2023.08.05
◇全国高校総体(インターハイ:8月2日~6日/北海道・札幌厚別公園競技場)
北海道インターハイの3日目が行われ、女子400mハードルは瀧野未来(京都橘3)がこの種目史上3人目となる大会連覇を達成した。瀧野はその1時間半後の4×100mリレーでアンカーを務め、同校悲願の初優勝に貢献。今大会初の2冠を果たした。
連覇のプレッシャーがかかるレースでU20アジア選手権チャンピオンが堂々の走りで貫禄勝ち。Vタイムの57秒45は高校歴代3位、U20日本歴代4位。同校の尊敬する先輩で、アジア選手権銅メダリストの山本亜美(立命大)の高校時代の記録にあと0.02秒に迫るもので、「あと少しだったので残念です」と悔しさをにじませたが、「秋には絶対に高校記録(57秒09)を更新します」と笑顔を見せる。
今シーズンに入ってから、「前半から飛ばして行こうとしても後半のことを考えスピードに乗れない」というモヤモヤしたレースが続いていたという。決勝では、これまでのレースが嘘のように1つアウトレーンをいく千葉史織(仙台一3宮城)を3台目あたりで抜き去る積極的なレースを展開する。
途中、16歩と17歩が入り混じるシーンもあったが、「勝つことが重要だと思っていたので、最後は粘られましたが、絶対負けへん! という強い気持ちでいきました」。10台目を降りてから突き放し、歓喜のフィニッシュへ飛び込んだ。
2位の千葉も高校歴代6位となる57秒85をマーク。高校生による57秒台対決はインターハイが中止となった2020年の秋の代替え大会で山本と大野瑞奈(埼玉栄、現・山梨学大)に次ぐ2例目という、ハイレベルなレースだった。
そして1時間半後。瀧野はバトンを持って再びフィニッシュラインを駆け抜ける。4×100mリレーで日本一を目指すチームのアンカーとして登場。「一番で持ってきてくれると信じていたので、私はひたすら逃げるだけでした」。前回・前々回と連続2位の市船橋(千葉)に0.31秒差をつけ、唯一の45秒台となる45秒74で、悲願の頂点に立った。
「リレーの日本一をずっと目標にしてきたのでうれしいです。タイム的には44秒台を目指してきたので満足していませんが、個人の優勝よりリレーのほうが喜びが大きいですね」
同校はリスト1位で優勝を狙う4×400mリレーにも主軸として登場予定。「マイルリレーもチーム一丸となって優勝し、三冠を達成します」。残り2日間、仲間と臨む最後のインターハイで完全燃焼を誓った。
文/花木 雫
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.07
-
2024.11.24
-
2024.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.14
第5回大学対校男女混合駅伝の出場校が決定! 大東大、環太平洋大、亜細亜大、早大が初出場!! 2月16日に大阪・長居で開催
12月12日、関西学連は25年2月16日に開催される第5回全国大学対校男女混合駅伝の出場チームを発表した。 同大会は2021年に大学駅伝では国内初の男女混合レースとして誕生。これまでは「全国招待大学対校男女混合駅伝」とい […]
2024.12.13
箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり
第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 藤田監督は「前回は出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した状態で迎え、青山学院に負けて準優勝でした […]
2024.12.13
國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」
第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に主将の平林清澄(4年)が報道陣の合同取材に応じた。 2冠を獲得しているだけに、壮行会にはフ […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会