2025.05.16
日本陸連は5月16日、今週末のセイコーゴールデングランプリ(国立競技場)に出場する男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、アンドレ・ドグラス(カナダ)、ジェローム・ブレーク(同)の3選手を招いて都内の小学校を訪問した。
男子100mで22年オレゴン、23年ブダペストと世界選手権2大会連続入賞のサニブラウンの登場に大盛り上がりの児童たち。新宿区内の小学校を訪れ、全校児童(306名)へのトークセッションのあとは、4・5年生を対象とした陸上教室と、約1時間半にわたって交流した。
トークセッションでは日本と、拠点とする米国との子どもたちの違いについて聞かれたサニブラウンは「日本と同じで、元気でパワフル。スポーツが好きな子も多いし、あまり変わりません」と説明。試合の時にとる食事ついては「炭水化物を大事にしているので、パスタやうどんを食べます。栄養あるものをいっぱい食べて、いっぱい寝て、元気に起きるのが大事」。
児童からの質問コーナーでは「失敗したらやめたくならないですか」と聞かれたサニブラウンは「自分も失敗することは多い。大事なのはそこれで終わるのではなく、失敗から学ぶこと。失敗したことによって、新たらしい自分が見つけられるので、次にどうするか考えて、頑張るの大事」とメッセージを送る。陸上教室では普段行っているドリルなどを紹介。最後は10mシャトルリレーで児童たちを応援していた。
イベント後に報道陣の取材に応じたサニブラウン。東京五輪200m金メダリストのドグラスらとともにイベントに参加したことで「普段から世界のトップ選手と触れ合う機会はなかなかない。こういうのが一生の思い出になると思う。小さなきっかけで、この中の誰かがオリンピックに出たり、夢を追いかけたりする子が出てくれるといいですね」と語る。
昨年は自ら大会を主催するなど、現役選手として、さまざまなイベントを通じて子どもたちと交流を図るサニブラウン。「満員の国立競技場で走るのが夢。そのために、小さいところからですが、陸上競技やスポーツを活性化したい。今日も楽しかったですし、こういう活動が大事。他の選手ももっとやってほしい」。
今季はダイヤモンドリーグ(DL)厦門で初戦を迎えたが、脚のケイレンもあり10秒42の10位。その後は世界リレー(南京)の予選を走って今季世界最高タイ(37秒61)をマークし、決勝進出に貢献している。
「まだコンディションは上がってきていないですが、7月頭に日本選手権、9月に東京世界選手権があるので、シーズンの始まりが遅い。9月にベスト以上のパフォーマンスを出すために1日、1日の練習を大切にしていきたい」と語り、18日のセイコーゴールデングランプリに向けて、子どもたちを前に「かっこいいところを見せたい」と力を込めた。
このイベントは日本陸連が昨年度から取り組んでいる「走る・跳ぶ・投げる・歩く」といった陸上の基本動作を軸とし、「陸上でスポーツ界、ニッポンを変えていく」をコンセプトとしたプロジェクト「RIKUJO JAPAN」の一環として行われた。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.29
【高校生FOCUS】走高跳・中村佳吾(関大北陽高)「プレッシャーがあったほうが跳べる」
-
2025.12.27
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.29
【高校生FOCUS】走高跳・中村佳吾(関大北陽高)「プレッシャーがあったほうが跳べる」
FOCUS! 高校生INTERVIEW 中村佳吾 Nakamura Keigo 関大北陽3大阪 毎月恒例掲載の高校生FOCUSは、男子走高跳の中村佳吾選手(関大北陽3大阪)に2025年を締めくくってもらいます。7月の広島 […]
2025.12.29
全日本女王・城西大の赤羽監督は初Vへ「100%が出せれば見えてくる」立命大・杉村監督「この布陣で連覇を」/富士山女子駅伝
12月30日に開催される2025全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の前日会見と開会式が、29日に静岡県富士市内で行われた。 会見には城西大の赤羽周平監督、大東大の外園隆監督、名城大の米田勝朗監督、東北福祉大の冠木雅 […]
2025.12.29
【箱根駅伝区間エントリー】全日本王者・駒大は6区に3度目となる伊藤蒼唯! 主将・山川拓馬、エース・佐藤圭汰らは補欠
第102回箱根駅伝(2026年1月2日、3日)の区間エントリーが12月29日に発表された。 全日本大学駅伝を制し、3年ぶりの優勝を狙う駒大は前回経験者4人を登録。1区は伊勢路でも同区間で区間4位と好走した小山翔也(3年) […]
2025.12.29
【箱根駅伝区間エントリー】悲願の初Vへ國學院大は2区に主将・上原琉翔! ルーキー・髙石樹が5区 野中恒亨らは補欠
第102回箱根駅伝(2026年1月2日、3日)の区間エントリーが12月29日に発表された。 出雲駅伝を制し、悲願の初優勝を狙う國學院大は2区に主将の上原琉翔(4年)を登録。1区には前回6区の嘉数純平(4年)、4区には出雲 […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
