2025.10.24
世界陸連の独立不正監査機関「アスリート・インテグリティー・ユニット」(AIU)は10月23日、女子マラソン世界記録(2時間9分56秒)保持者のR.チェプンゲティチ(ケニア)に対し、禁止物質の使用により3年間の資格停止処分を科したと発表した。
禁止物質は利尿剤の一種であるヒドロクロロチアジド。チェプンゲティチは今年3月14日に採取された検体から同物質の陽性反応が検出され、7月から暫定的に資格停止処分を受けていた。処分期間は2025年4月19日から3年間で、3月14日以降の成績はすべて無効となる。
当初ドーピングを否定していたが、7月31日にそれまでの主張を翻し、検体提出の2日前の体調不良時に家政婦から渡されて服用した薬にヒドロクロロチアジドが含まれていと説明していた。
本来であれば違反内容に基づき4年間の資格停止が科されるが、早期に違反を認めたため期間は1年間短縮されて3年となった。
また、AIUによる調査の過程で押収されたチェプンゲティチのスマートフォンには、他の選手から禁止薬物に指定されているテストステロンの小瓶の写真とその効用を尋ねるメッセージが残っていたという。チェプンゲティチはそのやりとりには応じておらず、「スクリーンショットが送られてきただけ」と説明している。
このほかにもグループチャットには薬物に関する画像ややりとりが残っており、AIUは他に違反がないか調査を続けると発表している。
なお、AIUの担当者は「現時点ではサンプル採取以前(25年3月14日)の記録は有効だが、今後の調査の結果次第では24年シカゴマラソンで出した世界記録が抹消される可能性もある。
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