルマラソン2025」に堀尾謙介と神野大地(ともにM&Aベストパートナーズ)がエントリーしたことを発表した。 堀尾は22年の東京で […]

NEWS 現代の駅伝ランナーのためにデザインされたナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!

2025.11.12

現代の駅伝ランナーのためにデザインされたナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!

ナイキは11月12日、2025-2026年の駅伝シーズンに向け、⽇本のランナーからインスピレーションを受けてデザインされた「EKIDEN PACK」コレクションを発売することを発表した。 駅伝シーズンを象徴する存在として […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top