HOME 世界陸上、海外

2023.08.26

“ライルズ時代”到来!100m王者が200mで3連覇!ボルト以来の2冠達成 女子200mジャクソンは大会新V/世界陸上Day7
“ライルズ時代”到来!100m王者が200mで3連覇!ボルト以来の2冠達成 女子200mジャクソンは大会新V/世界陸上Day7

23年世界選手権200mで3連覇を果たし、100mとの2冠を獲得したライルズ

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)7日目

ブダペスト世界陸上7日目が行われ、男子200mはノア・ライルズ(米国)が19秒52(-0.2)で3連覇を達成し、100mとのスプリント2冠に輝いた。

2日目に人類最速の称号を手にした男が、得意の200mでも圧倒的なスピードで観客を魅了した。

100m同様に、準決勝をトップタイムで通過したライルズは6レーンからのスタート。19歳のエリヨン・ナイトン(米国)が7レーン、100m銀メダルのレツィレ・テボゴ(ボツワナ)が9レーンに入り、ライルズは2人の若手を見るかたちでのスタートとなる。

スタート直後そこアウトレーンの選手に引き離されたが、50mでトップスピードに乗せると、あとはライルズの独壇場に。前半の100mを10秒26のトップで通過すると、ホームストレートでは1歩ごとにリードを広げていき、2位ナイトンに0.23秒もの大差をつける快勝となった。

100m、200mの2冠は15年のウサイン・ボルト(ジャマイカ)以来、史上5人目の快挙で、200m3連覇もボルトに次いで史上2人目。ライルズがレース前に話していた「ボルトの世界記録(19秒19)の更新」は実現できなかったが、「タイムについてはがっかりはしていない」と答えた。

広告の下にコンテンツが続きます

「自分は間違いなく偉業を成し遂げることができたと思っている。もちろんもっと速く走りたかったし、少なくとも自己記録でもある米国記録(19秒31)は更新したかった。それでも今大会6本目のレースで19秒5台を出せたのだから、ひとまずは満足だよ」

95年世界選手権4×100mリレー米国代表のケヴィン・ライルズ氏の息子として育ち、ジュニア期からユース五輪、U20世界選手権で優勝し、注目を集めてきた存在。19年のドーハ世界選手権ではシニアでも頂点に立った。前回大会ではマイケル・ジョンソンが96年に作った米国記録も更新し、カール・ルイス、モーリス・グリーンといった歴代の米国のレジェンドスプリンターの仲間入りを果たした。

「単に陸上競技で有名であるだけでなく、その枠を超えた人気で陸上界を盛り上げたい」と話すライルズ。モデルとしてファッションショーに出演したり、SNSでラップやイラストをアップするなど、多彩な才能を見せる。

また、日本のアニメ好きと公言しており、今大会ではドラゴンボールの「かめはめ波」、「元気玉」や、呪術廻戦の「無量空処」のポーズも随所で披露。200mのレース前には北斗の拳の名台詞をつぶやいて優勝宣言もしていたほどだ。

次のターゲットは27日の4×100mリレーでの金メダル。それが達成できれば、“ライルズ時代”が黄金期を迎える。

女子200mではシェリカ・ジャクソン(米国)が21秒41(+0.1)の大会新記録え圧勝。自身の持つ世界歴代2位のタイムをさらに短縮した。

女子フィールド種目はともに最終試技の逆転劇となり、三段跳では世界記録保持者・ユリマール・ロハス(ベネズエラ)が15m08(±0)で8位から、やり投は北口榛花(JAL)が66m73で4位からのジャンプアップで金メダルを獲得している。

日本勢では男子4×100mリレーが37秒71で予選を突破し、27日の決勝に駒を進めた。

8日目はモーニングセッションで女子マラソンが行われ、午後は男女の4×100mリレーや棒高跳、十種競技の2日目など、計8種目で金メダルが決まる。

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)7日目 ブダペスト世界陸上7日目が行われ、男子200mはノア・ライルズ(米国)が19秒52(-0.2)で3連覇を達成し、100mとのスプリント2冠に輝いた。 2日目に人類最速の称号を手にした男が、得意の200mでも圧倒的なスピードで観客を魅了した。 100m同様に、準決勝をトップタイムで通過したライルズは6レーンからのスタート。19歳のエリヨン・ナイトン(米国)が7レーン、100m銀メダルのレツィレ・テボゴ(ボツワナ)が9レーンに入り、ライルズは2人の若手を見るかたちでのスタートとなる。 スタート直後そこアウトレーンの選手に引き離されたが、50mでトップスピードに乗せると、あとはライルズの独壇場に。前半の100mを10秒26のトップで通過すると、ホームストレートでは1歩ごとにリードを広げていき、2位ナイトンに0.23秒もの大差をつける快勝となった。 100m、200mの2冠は15年のウサイン・ボルト(ジャマイカ)以来、史上5人目の快挙で、200m3連覇もボルトに次いで史上2人目。ライルズがレース前に話していた「ボルトの世界記録(19秒19)の更新」は実現できなかったが、「タイムについてはがっかりはしていない」と答えた。 「自分は間違いなく偉業を成し遂げることができたと思っている。もちろんもっと速く走りたかったし、少なくとも自己記録でもある米国記録(19秒31)は更新したかった。それでも今大会6本目のレースで19秒5台を出せたのだから、ひとまずは満足だよ」 95年世界選手権4×100mリレー米国代表のケヴィン・ライルズ氏の息子として育ち、ジュニア期からユース五輪、U20世界選手権で優勝し、注目を集めてきた存在。19年のドーハ世界選手権ではシニアでも頂点に立った。前回大会ではマイケル・ジョンソンが96年に作った米国記録も更新し、カール・ルイス、モーリス・グリーンといった歴代の米国のレジェンドスプリンターの仲間入りを果たした。 「単に陸上競技で有名であるだけでなく、その枠を超えた人気で陸上界を盛り上げたい」と話すライルズ。モデルとしてファッションショーに出演したり、SNSでラップやイラストをアップするなど、多彩な才能を見せる。 また、日本のアニメ好きと公言しており、今大会ではドラゴンボールの「かめはめ波」、「元気玉」や、呪術廻戦の「無量空処」のポーズも随所で披露。200mのレース前には北斗の拳の名台詞をつぶやいて優勝宣言もしていたほどだ。 次のターゲットは27日の4×100mリレーでの金メダル。それが達成できれば、“ライルズ時代”が黄金期を迎える。 女子200mではシェリカ・ジャクソン(米国)が21秒41(+0.1)の大会新記録え圧勝。自身の持つ世界歴代2位のタイムをさらに短縮した。 女子フィールド種目はともに最終試技の逆転劇となり、三段跳では世界記録保持者・ユリマール・ロハス(ベネズエラ)が15m08(±0)で8位から、やり投は北口榛花(JAL)が66m73で4位からのジャンプアップで金メダルを獲得している。 日本勢では男子4×100mリレーが37秒71で予選を突破し、27日の決勝に駒を進めた。 8日目はモーニングセッションで女子マラソンが行われ、午後は男女の4×100mリレーや棒高跳、十種競技の2日目など、計8種目で金メダルが決まる。

【動画】ライルズが100mに続く栄冠!男子200mのレースをチェック!

【画像】200mレース前にSNSで「北斗の拳」ケンシロウの名セリフのつぶやき

【動画】準決勝では呪術廻戦でのポーズも披露

次ページ:

ページ: 1 2 3 4

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.08.24

栁田大輝 最後の最後まで挑戦も100m代表逃す「無理をしなくて良かったと思える日が絶対に来る」

東京世界選手権出場のための記録の有効期間最終日となる8月24日、奈良市サーキットの男子100mに栁田大輝(東洋大)が出場した。 土壇場での大逆転を狙い、日本記録(9秒95)を目指した栁田。午前中の第一レースを10秒11( […]

NEWS ドキュメント/今年も歴史が刻まれた福井の夜に熱狂!東京世界陸上前に過去最大規模の“お祭り”が夏を彩る

2025.08.24

ドキュメント/今年も歴史が刻まれた福井の夜に熱狂!東京世界陸上前に過去最大規模の“お祭り”が夏を彩る

2019年に産声を上げたAthlete Night Games in FUKUIは、今年で6回目を迎えた。17年に行われた日本インカレの男子100mで、桐生祥秀(東洋大、現・日本生命)が日本初の9秒台を刻んだ時の感動から […]

NEWS 100mH清山ちさと 34歳自己新連発 ラストチャンスは惜しくも標準届かず世界陸上代表ならず

2025.08.24

100mH清山ちさと 34歳自己新連発 ラストチャンスは惜しくも標準届かず世界陸上代表ならず

東京世界選手権出場のための記録の有効期間最終日となる8月24日、九州選手権が大分スポーツ公園クラサスドーム大分で行われ、女子100mハードルに清山ちさと(いちご)が出場した。 東京世界選手権の参加標準記録(12秒73)を […]

NEWS 【“陸女”インタビュー】バラエティーや情報番組に引っ張りだこ!タレント・国本梨紗さん 中学3年間の陸上部「あの時の記憶が数年後の自分を助けてくれる」

2025.08.24

【“陸女”インタビュー】バラエティーや情報番組に引っ張りだこ!タレント・国本梨紗さん 中学3年間の陸上部「あの時の記憶が数年後の自分を助けてくれる」

オリンピックの花形である陸上競技! 球技に比べると、すこーし“地味”な印象があるかもしれない……。しかし、中高生合わせて、なんと約30万人以上が「陸部」なんです。 実は芸能界で活躍するあの人も、この人も、結構、陸上経験者 […]

NEWS 東京世界陸上と「進撃の巨人」がコラボ!大会記念グッズ販売も決定

2025.08.24

東京世界陸上と「進撃の巨人」がコラボ!大会記念グッズ販売も決定

TBSは8月24日、公式SNSやYouTubeを更新し、東京世界陸上とアニメ『進撃の巨人』とのコラボレーションを発表した。 世界的に人気を誇る『進撃の巨人』とのコラボとなる「進撃の世界陸上」。そのコラボVTRが公開された […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年9月号 (8月12日発売)

2025年9月号 (8月12日発売)

衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99

page top