HOME 高校・中学

2024.06.14

女子100mHは谷中天架と松田晏奈が今季3度目の対決 男子走高跳・中谷魁聖は大会連覇の期待膨らむ/IH北九州
女子100mHは谷中天架と松田晏奈が今季3度目の対決 男子走高跳・中谷魁聖は大会連覇の期待膨らむ/IH北九州

今季2m19を跳んでいる中谷魁聖は大会連覇を目指す

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。

インターハイ北九州地区大会(福岡、佐賀、長崎、大分)は6月14日から17日までの4日間、長崎県諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で開催される。

男子の注目は全国ランキングの上位者が揃う円盤投。4月の記録会で48m06のベストを出した渡辺竣太(大分西3)に、47m89の田中亮(苅田工3福岡)、田中を抑えて福岡県大会を47m62で制した石丸大智(純真2福岡)が挑む。田中が勝てば、北九州大会2連覇。レベルの高い投げ合いによって50mへの期待も膨らむ。

広告の下にコンテンツが続きます

石丸はメイン種目の砲丸投でも優勝を狙う。昨年は北九州大会での優勝を弾みに、インターハイ1年生入賞の快挙つなげた。実績ナンバーワンだが、本多武蔵(長崎日大3)が県大会で15m41の自己ベストをマークしており、15m73の石丸の強力なライバルに名乗りを挙げている。

男子走高跳には、U20アジア選手権銀メダリストの中谷魁聖(福岡第一3)が登場。翌週にU20日本選手権を控えるため無理をしない可能性もあるが、しっかりと勝ち抜きたいところ。持ち記録では地元の成瀬嘉人(諫早農3)が2m05で続いており、どこまで食らいつけるか。400mには県大会で47秒58をマークした宮田啓佑(修猷館2福岡)に注目が集まる。400mハードルでも全国トップクラスの51秒82をマークしており、2種目制覇も視野に入る。

男子4×100mリレーは40秒台が3チームとハイレベル。40秒61の東福岡、福岡県大会を制した40秒82の九産大九産、40秒91の修猷館など福岡勢がタイムの上位を占めるが、大分県大会で41秒20の大会新をマークした大分東明、全国常連の長崎南なども優勝候補の一角となりそう。

広告の下にコンテンツが続きます

昨年は各県の代表校がしのぎを削り、4×400mリレーで3分10秒切りが3校も誕生した。今季は3分12秒18の九産大九産が筆頭だが、3分14分台の東福岡、近大福岡もポテンシャルは高い。昨年の北九州大会のハイレベルバトルの再現をぜひ期待したい。

女子100mハードルは、U20アジア選手権金メダルの谷中天架(大分雄城台3)と2位の松田晏奈(長崎日大3)が今季3度目の対決。今季、記録がいいのは13秒43の松田だが、勝負強さでは谷中がリード。大分県大会で追い風参考ながら13秒88(+2.5)をマークした後藤若奈(大分舞鶴3)、全中3位の井千夏(筑紫女学園1福岡)など、全国でも上位を狙える選手たちがまみえる。大会期間中は30度近い気温が予想されているが、100mハードルの準決勝、決勝は最終日(4日目)。複数種目を掛け持ちする選手も多く、体力勝負の側面もある。

初日の女子400mは、54秒88で福岡県大会を制した坂本紗季(福岡大大濠3福岡)に勢いがある。もともと400mハードルで全国優勝を狙う存在だったが、支部予選で不運の失格に。気持ちを切り替え、400mにすべてを懸ける。その坂本に、55秒56のウイリアムズ・シャマーヤ美杏(中村学園女2福岡)、55秒台の園田桜花(自由ケ丘3福岡)、谷本実優(九国大付3福岡)、長崎県チャンピオンの北川祐(口加2長崎)など、実力者たちが勝負を挑むとなれば、予選から見どころ満載。初日のハイライトになるのは間違いない。

三段跳はU18大会5位入賞の柴田藍名(福岡大若葉3)と、12m43のベストを持つ三橋小桜(大分西3)が対決。前回大会では三橋が2位、柴田が3位とどちらも優勝を逃しており、北九州大会初制覇に熱い思いを抱える。

都府県大会終了時点での今季高校ランキング1位の工藤実幸乃(筑豊3福岡)、同4位の佐藤美佑(筑紫3福岡)などが名を連ねるハンマー投は記録ラッシュに期待。全体的にハイレベルで、45mを超えないと4位に入れない可能性もある。

全国インターハイは7月28日から8月1日に福岡・博多の森陸上競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。

文/田端慶子

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。 インターハイ北九州地区大会(福岡、佐賀、長崎、大分)は6月14日から17日までの4日間、長崎県諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で開催される。 男子の注目は全国ランキングの上位者が揃う円盤投。4月の記録会で48m06のベストを出した渡辺竣太(大分西3)に、47m89の田中亮(苅田工3福岡)、田中を抑えて福岡県大会を47m62で制した石丸大智(純真2福岡)が挑む。田中が勝てば、北九州大会2連覇。レベルの高い投げ合いによって50mへの期待も膨らむ。 石丸はメイン種目の砲丸投でも優勝を狙う。昨年は北九州大会での優勝を弾みに、インターハイ1年生入賞の快挙つなげた。実績ナンバーワンだが、本多武蔵(長崎日大3)が県大会で15m41の自己ベストをマークしており、15m73の石丸の強力なライバルに名乗りを挙げている。 男子走高跳には、U20アジア選手権銀メダリストの中谷魁聖(福岡第一3)が登場。翌週にU20日本選手権を控えるため無理をしない可能性もあるが、しっかりと勝ち抜きたいところ。持ち記録では地元の成瀬嘉人(諫早農3)が2m05で続いており、どこまで食らいつけるか。400mには県大会で47秒58をマークした宮田啓佑(修猷館2福岡)に注目が集まる。400mハードルでも全国トップクラスの51秒82をマークしており、2種目制覇も視野に入る。 男子4×100mリレーは40秒台が3チームとハイレベル。40秒61の東福岡、福岡県大会を制した40秒82の九産大九産、40秒91の修猷館など福岡勢がタイムの上位を占めるが、大分県大会で41秒20の大会新をマークした大分東明、全国常連の長崎南なども優勝候補の一角となりそう。 昨年は各県の代表校がしのぎを削り、4×400mリレーで3分10秒切りが3校も誕生した。今季は3分12秒18の九産大九産が筆頭だが、3分14分台の東福岡、近大福岡もポテンシャルは高い。昨年の北九州大会のハイレベルバトルの再現をぜひ期待したい。 女子100mハードルは、U20アジア選手権金メダルの谷中天架(大分雄城台3)と2位の松田晏奈(長崎日大3)が今季3度目の対決。今季、記録がいいのは13秒43の松田だが、勝負強さでは谷中がリード。大分県大会で追い風参考ながら13秒88(+2.5)をマークした後藤若奈(大分舞鶴3)、全中3位の井千夏(筑紫女学園1福岡)など、全国でも上位を狙える選手たちがまみえる。大会期間中は30度近い気温が予想されているが、100mハードルの準決勝、決勝は最終日(4日目)。複数種目を掛け持ちする選手も多く、体力勝負の側面もある。 初日の女子400mは、54秒88で福岡県大会を制した坂本紗季(福岡大大濠3福岡)に勢いがある。もともと400mハードルで全国優勝を狙う存在だったが、支部予選で不運の失格に。気持ちを切り替え、400mにすべてを懸ける。その坂本に、55秒56のウイリアムズ・シャマーヤ美杏(中村学園女2福岡)、55秒台の園田桜花(自由ケ丘3福岡)、谷本実優(九国大付3福岡)、長崎県チャンピオンの北川祐(口加2長崎)など、実力者たちが勝負を挑むとなれば、予選から見どころ満載。初日のハイライトになるのは間違いない。 三段跳はU18大会5位入賞の柴田藍名(福岡大若葉3)と、12m43のベストを持つ三橋小桜(大分西3)が対決。前回大会では三橋が2位、柴田が3位とどちらも優勝を逃しており、北九州大会初制覇に熱い思いを抱える。 都府県大会終了時点での今季高校ランキング1位の工藤実幸乃(筑豊3福岡)、同4位の佐藤美佑(筑紫3福岡)などが名を連ねるハンマー投は記録ラッシュに期待。全体的にハイレベルで、45mを超えないと4位に入れない可能性もある。 全国インターハイは7月28日から8月1日に福岡・博多の森陸上競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。 文/田端慶子

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.16

DAY3は延べ8万6000人超が国立へ イブニングセッション3日連続5万超で大きな熱気/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京2025世界陸上財団は9月15日、東京世界陸上3日目(DAY3)のモーニングセッションとイブニングセッションの入場者数(15日21日時点の速報値)を発表した。 […]

NEWS 3000m障害・三浦龍司が2大会連続入賞 女子は齋藤みうが日本新 マラソン・近藤亮太は11位/世界陸上Day3

2025.09.16

3000m障害・三浦龍司が2大会連続入賞 女子は齋藤みうが日本新 マラソン・近藤亮太は11位/世界陸上Day3

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上3日目が行われ、イブニングセッションの男子3000m障害では三浦龍司(SUBARU)が8分35秒90で8位に入った。23年ブダペスト大会に続く、2大会連 […]

NEWS 3000m障害・三浦龍司「金メダル見えた」ケガ、接触乗り越えつかんだ価値ある8位/東京世界陸上

2025.09.16

3000m障害・三浦龍司「金メダル見えた」ケガ、接触乗り越えつかんだ価値ある8位/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上3日目のイブニングセッションに行われた男子3000m障害で、三浦龍司(SUBARU)が8分35秒90で2大会連続入賞となる8位に入った。 明確にメダルを […]

NEWS デュプランティス「今夜は最高のスタジアムだった」 自身14度目の世界新で6m30到達!/東京世界陸上

2025.09.16

デュプランティス「今夜は最高のスタジアムだった」 自身14度目の世界新で6m30到達!/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上の3日目が行われ、男子棒高跳のアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)が6m30の世界新記録を樹立し、大会3連覇を達成した。 「想像以上に素晴らしい […]

NEWS 100mH福部真子「もう終わりなのかな」からたどり着いた涙のセミファイナル/東京世界陸上

2025.09.16

100mH福部真子「もう終わりなのかな」からたどり着いた涙のセミファイナル/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上3日目のイブニングセッションに行われた女子100m準決勝に出場した福部真子(日本建設工業)は、13秒06(-0.5)の組7着だった。 スタートから「うま […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top