写真/時事
東京五輪男子20km競歩で銀メダルを獲得した池田向希(旭化成)と銅メダリストの山西利和(愛知製鋼)がメダリスト会見に出席した。レースから中1日、前日には国立競技場でメダルセレモニーが行われメダルが授与。堂々と胸にかけて会見に臨んだ。
池田は「今までやってきたことをすべて出そうと思って臨みました。目指していたメダル獲得ができてよかったです」と喜びを語る。山西は「金メダルを目指してやってきていたので結果としてそうではなかったのは少し残念ですが、これも一つの結果。やってきたことのかたちだと思うので受け止めて次ぎに向かっていきたい」と述べた。
メダルを首にかけ「重たいメダルをかけて、より銀メダルを取ったんだなと実感が湧いてきました」という池田。「上には上がいるので、満足せずに取り組んでいきたい」と世界一を見据える。
暑さが心配されたが、「暑熱対策をして身体の内外から冷やしました。後半は影響しませんでした」(池田)、「極端ではなかったので、暑熱対策のメソッドで対応できた」(山西)と、19年ドーハ世界選手権も含めてデータと現象を分析して対応してきたチームJAPANの取り組みが実り、「だからこそメダルが2つ取れた」と山西はスタッフ陣に感謝した。
「陸上競技の中でもまだまだマイナー」と池田。「こうして結果を出して、少しでも競歩を知ってもらって、魅力を伝えられれば」と話す。山西は「僕もですが競歩はあまりスポーツが得意ではない人がやっていることが多い。苦手でもスポーツをやりたい人が、毎日積み重ねていくことで結果が出る競技。高校生、若い世代の選手がチャレンジしてくれるとうれしいです」と、競歩界への思いを語る。
ドーハ世界選手権では山西が金メダル、池田が6位。50km競歩でもドーハは鈴木雄介(富士通)が優勝し、今大会は池田の同期・川野将虎(旭化成)が6位入賞と、今ではメダルを期待される種目となった競歩。だが、「こうして世界のトップで戦えているのは指導者の方々や先輩たちが築き上げてくださってきたから。その感謝の気持ちを持ち続けたい」と池田は言う。
日本の競歩をもっと強く、もっと魅力的に。五輪メダリストとなった2人を中心に、先人たちの思いを受け継ぎ、発展させていく。
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