HOME ニュース、国内

2020.10.02

【100m】桐生6年ぶり“最速”の称号!0.01秒差ケンブリッジを抑える/日本選手権
【100m】桐生6年ぶり“最速”の称号!0.01秒差ケンブリッジを抑える/日本選手権


◇第104回日本選手権(10月1日~3日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)2日目
日本選手権の2日目、最終種目の男子100mは、桐生祥秀(日本生命)が10秒27(-0.2)をマークし、6年ぶりの優勝を果たした。

久しぶりの頂点に一本指を掲げた。役者がそろった男子100m。スタートから飛び出した多田修平(住友電工)を左前に見ながら、桐生祥秀がグングンとスピードを上げる。「多田君がスタートで速いのは想定内」。今季は「中盤から終盤にかけてフォームが乱れないので焦ることはなかった」と中盤でとらえる。最後は多田、小池祐貴(住友電工)の向こう側にいたケンブリッジ飛鳥(Nike)とまたも一騎打ち。最後は0.01秒抑え、6年ぶりとなる“最速”の座に就いた。

「最近、勝てていなかったのでうれしいですが、タイムが良くなかった」と桐生。毎年のように優勝候補に名が挙がり「土江(寛裕)コーチやシゲさん(小島茂之)、(トレーナーの)後藤(勤)さんがドキドキしていたと思います。メダルを渡したい」と“チーム桐生”への感謝の思いを述べる。

広告の下にコンテンツが続きます

勝ち切れたのはプロとしての自覚。コロナ禍にあって「陸上で生活をしていく。桐生祥秀という名を広めたい。そうした中で甘えがないシーズンを過ごせた」と振り返る。自分自身が「プロとしてどれだけ価値があるのか」。だからこそ、勝ちにこだわった。

「来年の日本選手権は速さと強さを兼ね備えた選手になって戻ってきたい」

東京五輪に向けて、“プロスプリンター・桐生祥秀”はさらに加速する。

4年ぶり優勝を狙ったケンブリッジは2位。「周りは気にせずいけたが、自分の走りができなかった」と悔やみ、最後は「微妙に負けたかなと思った」という。それでも久しぶりの優勝争いに、「表彰台に立てて良かった、と本当に思っています」と充実の表情を浮かべた。

小池は10秒30で3位。「1位かそれ以外かという感じで突っ込んだのですが、最初によろけて、そのまま」と振り返る。「身体が動いている感じはあるので、200mもまた集中できれば」と次に備える。ラスト追い込んだ飯塚翔太(ミズノ)が4位。好スタートを切った多田は「桐生さんを意識して自分の走りに集中できなかった」と悔しい5位にとどまった。

■男子100m
男子100m(-0.2)
桐生祥秀(日本生命)10.27
ケンブリッジ飛鳥(Nike)10.28
小池祐貴(住友電工)10.30
飯塚翔太(ミズノ)10.33
多田修平(住友電工)10.34
鈴木涼太(城西大)10.41
栁田大輝(東農大二高)10.43
竹田一平(スズキAC)10.52

◇第104回日本選手権(10月1日~3日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)2日目 日本選手権の2日目、最終種目の男子100mは、桐生祥秀(日本生命)が10秒27(-0.2)をマークし、6年ぶりの優勝を果たした。 久しぶりの頂点に一本指を掲げた。役者がそろった男子100m。スタートから飛び出した多田修平(住友電工)を左前に見ながら、桐生祥秀がグングンとスピードを上げる。「多田君がスタートで速いのは想定内」。今季は「中盤から終盤にかけてフォームが乱れないので焦ることはなかった」と中盤でとらえる。最後は多田、小池祐貴(住友電工)の向こう側にいたケンブリッジ飛鳥(Nike)とまたも一騎打ち。最後は0.01秒抑え、6年ぶりとなる“最速”の座に就いた。 「最近、勝てていなかったのでうれしいですが、タイムが良くなかった」と桐生。毎年のように優勝候補に名が挙がり「土江(寛裕)コーチやシゲさん(小島茂之)、(トレーナーの)後藤(勤)さんがドキドキしていたと思います。メダルを渡したい」と“チーム桐生”への感謝の思いを述べる。 勝ち切れたのはプロとしての自覚。コロナ禍にあって「陸上で生活をしていく。桐生祥秀という名を広めたい。そうした中で甘えがないシーズンを過ごせた」と振り返る。自分自身が「プロとしてどれだけ価値があるのか」。だからこそ、勝ちにこだわった。 「来年の日本選手権は速さと強さを兼ね備えた選手になって戻ってきたい」 東京五輪に向けて、“プロスプリンター・桐生祥秀”はさらに加速する。 4年ぶり優勝を狙ったケンブリッジは2位。「周りは気にせずいけたが、自分の走りができなかった」と悔やみ、最後は「微妙に負けたかなと思った」という。それでも久しぶりの優勝争いに、「表彰台に立てて良かった、と本当に思っています」と充実の表情を浮かべた。 小池は10秒30で3位。「1位かそれ以外かという感じで突っ込んだのですが、最初によろけて、そのまま」と振り返る。「身体が動いている感じはあるので、200mもまた集中できれば」と次に備える。ラスト追い込んだ飯塚翔太(ミズノ)が4位。好スタートを切った多田は「桐生さんを意識して自分の走りに集中できなかった」と悔しい5位にとどまった。 ■男子100m 男子100m(-0.2) 桐生祥秀(日本生命)10.27 ケンブリッジ飛鳥(Nike)10.28 小池祐貴(住友電工)10.30 飯塚翔太(ミズノ)10.33 多田修平(住友電工)10.34 鈴木涼太(城西大)10.41 栁田大輝(東農大二高)10.43 竹田一平(スズキAC)10.52

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.17

日本陸連が育成年代の競技会ガイドラインを策定 来年の滋賀インターハイについて18時開始案など対応継続

日本陸連は12月17日に第106回理事会を開き、「育成年代における競技会ガイドライン」を策定したことを発表した。 このガイドラインは日本陸連がかねてから示している「競技者育成指針」に基づいたもので、「育成年代における競技 […]

NEWS 世界リレー日本代表要項を発表!北京世界選手権のメダル、出場目指して 世界競歩チーム選手権、世界ロードラニング選手権も

2025.12.17

世界リレー日本代表要項を発表!北京世界選手権のメダル、出場目指して 世界競歩チーム選手権、世界ロードラニング選手権も

日本陸連は12月17日、ボツワナ・ハボローネで26年5月2日~3日に開催される世界リレーの日本代表選考要項を発表した。 2027年北京世界選手権の出場権獲得、および世界選手権でのメダル獲得のため、戦略的に選手団をは編成す […]

NEWS U20世界選手権の日本代表選考要項を発表!U20世界8位以内など記録重視の選考に

2025.12.17

U20世界選手権の日本代表選考要項を発表!U20世界8位以内など記録重視の選考に

日本陸連は12月17日、米国・オレゴンで8月5日~9日に開催されるU20世界選手権の日本代表選考要項を発表した。 世界で活躍できるU20カテゴリートップレベルの競技者を派遣し、金メダル獲得を目指す選手団を編成する方針。参 […]

NEWS 26年日本選手権の参加資格発表 参加標準と申込資格記録の2つを採用 アジア大会選考

2025.12.17

26年日本選手権の参加資格発表 参加標準と申込資格記録の2つを採用 アジア大会選考

日本陸連は12月17日、第106回理事会を開き、来年の第110回日本選手権の参加資格について発表した。 今回は「参加標準記録」と「申込資格」の2つの参加資格を設定し、参加標準記録は高く定められている。ターゲットナンバー( […]

NEWS 今年度限りでの「引退」を表明した村澤明伸インタビュー【後編】 〝ぬけぬけ病〟に苦しんだ実業団生活、来年度からはチームのコーチに就任

2025.12.17

今年度限りでの「引退」を表明した村澤明伸インタビュー【後編】 〝ぬけぬけ病〟に苦しんだ実業団生活、来年度からはチームのコーチに就任

全国高校駅伝や箱根駅伝でヒーローになった村澤明伸(SGホールディングス、34歳)が今年度限りでの「引退」を表明した。実業団では故障に苦しみながら、マラソンにも挑戦。北海道マラソンで優勝して、MGCにも出場した。来年度から […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top