2023.05.04
◇第34回ゴールデンゲームズinのべおか(5月4日/宮崎県延岡市・西階陸上競技場)
日本グランプリシリーズG3のゴールデンゲームズinのべおかが行われ、女子5000mB組は山中柚乃(愛媛銀行)が15分33秒42でトップだった。
昨年のオレゴン世界選手権3000m障害代表で、日本歴代2位となる9分38秒93がベストの山中。この日は序盤から先頭に躍り出ると、「ライトだけを見て走りました」と15分39秒ペースを表わすウエーブライトを目印にした。中盤以降は独走。「すごく走りやすくて、息も乱れませんでした」と振り返る。
途中からペースアップし、「最後に15分40秒を切れないと悔しいと思ってペースを上げました」。15分46秒78から大幅自己新に「率直にうれしいです」と笑顔。ラストの勝負強さに課題を残すだけに、力強い走りは自信につながりそうだ。
オレゴン世界選手権では直前のケガの影響もあって力を発揮できずに予選敗退。その後は「心身ともに疲弊して気持ちが上がらなかった」。チームスタッフも読み取ってくれて「休もう」と勧められたという。
3000m障害から距離を置いたことで気持ちが前向きになった山中。練習を積む中で「フラットでタイムを上げないと戦えない」と覚悟し、今季は3000m障害を封印することを決めた。
その背景には、田中希実(New Balance)の存在がある。「800mから10000mまで走る姿にあこがれています」。地区実業団には1500m、5000m、10000mに出場予定。日本選手権にも1500mと5000mで出場するという。今年どこかで3000m障害は出る意向もあるが「所属先のある、『第二の地元』愛媛でみんなに見てもらいたい」という思いを持つ。
ブダペスト世界選手権を見送ってでもフラットでタイムを上げて、『本職』という3000m障害で「来年のパリ五輪は参加標準記録(9分23秒00)を切って出場したい」。現日本記録保持者(9分33秒93)の早狩実紀。800mで2分05秒82、1500mで4分12秒86、5000mで15分11秒42を持つだけに、「参考にしています」と一つの指標にする。
小さな身体に秘める大きな志と思いを胸に、走力を磨いて再び世界へと挑む。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.02
愛媛銀行の山中柚乃が現役引退 3000m障害で五輪、世界陸上に出場
2025.07.01
ナイト・オブ・アスレティックスに森凪也、塩尻和也らエントリー
-
2025.07.01
-
2025.07.01
-
2025.07.01
-
2025.07.01
-
2025.07.01
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.02
愛媛銀行の山中柚乃が現役引退 3000m障害で五輪、世界陸上に出場
女子3000m障害元日本代表の山中柚乃(愛媛銀行)が自身のSNSを更新し、昨年度で競技から一線を退いたことを報告した。 24歳の山中は大阪・大塚高から愛媛銀行へ。高校時代は1500m、3000mでインターハイ出場はかなわ […]
2025.07.01
ナイト・オブ・アスレティックスに森凪也、塩尻和也らエントリー
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズのナイト・オブ・アスレティックス(ベルギー)の男子5000mに、アジア選手権代表の森凪也(Honda)、塩尻和也(富士通)がエントリーした。他にも鶴川正也(GMOインターネッ […]
2025.07.01
MARCH対抗戦が今年は11月22日・町田で開催決定! 箱根駅伝前哨戦の10000m4レース
MARCH対抗戦2025が11月22日に東京・町田ギオンスタジアムで開催されることが決まった。大会を主催するアスリートキャリアセンター絆ランニング倶楽部が7月1日、SNSで発表した。 今年で5回目の開催となり、箱根駅伝に […]
2025.07.01
貯まったマイルで東京マラソンや東京レガシーハーフへ!「RUN as ONEマイレージプログラム」が9月からスタート
東京マラソン財団は7月1日、全国のマラソン大会と連携し、ランニングの新たな楽しみ方を提案する「RUN as ONEマイレージプログラム」を、2025年9月から開始すると発表した。 同プロクラムは2015年にスタートした「 […]
2025.07.01
九電工のベナード・コエチが6月30日で陸上競技部を退部も退社はせず
九電工は6月30日付でベナード・コエチが陸上競技部を退部したと発表した。コエチは6月11日に、世界陸連の独立不正監査機関アスリート・インテグリティ・ユニット(AIU)からABP(生体パスポート)の数値が異常値を示したとし […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会