2023.06.16
◇インターハイ東北地区大会(6月15日~18日/山形・県総合運動公園競技場)1日目
北海道インターハイを懸けた東北地区大会の1日目が行われ、男子走幅跳は土屋拓人(聖和学園2宮城)が最終6回目に自己ベストを17cm更新する7m43(+1.3)をマーク。4位から逆転優勝を遂げた。
最終跳躍。土屋はスタンドに向かって手拍子を求めた。「今日はここまで7m17が最高。悪くはなかったけど、最後は観客のみなさんの力を借りて、何も考えずに、走って、跳ぶというつもりでがんばりました」。
自ら求めて作り出した雰囲気のなか、走り出す。「踏み切りの瞬間に地面からの衝撃が頭の上へ抜けるような感じでした。スピードに乗れていました」。あまりに会心のジャンプだったのか、着地してすぐに喜びを爆発させた。「記録が出ないうちから……。恥ずかしいですね」と笑って振り返った。
2020年全国中学生大会3位や、昨年のインターハイ8位など実績のある曲山純平(日大東北3福島)を4cm抑えての優勝。競技終了直後、その曲山から身体を担ぎ上げられて祝福された。「曲山さんは自分にとって理想のジャンプをしているので、認められたようでうれしいです」と土屋。一緒に戦った他の選手たちも2年生王者を称えた。
小学校3年生から野球少年だったが、中学3年生の時に陸上の試合に出た。県中学総体の走幅跳で3位に入り、東北大会は6m70で優勝。これがきっかけとなって高校で陸上に本格転向した。高校1年生の昨シーズンは、5月の県大会で7m26をマーク。インターハイ東北地区大会を6位で通過して、徳島インターハイにも出場している。
この冬はみっちり練習を積み、合宿にも参加。宮城県の国体合宿には、6月の日本選手権男子200mを優勝した鵜澤飛羽(筑波大/築館高出身)がいた。「強い人たちから、自分にはない新しい考え方を教えてもらって、それを持ち帰って練習に生かしました」。走幅跳に必要なスピード強化も取り組んだ。
「陸上経験が少ないので、跳躍フォームはまだまだできあがっていません。大きく身体を使ったり、スピードを強化したりと、自分ができることを意識しています」と土屋。東北チャンピオンとして挑む8月の北海道インターハイは、「3位以内を狙っていきたいです」と話していた。
全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
インターハイ東北地区大会1日目の優勝者
●男子 400m 白畑健太郎(米沢中央3山形) 48秒06 1500m 齋藤一筋(学法石川3福島) 3分59秒21 棒高跳 保科心斗(山形中央2山形) 4m50 走幅跳 土屋拓人(聖和学園2宮城) 7m43(+1.3) ハンマー投 工藤駿也(創学館3山形) 53m03 ●女子 400m 赤坂美結(山形中央3山形) 54秒82 5000mW 久家すずか(会津学鳳3福島) 24分03秒43=大会新 ハンマー投 宇夫方和(黒沢尻北3岩手) 42m98 やり投 野地菜那(福島明成2福島) 43m36RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.16
橋岡優輝が家族での初教室「楽しみながら陸上に触れて」
-
2025.11.14
-
2025.11.13
-
2025.11.15
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.11.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.19
全中駅伝に出場する女子48チームが出そろう 3連覇狙う京山をはじめ、大沢野、松橋などが全国切符 櫛形は20回目
9月から開催されてきた第33回全国中学校駅伝(12月14日)の都道府県予選が11月16日をもって終了し、47都道府県の代表に開催地枠で出場するチームを加えた全48チームが出そろった。 女子は前回の全国大会で2連覇を飾った […]
2025.11.19
全中駅伝男子・出場チームが決定! 17チームが初出場 塩山は第1回大会以来32年ぶり 京山、三島の全国V経験校も
9月から開催されてきた第33回全国中学校駅伝(12月14日)の都道府県予選が11月16日をもって終了し、47都道府県の代表に開催地枠で出場するチームを加えた全48チームが出そろった。 男子は2年前に全国制覇を達成している […]
2025.11.19
マラソン日本記録保持者・鈴木健吾が神奈川大のアンバサダー就任 「刺激や勇気を届けられる存在でありたい」
神奈川大は11月19日、男子マラソン日本記録保持者でOBの鈴木健吾が陸上部のアンバサダーに就任したと発表した。 鈴木は箱根駅伝では3年連続で2区を担い、3年時に区間賞を獲得。4年時には東京マラソンで2時間10分21秒で走 […]
2025.11.19
岡山・京山が今年も男女ともに全国出場! 全中1500m優勝・是枝愛香を擁する内部は26年ぶり/中学駅伝
12月14日に行われる第33回全国中学校駅伝の出場を懸けた県大会が、11月14日から16日にかけて、全国10県で行われた。 14日の岡山県大会では、2年前に全国男女優勝、女子は昨年も連覇を飾った京山が圧倒的な継走を披露。 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025