4月下旬にスペインで新型コロナウイルスに感染し、以降の試合を欠場していたマラソンランナーの川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が5月15日、東京・大井ふ頭中央海浜公園競技場で開催された「第2回森永inゼリーエネルギーチャージゲームズ」に出場した。“復帰戦”では1500m2回、5000m3回、10000m1回の6レースでペースメーカーを務め、合計28kmを走破。「いい記録を出してくれた選手もいたので、やってよかったです」と達成感をにじませた。
4月中旬にボストン・マラソン(20位)に出場後、スペインで「META : Time : Trials」の10kmに出走を予定していたが、渡航直後に発熱してPCR検査で陽性反応が出たため、隔離対応もあって3日間ほど走れなかったという。回復後はスペインで「2時間歩いたり」と体調を見ながら徐々に練習を再開。今後は7月3日のゴールドコースト・マラソン(豪州)に出場することを明かした。
「今は臀部から脚にかけて違和感があって、スピードが出しにくい状態なので何とも言えませんが、できれば自己ベストや、大会記録の2時間7分50秒(設楽悠太/Honda、2019年)を狙いたいと思っています」
「第2回森永inゼリーエネルギーチャージゲームズ」でペースメーカーとして実戦に復帰した川内優輝(あいおいニッセイ同和損保、先頭)
ゴールドコーストに向けては5月29日に錦秋湖マラソン(岩手)の30kmを経て、6月には向津具ダブルマラソン(山口、84.39km)と隠岐の島ウルトラマラソン(島根、50km)を予定。2週連続でフルマラソン以上の距離をこなすうえ、向津具ダブルマラソンでは自身最長距離への挑戦となる。
「いつかは100kmを走りたいので、そろそろやってみようかなと思ったのがきっかけです。ウルトラに向けて特別な準備をしているわけではありませんが、ジョグで50kmや60kmは走っています。2018年に野辺山(長野)で78kmを走った時には脚がボロボロになったので、今回は厚底シューズを使うつもりです。アップダウンが激しいコースで、翌週にも50kmがあることから、1km4分くらいのペースで走れたらと思っています」
100kmマラソンの世界記録は風見尚(愛三工業)が2018年に出した6時間9分14秒(4月にリトアニアのソロキンが出した6時間5分40秒はまだ世界記録として認定されていない)。風見の前には砂田貴裕(積水化学)が世界記録を20年間も保持するなど日本人にとっては“得意種目”で、現役のトップランナーである川内が参戦すればレベルがさらに上がりそうだ。


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