HOME 国内

2023.03.12

3位・前田穂南が復活の自己新「MGCだけに集中してきた」2度目の五輪代表へ秋に照準/名古屋ウィメンズマラソン
3位・前田穂南が復活の自己新「MGCだけに集中してきた」2度目の五輪代表へ秋に照準/名古屋ウィメンズマラソン

名古屋ウィメンズマラソン2023で3位になった前田穂南

◇名古屋ウィメンズマラソン2023(3月12日/愛知・バンテリンドーム ナゴヤ発着)

JMCシリーズG1の名古屋ウィメンズマラソン2023が行われ、前田穂南(天満屋)が自己新となる2時間22分32秒で日本人2番手の2位。10月15日に行われるパリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権をつかんだ。

まさにラストチャンス。東京五輪代表の前田だが、ここまでMGCの出場権を持っていなかった。5月31日までの有効期間を踏まえると、事実上の最後の機会。それでも、やはり一発勝負の東京五輪MGCを勝ちきった前田のメンタリティーは動じなかった。

「まずはMGCを取ることだけに集中してきました。プレッシャーや重圧は感じていなかったです」

五輪後はケガも何度もあった。ハーフマラソンで好記録を出し調子が上がってきたところで、昨年の北海道マラソンは新型コロナウイルス陽性で棄権するなどアクシデントも。一度は引退もよぎったという。今年1月の大阪国際女子マラソンも左足を痛めて見送った

それでも前田は戻ってきた。

広告の下にコンテンツが続きます

序盤はペースメーカーが先導する日本人トップ集団を淡々と走る。ペースメーカーが外れた25km以降は徐々に鈴木亜由子(日本郵政グループ)との差が広がる。一時は中国の張徳順(中国)に前を譲るも、粘りの走りで張徳順を再度かわした。

鈴木との差は「思ったより縮まらなかったですが、自分のリズムで押していく」と、あくまで目標だったMGCのみを考えたという。そんな中でも「調子が良ければ出る」と考えていた自己記録(2時間23分30秒)も1分2秒更新。しっかりMGCをつかみ取った。

「五輪後はケガが多くて思うように継続してトレーニングができなかった」と前田。ただ、万全に臨めさえすれば「しっかり走れると自信になった」。2度目の五輪切符をつかむために、10月15日のMGCへ向かう。

「MGCに向けて、ポイント練習やジョグでのメリハリをつけて、体調面でもコントロールしていきたい」

やはり前田は強い。そう印象づけた復活の走りだった。

◇名古屋ウィメンズマラソン2023(3月12日/愛知・バンテリンドーム ナゴヤ発着) JMCシリーズG1の名古屋ウィメンズマラソン2023が行われ、前田穂南(天満屋)が自己新となる2時間22分32秒で日本人2番手の2位。10月15日に行われるパリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権をつかんだ。 まさにラストチャンス。東京五輪代表の前田だが、ここまでMGCの出場権を持っていなかった。5月31日までの有効期間を踏まえると、事実上の最後の機会。それでも、やはり一発勝負の東京五輪MGCを勝ちきった前田のメンタリティーは動じなかった。 「まずはMGCを取ることだけに集中してきました。プレッシャーや重圧は感じていなかったです」 五輪後はケガも何度もあった。ハーフマラソンで好記録を出し調子が上がってきたところで、昨年の北海道マラソンは新型コロナウイルス陽性で棄権するなどアクシデントも。一度は引退もよぎったという。今年1月の大阪国際女子マラソンも左足を痛めて見送った それでも前田は戻ってきた。 序盤はペースメーカーが先導する日本人トップ集団を淡々と走る。ペースメーカーが外れた25km以降は徐々に鈴木亜由子(日本郵政グループ)との差が広がる。一時は中国の張徳順(中国)に前を譲るも、粘りの走りで張徳順を再度かわした。 鈴木との差は「思ったより縮まらなかったですが、自分のリズムで押していく」と、あくまで目標だったMGCのみを考えたという。そんな中でも「調子が良ければ出る」と考えていた自己記録(2時間23分30秒)も1分2秒更新。しっかりMGCをつかみ取った。 「五輪後はケガが多くて思うように継続してトレーニングができなかった」と前田。ただ、万全に臨めさえすれば「しっかり走れると自信になった」。2度目の五輪切符をつかむために、10月15日のMGCへ向かう。 「MGCに向けて、ポイント練習やジョグでのメリハリをつけて、体調面でもコントロールしていきたい」 やはり前田は強い。そう印象づけた復活の走りだった。
       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.05.19

インターハイ都府県大会 明日は鹿児島 週末は各地で一挙開催 愛知、大阪、福岡はハイレベルな戦いの予感

広島インターハイ(7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島=広島広域公園陸上競技場)を目指し、各地で都府県大会が行われている。 ここまで関東8都県と岐阜が終了し、今週以降はさらに大会が集中する。この1週間の […]

NEWS 【男子110mH】木村立樹(桜浜中2) 14秒29=中2歴代5位

2025.05.19

【男子110mH】木村立樹(桜浜中2) 14秒29=中2歴代5位

5月17日に三重県伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢・陸上競技場で行われた第2回南勢記録会の中学男子110mハードルで、中学2年生の木村立樹(桜浜中)が中2歴代5位となる14秒29(+1.8)をマークした。 木村は昨年9 […]

NEWS 【選手名鑑】大坂谷 明里

2025.05.19

【選手名鑑】大坂谷 明里

大坂谷 明里 OSAKAYA AKARI SNS: 愛媛競技力本部 2002年4月10日 小野中(兵庫)→社高(兵庫)→園田学園女大 棒高跳:4.20(25年) ■代表歴 アジア選手権(25クミ) 【年次ベスト】 棒高跳 […]

NEWS ユニクロ・大島健太コーチが5月末で退任 プリンセス駅伝1位通過にも貢献

2025.05.19

ユニクロ・大島健太コーチが5月末で退任 プリンセス駅伝1位通過にも貢献

5月19日、ユニクロは大島健太コーチが5月末をもって退任、退職することを発表した。 大島氏は45歳。現役時代は高知国体5000mで優勝したほか、04年には世界クロスカントリー選手権に日本代表として出場。マラソン、駅伝でも […]

NEWS 【選手名鑑】竹内 真弥

2025.05.19

【選手名鑑】竹内 真弥

竹内 真弥 TAKEUCHI MAYA SNS: ミズノ 1998年10月9日 長瀬中(大阪)→摂津高(大阪)→日女体大 走幅跳:6.49(24年) ■代表歴 アジア選手権(25クミ) 【年次ベスト】 走幅跳 12年(中 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年6月号 (5月14日発売)

2025年6月号 (5月14日発売)

Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定

Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析