◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 2日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子やり投は﨑山雄太(愛媛競技力本部)が5投目に87m16の日本歴代2位、大会新記録のビッグスローで優勝。世界選手権の参加標準記録(85m50)も大きく突破して代表に即時内定した。
暑熱対策のため競技開始時間が大きく変更された男子やり投。競技途中から雨が降り出すコンディションのなか、5月のアジア選手権銅メダリストが国立競技場に大きなアーチを描いた。
前半の3投を終えて、トップが長沼元(スズキ)の79m84、﨑山も79m11が2位と全体的に静かな立ち上がり。この空気を変えたのはパリ五輪代表のディーン元気(ミズノ)だった。4投目に83m97と自己記録(84m28)に迫る。
これに触発されたかのように﨑山も83m56と応酬。さらに5投目では、﨑山が投げた瞬間に咆哮すると、右手から放たれたやりがこれまでにない飛距離を出した。
87m16は﨑山が5月のアジア選手権で出したばかりの自己記録(83m75)を3m以上も塗り替えるだけでなく、日本人2人目となる87mオーバー。1989年に溝口和洋が樹立した伝説の日本記録、87m60にあと44cmと迫る大記録となった。
﨑山は1996年生まれの29歳。大阪・関西創価高から日大に進んだ。23年には世界選手権に出場したもののケガの影響もあり記録なし。今季世界4位の記録を引っさげ、日本選手権と同じ会場で行われる2度目の世界選手権でリベンジを誓う。
また、2位のディーンも最終投てきで84m66をスロー。13年ぶりの自己記録更新で世界選手権代表入りを確実にした。
男子やり投 日本歴代10傑
87.60 溝口和洋(ゴールドウイン)1989. 5.27 87.16 﨑山雄太(愛媛陸協) 2025. 7. 5 86.83 新井涼平(スズキ浜松AC) 2014.10.21 85.96 村上幸史(スズキ浜松AC) 2013. 4.29 84.66 ディーン元気(ミズノ) 2025. 7. 5 82.52 小南拓人(染めQ) 2021. 4.29 81.84 吉田雅美(大京) 1990. 7.10 81.73 寒川建之介(奈良陸協) 2020. 7.18 81.67 清川裕哉(東海大2+) 2024. 3.30 81.63 小椋健司(栃木県スポ協) 2021. 6. 6RECOMMENDED おすすめの記事
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