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2025.05.26

東福岡4×400mR3分10秒57の好走 1走の岩本咲真3冠 大森恵偉音7m58の自己タイ 小松美咲800m大会新/IH福岡県大会
東福岡4×400mR3分10秒57の好走 1走の岩本咲真3冠 大森恵偉音7m58の自己タイ 小松美咲800m大会新/IH福岡県大会

男子4×400mRを制した東福岡。左端の岩本咲真

広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。

福岡県大会は5月23日~25日の3日間、福岡市の博多の森陸上競技場で行われた。初日は気温24度の快晴、2日目は土砂降りの雨、3日目は肌寒い気温17度という、コンディションが難しい3日間だったが、複数の種目で好記録が誕生した。

最終種目の男子4×400mリレーでは、オール3年生でバトンをつないだ東福岡(岩本咲真、池田歩叶、家入俊太、古川颯真)が3分10秒57の今季高校最高をマークした。インターハイ3連覇を成し遂げた2023年の県大会で出した大会記録3分10秒49に迫る好記録。2022年に高校記録(3分07秒81)を出た当時のメンバーが、県大会で出したタイム(3分12秒12)を上回った。

2走の池田は「高校記録を出した先輩たちの代を超えることを目標にしています」と、インターハイ制覇以上の目標を掲げていることを公言する。

1走を担った岩本咲真は、400mと110mハードルの個人2冠で最終優選手にも選ばれた。110mハードルは、元中学記録保持者の貫禄を見せ、14秒31(+2.5)で3連覇。加えて、高校入学後に高めたスプリント力を見せ、初日の400mを47秒33で初制覇した。「インターハイ優勝を狙いたい種目」と話す400mハードルは、歩数が合わず53秒33の4位だったが、4×100mリレーを加えた5種目で北九州大会に進む。「全種目ともに決勝の舞台で勝負したいと思っているので、もっと状態を上げていきたいです」と、疲れた様子も見せず、力強く話す。

男子走幅跳は昨年のU20世界選手権に出場した大森恵偉音(福岡第一3)が、「状態確認のために、本数を絞りました」と言うものの、2回目に自己ベストタイの7m58(+0.7)。状態の良さを伺わせたものの「3本目をパスしたことで、時間が空き、集中力が切れてしまいました」と、記録を伸ばせなかったことを残念がった。なお、3連覇が懸っていた三段跳はU18アジア選手権(4月/サウジアラビア)出場による特例措置によるシード権を行使し、北九州大会から出場する見込みだ。

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女子800mでは今大会唯一の大会記録が誕生。小松美咲(中村学園女3)が雨のレースにもかかわらず、果敢に先頭をひっぱり、2分08秒64の自己ベストで制覇。また、女子投てきは、円盤投の東かれん(八女学院3)が40m90、砲丸投の濵田莉子(福岡大若葉)が12m93で大会3連覇を飾った。

男子スプリントは、雨の中で行われた100mを10秒58(-0.1)で制した本村優太郎(修猷館2)が、今季から本格参戦している200mでも21秒28(+0.4)で勝って2冠。女子は、昨年のインターハイ200mで3位に入っている垣添鈴音(自由ケ丘3)が100mを12秒07(-1.6)、200mは24秒57(-0.3)でそれぞれ優勝した。

女子は、2年生の活躍も光った。100mハードルの井千夏(筑紫女学園2)は、向かい風1.4mの中、大会記録に0.01秒に迫る13秒94をマーク。走高跳の古賀羽葉(福岡雙葉2)は、1m71を1回で攻略して初優勝。最優秀選手に選ばれた。

学校対抗の男子は、福岡第一が総合91点で2年ぶりのV。走幅跳と棒高跳で3位までを占め、走高跳でも1、2年生が1、2、4位に入るなど跳躍種目で得点を重ねた。

女子は、4×400mリレー、中距離、投てきと幅広い種目で優勝者を出した中村学園女が105.5点で5連覇。

北九州大会は6月13日から4日間、佐賀市のSAGAスタジアムで行われる。

文・撮影/田端慶子

広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。 福岡県大会は5月23日~25日の3日間、福岡市の博多の森陸上競技場で行われた。初日は気温24度の快晴、2日目は土砂降りの雨、3日目は肌寒い気温17度という、コンディションが難しい3日間だったが、複数の種目で好記録が誕生した。 最終種目の男子4×400mリレーでは、オール3年生でバトンをつないだ東福岡(岩本咲真、池田歩叶、家入俊太、古川颯真)が3分10秒57の今季高校最高をマークした。インターハイ3連覇を成し遂げた2023年の県大会で出した大会記録3分10秒49に迫る好記録。2022年に高校記録(3分07秒81)を出た当時のメンバーが、県大会で出したタイム(3分12秒12)を上回った。 2走の池田は「高校記録を出した先輩たちの代を超えることを目標にしています」と、インターハイ制覇以上の目標を掲げていることを公言する。 1走を担った岩本咲真は、400mと110mハードルの個人2冠で最終優選手にも選ばれた。110mハードルは、元中学記録保持者の貫禄を見せ、14秒31(+2.5)で3連覇。加えて、高校入学後に高めたスプリント力を見せ、初日の400mを47秒33で初制覇した。「インターハイ優勝を狙いたい種目」と話す400mハードルは、歩数が合わず53秒33の4位だったが、4×100mリレーを加えた5種目で北九州大会に進む。「全種目ともに決勝の舞台で勝負したいと思っているので、もっと状態を上げていきたいです」と、疲れた様子も見せず、力強く話す。 男子走幅跳は昨年のU20世界選手権に出場した大森恵偉音(福岡第一3)が、「状態確認のために、本数を絞りました」と言うものの、2回目に自己ベストタイの7m58(+0.7)。状態の良さを伺わせたものの「3本目をパスしたことで、時間が空き、集中力が切れてしまいました」と、記録を伸ばせなかったことを残念がった。なお、3連覇が懸っていた三段跳はU18アジア選手権(4月/サウジアラビア)出場による特例措置によるシード権を行使し、北九州大会から出場する見込みだ。 女子800mでは今大会唯一の大会記録が誕生。小松美咲(中村学園女3)が雨のレースにもかかわらず、果敢に先頭をひっぱり、2分08秒64の自己ベストで制覇。また、女子投てきは、円盤投の東かれん(八女学院3)が40m90、砲丸投の濵田莉子(福岡大若葉)が12m93で大会3連覇を飾った。 男子スプリントは、雨の中で行われた100mを10秒58(-0.1)で制した本村優太郎(修猷館2)が、今季から本格参戦している200mでも21秒28(+0.4)で勝って2冠。女子は、昨年のインターハイ200mで3位に入っている垣添鈴音(自由ケ丘3)が100mを12秒07(-1.6)、200mは24秒57(-0.3)でそれぞれ優勝した。 女子は、2年生の活躍も光った。100mハードルの井千夏(筑紫女学園2)は、向かい風1.4mの中、大会記録に0.01秒に迫る13秒94をマーク。走高跳の古賀羽葉(福岡雙葉2)は、1m71を1回で攻略して初優勝。最優秀選手に選ばれた。 学校対抗の男子は、福岡第一が総合91点で2年ぶりのV。走幅跳と棒高跳で3位までを占め、走高跳でも1、2年生が1、2、4位に入るなど跳躍種目で得点を重ねた。 女子は、4×400mリレー、中距離、投てきと幅広い種目で優勝者を出した中村学園女が105.5点で5連覇。 北九州大会は6月13日から4日間、佐賀市のSAGAスタジアムで行われる。 文・撮影/田端慶子

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