日本陸連の第83回理事会が6月4日、日本選手権が開催されている大阪市内で開かれ、2024年パリ五輪に向けた「編成方針および選考基準」について承認された。
山崎一彦・強化委員長はパリ五輪について「最重要」と位置づけ、「メダル獲得、入賞を目指す競技者を1人でも多く派遣する」ことを目的に「揺るぎない実力」が求められるとした。
今回の理事会で個人種目の選考基準についていくつか承認。今夏のブダペスト世界選手権(8月19日から27日)において3位以内に入った日本人最上位選手で、パリ五輪選考の記録の有効期間内である23年7月1日から24年6月30日で参加標準記録を突破した選手は即内定とすることが決まった。
また、メダリストがいない種目における入賞者の日本人最上位は、24年1月1日から6月30日(※5000mと10000mは23年11月1日から)に参加標準記録を突破した段階で内定。いずれもワールドランキング対象競技会(WRk)が条件となっている。
その他の内定条件については、日本選手権の開催日程などが決まり次第、内定条件とともに発表される。
リレー種目はメンバー選考するにあたり「リレー候補競技者」を新たに設けることが決定。一定の基準をもとに「上限は設けない」。これはパリ五輪に向けて「しっかり準備してほしいため、細かく設定して周知したい」(山崎強化委員長)と説明する。
代表選考について4×100mリレーは100mの個人代表、4×400mリレーは400mの個人代表が最優先で、その次に「日本選手権を最重要とし、パリ五輪候補競技者の中からリレーの特性と戦略を考慮して選考」という要項が設けられている。
「金メダルにチャレンジする」男子4×100mリレーの「リレー候補競技者」条件は、記録面では60m6秒55(室内)、100m10秒08、200m20秒26。この記録について「金メダルを目標としていて、目安のタイムが東京五輪金メダルのイタリアの37秒50。これを最低限度の目標とすると、10秒08が4人そろってバトンパスの利得率を7%にすれば37秒49になる」と説明。その他に、100m・200mのブダペスト世界選手権の入賞者、アジア選手権・アジア大会の金メダリストが対象となる。
また、来年5月4、5日に行われるパリ五輪を懸けた世界リレー(バハマ・ナッソー)で「出場権を獲得(上位14チーム)した場合に代表選手として派遣された選手(補欠含む)」も候補選手となる。
その他の種目も細かく記録が設定されている。男子4×400mリレーは200m20秒38、300m32秒02、400m45秒29(室内46秒21)、女子4×100mリレーは60m7秒30(室内)、100m11秒38、200m23秒16、女子4×400mリレーは300m37秒43、400m52秒80(室内53秒69)。
女子の場合はブダペスト世界選手権個人種目出場、アジア選手権・アジア大会メダルなど、やや基準が下がるが、いずれも現状を考えれば高い目標値となっている。
ただし、この記録を持っていてもリレー代表選考において優先されるわけではなく、あくまで「日本選手権を最重要選考競技会とする」としている。
パリ五輪のリレー出場権は最大16チーム。そのうち世界リレーの上位14チームが獲得し、残り2枠は記録で出場権を得る。なお、世界リレーは原則32チームがエントリー。ブダペスト世界選手権で各種目8位以内のチームには出場権が自動的に与えられる。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.10.08
-
2024.10.07
2024.10.05
大東大が接戦制して2年連続5度目のV 帝京科学大が初の全国出場決める/関東大学女子駅伝
-
2024.10.05
-
2024.10.07
2024.09.17
2024全国高校駅伝代表校一覧
2024.09.19
アシックスから安定性と快適性を追求したランニングシューズ「GT-2000 13」が登場!
-
2024.10.05
-
2024.09.28
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.10.09
國學院大は初Vへ平林清澄と山本歩夢が順当にエントリー!! 青木瑠郁、高山豪起ら3年生6人登録/全日本大学駅伝
第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が各校のエントリー選手を発表した。國學院大はともに4年生で、エースの平林清澄、前回2区を担った山本歩夢が順当にエントリーされた。 4年生は平 […]
2024.10.09
青学大は太田蒼生、黒田朝日、鶴川正也の強力布陣! 主将・田中悠登、1年生4人もエントリー/全日本大学駅伝
第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が各校のエントリー選手を発表した。青学大はエースの太田蒼生(4年)や日本選手権5000m4位の鶴川正也(同)、10000m27分台の黒田朝日 […]
2024.10.09
V5狙う駒大は篠原倖太朗、佐藤圭汰がエントリー! 伊藤蒼唯、山川拓馬、桑田駿介も順当に登録/全日本大学駅伝
第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が各校のエントリー選手を発表した。5連覇が懸かる駒大は主将の篠原倖太朗(4年)と佐藤圭汰(3年)の2人が順当に登録された。 長くレースから離 […]
2024.10.08
【男子走高跳】畝地雄大(鹿児島南2)2m15=高2歴代8位タイ
10月4日~6日に行われた九州高校新人(大分・レゾナックドーム大分)の最終日、男子走高跳で畝地雄大(鹿児島南2)が高2歴代8位タイ、大会新、鹿児島県高校新の2m15をクリアして優勝した。 畝地のこれまでの自己ベストは9月 […]
Latest Issue 最新号
2024年10月号 (9月13日発売)
●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦