HOME 国内、日本代表

2024.06.02

パリ五輪マラソン代表・前田穂南が地元岡山で公開練習「誇りを持って、最大限のパフォーマンスを」
パリ五輪マラソン代表・前田穂南が地元岡山で公開練習「誇りを持って、最大限のパフォーマンスを」

パリ五輪女子マラソン代表の前田穂南(天満屋)

岡山陸協主催で、パリ五輪女子マラソン代表の前田穂南(天満屋)の公開練習が6月1日、岡山市の岡山大陸上競技場で行われた。

練習前にメディアの取材に応じた前田は、2大会連続の五輪に向けて「世界で勝負できるという誇りを持って、自分の最大限のパフォーマンスを発揮できるようにがんばりたいです」と改めて言葉に力を込めた。

昨年10月15日のパリ五輪マラソン代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」では7位にとどまったが、1月末の大阪国際女子マラソンで2時間18分59秒の日本新記録をマーク。3枠目の五輪代表の座をつかみ取った。

大阪後は休養を経て、「練習再開後に少し足に違和感が出た」そうで本格的な再始動は4月末から。やや遅れ気味ではあったが、本番コース視察など準備は着実に進めている。

4月5日にはフランス・パリ市街で行われた「Festival of Running Paris -ASICS Speed Race-」の女子5kmに出場(16分13秒で19位)し、石畳など実際の路面の状況をチェック。その後、5月12日の仙台国際ハーフを1時間11分17秒で制し、1週間後の中国実業団選手権3000mは9分26秒01で1位と、レースをこなしながら徐々に調子を整えてきた。

またその間も、大きな上り2ヵ所を含めて起伏の激しい難コースとされる本番への対策を怠っていない。合宿も挟みながら「クロカンコースで距離を踏んだりして、脚作りをしています」。この後は米国ニューメキシコ州アルバカーキへと渡り、本格的な準備に突入。「上り、下りの練習をしっかりと取り入れて強化したい」と話す。

広告の下にコンテンツが続きます

3年前の東京五輪では、MGC圧勝で日本のエースという立ち位置で迎えたが、コロナ禍で大会が1年延期になった影響などから万全の状態で臨めず、33位という結果に。その後も度重なる故障があったが、それを乗り越え、再び世界に挑戦する時が近づいてきた。

「徐々に継続して練習ができている状態なので、レースに向けてピークに持っていくにはいい流れになっていると思います」と前田。残り期間についても「東京の時がきつかったので、いろいろな経験をしてきた今は、何があっても大丈夫です」ときっぱりと語る。

具体的な目標につていは明言を避ける。まずは「元気な姿でスタートラインに立つこと」。前田はその一点に集中し、パリに臨む。

岡山陸協主催で、パリ五輪女子マラソン代表の前田穂南(天満屋)の公開練習が6月1日、岡山市の岡山大陸上競技場で行われた。 練習前にメディアの取材に応じた前田は、2大会連続の五輪に向けて「世界で勝負できるという誇りを持って、自分の最大限のパフォーマンスを発揮できるようにがんばりたいです」と改めて言葉に力を込めた。 昨年10月15日のパリ五輪マラソン代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」では7位にとどまったが、1月末の大阪国際女子マラソンで2時間18分59秒の日本新記録をマーク。3枠目の五輪代表の座をつかみ取った。 大阪後は休養を経て、「練習再開後に少し足に違和感が出た」そうで本格的な再始動は4月末から。やや遅れ気味ではあったが、本番コース視察など準備は着実に進めている。 4月5日にはフランス・パリ市街で行われた「Festival of Running Paris -ASICS Speed Race-」の女子5kmに出場(16分13秒で19位)し、石畳など実際の路面の状況をチェック。その後、5月12日の仙台国際ハーフを1時間11分17秒で制し、1週間後の中国実業団選手権3000mは9分26秒01で1位と、レースをこなしながら徐々に調子を整えてきた。 またその間も、大きな上り2ヵ所を含めて起伏の激しい難コースとされる本番への対策を怠っていない。合宿も挟みながら「クロカンコースで距離を踏んだりして、脚作りをしています」。この後は米国ニューメキシコ州アルバカーキへと渡り、本格的な準備に突入。「上り、下りの練習をしっかりと取り入れて強化したい」と話す。 3年前の東京五輪では、MGC圧勝で日本のエースという立ち位置で迎えたが、コロナ禍で大会が1年延期になった影響などから万全の状態で臨めず、33位という結果に。その後も度重なる故障があったが、それを乗り越え、再び世界に挑戦する時が近づいてきた。 「徐々に継続して練習ができている状態なので、レースに向けてピークに持っていくにはいい流れになっていると思います」と前田。残り期間についても「東京の時がきつかったので、いろいろな経験をしてきた今は、何があっても大丈夫です」ときっぱりと語る。 具体的な目標につていは明言を避ける。まずは「元気な姿でスタートラインに立つこと」。前田はその一点に集中し、パリに臨む。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top