HOME 国内、大学

2024.02.25

28年ロサンゼルス五輪を視野に!初マラソン初Vの國學院大・平林清澄「日本代表のチャンスをつかめるよう精進したい」/大阪マラソン
28年ロサンゼルス五輪を視野に!初マラソン初Vの國學院大・平林清澄「日本代表のチャンスをつかめるよう精進したい」/大阪マラソン

大阪マラソン2024を制した平林清澄(國學院大)

◇大阪マラソン2024(2月25日/大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ)

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズGSで、パリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジを兼ねた大阪マラソン2024が2月25日に行われ、國學院大3年の平林清澄が日本歴代7位、初マラソン日本最高、学生新記録となる2時間6分18秒で優勝を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

晴れ晴れとした表情で「優勝会見」に臨んだ平林は、「いい練習ができていたので、自分がやってきたことをしっかり出そうと思ってスタートしました。自分が行けるところがあれば、と思っていましたが、そこで行き切れたのがよかったです」とレースを振り返った。

マラソン初挑戦ながら、MGCファイナルチャレンジ設定記録(2時間5分50秒)を上回る1km2分58秒ペースの先頭集団に挑戦。「流れに合わせて走ろう」と思ってたという。「自分で(レースを)動かそうとは思っていたなかった」そうだが、それでも31km過ぎから始まるアップダウンは「勝負所になるかな」と考えていた。

トップに立ったのが、まさにその場所。29.4kmあたりでのパリ五輪代表・小山直城(Honda)の仕掛けに真っ先に対応し、並ぶようにして上りへ。その途中で、小山の前に出た。

レースでは「箱根駅伝の距離が最長」という大学3年生にとって、30kmはすでに未知の世界。だが、「長い距離は自分の土俵ですし、自分が知らない領域を知れるのは楽しみなこと」。何より、マラソンは「大学に入ってから勝負したいと強く思うようになった」種目。沿道からの声援に笑顔で応えるシーンもあるなど、軽やかにトップを駆け抜ける。

広告の下にコンテンツが続きます

終盤のスティーブン・キッサ(ウガンダ)とのデッドヒートについては、「なかなか前に出てくれなかったけど、開き直って自分のペースでいきました」。35kmからは「すごく長く感じた」が、残り800mあたりでスパートした場面は「高架下でちょっと余裕が出たので、もう1回」と切り替えて突き放した。

福井・美方高出身。大学入学後から一気に力を伸ばし、箱根駅伝では1年時に9区2位、2年は2区で7位。そして今年は、「てっぺん」を目指すチームのエースとして2年連続の2区を走り、17位から区間3位の力走で8人抜きを演じた。

総合5位となったチームを新主将として引っ張ることになったが、まずはこの大会に向けてのトレーニングを重ねた。40km走も経験しているが、「合宿でアップダウンや風、暑さなどタフなコンディションの中での練習はやってきた」ことが、今回の結果に生きたと見ている。また、合宿ではパートナーがついたが、その後は単独での練習が多くなり、「それも、一人になってからの走りに効いてきたのかなと思います」。

初マラソンのため、今夏のパリ五輪代表選考には絡まなかったが、2028年のロサンゼルス五輪はしっかりと視野に入れている。

「まだまだ先の話だけど、4年後には来る話。自分がやれることをやって、もっともっと強くなりたい。来年の東京世界陸上も狙えるのであればチャレンジしたいきたいと思っていますし、日本代表のチャンスをつかめるように精進していきたい」

前回大会で西山和弥(トヨタ自動車)が出した初マラソン日本最高記録の2時間6分45秒、さらには昨年2月に横田俊吾(青学大/現・JR東日本)が出した学生記録の2時間7分47秒を大幅に更新。日本男子マラソン界の「ホープ」として、さらなる快走を誓った。

◇大阪マラソン2024(2月25日/大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ) ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズGSで、パリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジを兼ねた大阪マラソン2024が2月25日に行われ、國學院大3年の平林清澄が日本歴代7位、初マラソン日本最高、学生新記録となる2時間6分18秒で優勝を飾った。 晴れ晴れとした表情で「優勝会見」に臨んだ平林は、「いい練習ができていたので、自分がやってきたことをしっかり出そうと思ってスタートしました。自分が行けるところがあれば、と思っていましたが、そこで行き切れたのがよかったです」とレースを振り返った。 マラソン初挑戦ながら、MGCファイナルチャレンジ設定記録(2時間5分50秒)を上回る1km2分58秒ペースの先頭集団に挑戦。「流れに合わせて走ろう」と思ってたという。「自分で(レースを)動かそうとは思っていたなかった」そうだが、それでも31km過ぎから始まるアップダウンは「勝負所になるかな」と考えていた。 トップに立ったのが、まさにその場所。29.4kmあたりでのパリ五輪代表・小山直城(Honda)の仕掛けに真っ先に対応し、並ぶようにして上りへ。その途中で、小山の前に出た。 レースでは「箱根駅伝の距離が最長」という大学3年生にとって、30kmはすでに未知の世界。だが、「長い距離は自分の土俵ですし、自分が知らない領域を知れるのは楽しみなこと」。何より、マラソンは「大学に入ってから勝負したいと強く思うようになった」種目。沿道からの声援に笑顔で応えるシーンもあるなど、軽やかにトップを駆け抜ける。 終盤のスティーブン・キッサ(ウガンダ)とのデッドヒートについては、「なかなか前に出てくれなかったけど、開き直って自分のペースでいきました」。35kmからは「すごく長く感じた」が、残り800mあたりでスパートした場面は「高架下でちょっと余裕が出たので、もう1回」と切り替えて突き放した。 福井・美方高出身。大学入学後から一気に力を伸ばし、箱根駅伝では1年時に9区2位、2年は2区で7位。そして今年は、「てっぺん」を目指すチームのエースとして2年連続の2区を走り、17位から区間3位の力走で8人抜きを演じた。 総合5位となったチームを新主将として引っ張ることになったが、まずはこの大会に向けてのトレーニングを重ねた。40km走も経験しているが、「合宿でアップダウンや風、暑さなどタフなコンディションの中での練習はやってきた」ことが、今回の結果に生きたと見ている。また、合宿ではパートナーがついたが、その後は単独での練習が多くなり、「それも、一人になってからの走りに効いてきたのかなと思います」。 初マラソンのため、今夏のパリ五輪代表選考には絡まなかったが、2028年のロサンゼルス五輪はしっかりと視野に入れている。 「まだまだ先の話だけど、4年後には来る話。自分がやれることをやって、もっともっと強くなりたい。来年の東京世界陸上も狙えるのであればチャレンジしたいきたいと思っていますし、日本代表のチャンスをつかめるように精進していきたい」 前回大会で西山和弥(トヨタ自動車)が出した初マラソン日本最高記録の2時間6分45秒、さらには昨年2月に横田俊吾(青学大/現・JR東日本)が出した学生記録の2時間7分47秒を大幅に更新。日本男子マラソン界の「ホープ」として、さらなる快走を誓った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.06.15

小原響が3000m障害で8分22秒64の日本歴代8位!セイコーGGPに続く自己新マーク

6月14日に米国・ポートランドで行われたポートランド・トラックフェスティバルの男子3000m障害で、小原響(GMOインターネットグループ)が日本歴代8位の8分22秒64をマークした。 大会は世界陸連コンチネンタルツアー・ […]

NEWS 久保凛が800m2分02秒76の大会新でV3!! 1500mと2年連続2冠「チームへの貢献を考えていた」/IH近畿

2025.06.15

久保凛が800m2分02秒76の大会新でV3!! 1500mと2年連続2冠「チームへの貢献を考えていた」/IH近畿

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)4日目 広島インターハイを懸けた近畿地区大会の4日目が行われ、女子800mは久保凛(東大阪大敬愛3大阪)が昨年自らがマークした大会記録を0.7 […]

NEWS 青学大・塩出翔太が10000m28分55秒81の自己新!800mは金子1分46秒59、日本インカレ400m2連覇の田邉1分48秒16/日体大長距離競技会

2025.06.15

青学大・塩出翔太が10000m28分55秒81の自己新!800mは金子1分46秒59、日本インカレ400m2連覇の田邉1分48秒16/日体大長距離競技会

第322回日本体育大学長距離競技会兼第16回NITTAIDAI Challenge Games(NDG)の1日目が6月14日に行われ、雨のなか、各組で好レースが繰り広げられた。 男子10000mでは2組で1着(28分53 […]

NEWS 中大勢が海外5000mレースで好走!溜池一太が13分25秒11の自己新、濵口大和は自己2番目13分37秒54

2025.06.15

中大勢が海外5000mレースで好走!溜池一太が13分25秒11の自己新、濵口大和は自己2番目13分37秒54

6月14日にオーストリア・ウィーンで行われた「Track Nigh Vienna」の5000mに中大の溜池一太(4年)とルーキー・濵口大和が出場し、溜池は13分25秒11の自己新、濵口も13分37秒54のセカンドベストを […]

NEWS 3000m障害・青木涼真が8分23秒58で3位!5年連続世界大会出場目指して好走/WAコンチネンタルツアー

2025.06.15

3000m障害・青木涼真が8分23秒58で3位!5年連続世界大会出場目指して好走/WAコンチネンタルツアー

男子3000m障害の青木涼真(Honda)が6月14日、オーストリア・ウィーンで行われた「Track Nigh Vienna」に出場し、8分23秒58で3位に入った。 青木は一昨年のU23欧州王者であるA.キヤダ(スペイ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top