HOME 高校・中学

2024.06.12

男子中長距離は佐久長聖勢が充実 200mは佐藤克樹、砲丸投は田村凪に注目 女子スプリントは秋澤理沙、100mHは神園弥優が軸/IH北信越
男子中長距離は佐久長聖勢が充実 200mは佐藤克樹、砲丸投は田村凪に注目 女子スプリントは秋澤理沙、100mHは神園弥優が軸/IH北信越

長野県大会1500mの佐久長聖勢。左から濵口大和、佐々木哲、松山優太

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。

インターハイ北信越地区大会(新潟、長野、富山、石川、福井)は6月13日から16日までの4日間、新潟市の新潟スタジアム(デンカビッグスワンスタジアム)で開かれる。

男子では、昨年の全国高校駅伝で優勝した佐久長聖(長野)の濵口大和と佐々木哲の3年生コンビに最注目が集まる。昨年のインターハイ1500m4位、5000m8位の濱口はそれぞれのベストが3分45秒77、13分38秒40。その2種目で連覇&好タイムを狙うとともに、8月下旬のU20世界選手権(ペルー)を見据えた走りをするつもりだ。

広告の下にコンテンツが続きます

3000m障害で昨年のインターハイ8位の佐々木は、長野県大会で8分50秒04の自己新をマークして波に乗る。先輩・永原颯磨(現・順大)が昨年樹立した高校記録(8分32秒12)の更新を視野に入れ、今大会の目標タイムは8分40秒台だ。

100mは今年も混戦模様だ。新潟、長野、石川県大会をそれぞれ制した3人の対決となりそう。10秒52のベストを持つ波田野恭平(五泉3)、10秒63(追い風参考ベスト・10秒48)の西澤諒(松本美須々ケ丘3)、昨年の全中200m王者で100m10秒56の清水空跳(星稜1)ら多数の逸材がひしめき、10秒4台決戦となるか。

200mは、2年前の全中400m王者で新潟県大会を20秒98の自己新で制した佐藤克樹(東京学館新潟2)が最有力。昨季からスピード強化のため、ショートスプリントへ方向転換し、今季、その適応力を発揮しているだけに北信越高校記録(20秒73)にどこまで迫れるか。東京学館新潟は4×100mリレーも注目。県大会は佐藤ら一部主力を温存して40秒93をマークしており、さらなる記録更新の可能性がある。

110mハードルで昨年のU18大会2位の小口蒼葉(東海大諏訪3・長野)は大会記録(14秒05)を更新して初の13秒台突入もあるかもしれない。400mハードルは今季3大会連続で52秒台の安定感を誇る山本祐弥(佐久長聖3)に51秒台の可能性がある。

フィールド種目では。砲丸投で新潟県大会では高校歴代9位の17m53をプットした田村凪(開志国際3)がどこまで記録を伸ばすか。走高跳では2m12の稲垣公生(金沢龍谷3・石川)、棒高跳で5m02の高橋路(開志国際3)、ハンマー投で連覇を狙う岡村聡真(穂高商3・長野)は59m09の自己ベスト更新を狙う。八種競技は5604点の神田大和(開志国際3)と5537点の奈良本圭亮(星稜3)の2強対決から目が離せない。

女子は3年前の全中200m女王で新潟県大会を24秒26の自己新で制した秋澤理沙(東京学館新潟2)が100m、4×100mリレーとの3冠を狙う。2年前からの度重なる右ハムストリングスの故障から復活。特に得意の200mは、今季24秒14をマークした宇野恵愛(北陸3福井)らライバルとの激戦になりそう。

1500m、3000mはマーガレット・アロットエカラレ(開志国際3)、パウリン・ワンジク(帝京長岡2)の新潟・外国人留学生コンビに今季好調の橋本和叶(新潟明訓3・新潟)、昨年の特別国体少年A3000m7位の窪田舞(3年)ら長野東(長野)勢がどこまで食い下がれるか。

100mハードルで昨年の国体少年A8位の神園弥優(敦賀3・福井)は今季5大会中、4大会が強い両かい風の影響でベストの13秒85を更新していないが、走力が増しているだけに好条件が整えば、大会記録(13秒67)の更新に期待大だ。ハンマー投はベストが50m75の渡部愛生(開志国際3)ら新潟勢の上位独占となりそう。やり投は昨年のU18大会2位の万徳倖帆(開志国際3)が軸となる。

七種競技は福井、富山、長野県大会をそれぞれ制した3人が激突。4667点を持つ上山瑠奈(敦賀3)、追い風参考ながら4641点の谷川晴香(富山北部3)、4626点の大森玲花(佐久長聖2)の3人がそろって4800点を突破できるか注目だ。

文/永田真樹

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。 インターハイ北信越地区大会(新潟、長野、富山、石川、福井)は6月13日から16日までの4日間、新潟市の新潟スタジアム(デンカビッグスワンスタジアム)で開かれる。 男子では、昨年の全国高校駅伝で優勝した佐久長聖(長野)の濵口大和と佐々木哲の3年生コンビに最注目が集まる。昨年のインターハイ1500m4位、5000m8位の濱口はそれぞれのベストが3分45秒77、13分38秒40。その2種目で連覇&好タイムを狙うとともに、8月下旬のU20世界選手権(ペルー)を見据えた走りをするつもりだ。 3000m障害で昨年のインターハイ8位の佐々木は、長野県大会で8分50秒04の自己新をマークして波に乗る。先輩・永原颯磨(現・順大)が昨年樹立した高校記録(8分32秒12)の更新を視野に入れ、今大会の目標タイムは8分40秒台だ。 100mは今年も混戦模様だ。新潟、長野、石川県大会をそれぞれ制した3人の対決となりそう。10秒52のベストを持つ波田野恭平(五泉3)、10秒63(追い風参考ベスト・10秒48)の西澤諒(松本美須々ケ丘3)、昨年の全中200m王者で100m10秒56の清水空跳(星稜1)ら多数の逸材がひしめき、10秒4台決戦となるか。 200mは、2年前の全中400m王者で新潟県大会を20秒98の自己新で制した佐藤克樹(東京学館新潟2)が最有力。昨季からスピード強化のため、ショートスプリントへ方向転換し、今季、その適応力を発揮しているだけに北信越高校記録(20秒73)にどこまで迫れるか。東京学館新潟は4×100mリレーも注目。県大会は佐藤ら一部主力を温存して40秒93をマークしており、さらなる記録更新の可能性がある。 110mハードルで昨年のU18大会2位の小口蒼葉(東海大諏訪3・長野)は大会記録(14秒05)を更新して初の13秒台突入もあるかもしれない。400mハードルは今季3大会連続で52秒台の安定感を誇る山本祐弥(佐久長聖3)に51秒台の可能性がある。 フィールド種目では。砲丸投で新潟県大会では高校歴代9位の17m53をプットした田村凪(開志国際3)がどこまで記録を伸ばすか。走高跳では2m12の稲垣公生(金沢龍谷3・石川)、棒高跳で5m02の高橋路(開志国際3)、ハンマー投で連覇を狙う岡村聡真(穂高商3・長野)は59m09の自己ベスト更新を狙う。八種競技は5604点の神田大和(開志国際3)と5537点の奈良本圭亮(星稜3)の2強対決から目が離せない。 女子は3年前の全中200m女王で新潟県大会を24秒26の自己新で制した秋澤理沙(東京学館新潟2)が100m、4×100mリレーとの3冠を狙う。2年前からの度重なる右ハムストリングスの故障から復活。特に得意の200mは、今季24秒14をマークした宇野恵愛(北陸3福井)らライバルとの激戦になりそう。 1500m、3000mはマーガレット・アロットエカラレ(開志国際3)、パウリン・ワンジク(帝京長岡2)の新潟・外国人留学生コンビに今季好調の橋本和叶(新潟明訓3・新潟)、昨年の特別国体少年A3000m7位の窪田舞(3年)ら長野東(長野)勢がどこまで食い下がれるか。 100mハードルで昨年の国体少年A8位の神園弥優(敦賀3・福井)は今季5大会中、4大会が強い両かい風の影響でベストの13秒85を更新していないが、走力が増しているだけに好条件が整えば、大会記録(13秒67)の更新に期待大だ。ハンマー投はベストが50m75の渡部愛生(開志国際3)ら新潟勢の上位独占となりそう。やり投は昨年のU18大会2位の万徳倖帆(開志国際3)が軸となる。 七種競技は福井、富山、長野県大会をそれぞれ制した3人が激突。4667点を持つ上山瑠奈(敦賀3)、追い風参考ながら4641点の谷川晴香(富山北部3)、4626点の大森玲花(佐久長聖2)の3人がそろって4800点を突破できるか注目だ。 文/永田真樹

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.26

【学生長距離Close-upインタビュー】全日本大学駅伝1区区間賞の志學館大・中村晃斗 「結果にこだわっていきたい」

学生長距離Close-upインタビュー 中村 晃斗 Nakamura Akito 志學館大3年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。54回目は、志 […]

NEWS 熊本信愛女学院高の元監督・山口和也さん死去 五輪1万m7位・川上優子さん、世界陸上マラソン4位・飛瀬貴子さんらを指導

2025.11.26

熊本信愛女学院高の元監督・山口和也さん死去 五輪1万m7位・川上優子さん、世界陸上マラソン4位・飛瀬貴子さんらを指導

熊本信愛女学院高(熊本)の元陸上競技部監督で、長年多くのランナーを育てた山口和也さんが11月23日、病気のため亡くなった。71歳。 1980年に同校に赴任した山口さん。当時の日本女子長距離は黎明期であったが、山口さんは高 […]

NEWS 世界クロカンU20代表選考会エントリー確定 インターハイ&国スポV新妻遼己や本田桜二郎ら 女子は細見芽生、真柴愛里

2025.11.26

世界クロカンU20代表選考会エントリー確定 インターハイ&国スポV新妻遼己や本田桜二郎ら 女子は細見芽生、真柴愛里

日本陸連は11月26日、第46回世界クロスカントリー選手権(2026年1月10日/米国・タラハシー)の男女U20日本代表代表選考会(11月30日/京都)の確定エントリーリストを発表した。 男子は当初エントリーしていた24 […]

NEWS パリ五輪4×400mR金のウィルソンが地元のメリーランド大に進学決定

2025.11.26

パリ五輪4×400mR金のウィルソンが地元のメリーランド大に進学決定

男子短距離のQ.ウィルソン(米国)がメリーランド大へ入学することが発表された。 ウィルソンは2008年生まれの17歳。23年ごろから400mで頭角を現し、同年の米国室内選手権で優勝するなど注目を浴びた。今年6月には400 […]

NEWS 男子3000m障害・ジャガーが現役引退 リオ五輪銀、ロンドン世界陸上銅など活躍 「別れの時が来た」

2025.11.26

男子3000m障害・ジャガーが現役引退 リオ五輪銀、ロンドン世界陸上銅など活躍 「別れの時が来た」

2016年リオ五輪の男子3000m障害で銀メダルに輝いたE.ジャガー(米国)が引退を表明した。 ジャガーは35歳。ジュニア時代には中長距離でU20世界選手権1500m7位などの成績を収め、シニアでは3000m障害で世界的 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top