2026.06.13
◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)2日目
名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子ハンマー投で村上来花(ゼンリン)が日本歴代2位となる68m18を投げて連覇を達成した。
圧巻のスローだった。1回目から「丁寧になり過ぎるのでしっかり振ることを意識」して64m20の先制パンチ。その後は力みが出たが、4回目からは気持ちを切り替えた。
65m23に記録を伸ばすと、5、6回目に爆発。「練習通り、ハンマーに“張り”があった」と67m10の自己新、自身の大会記録を塗り替える。そこで感情があふれそうになるが、ここで気持ちを落ち着かせられるようになったのが成長の証。ラスト1投で、さらに大きなアーチを描くと、スタンドが沸いた。
昨年までの自己記録を1m30cm更新し、日本記録保持者のマッカーサー・ジョイ(70m51)に続く2人目の68mオーバー。世界大会に出場してきた室伏由佳(67m77)、綾真澄(67m26)を超える68m18を放った。
思わず涙があふれる。「ここまで支えてくださった方々の顔が思い浮かびました」。今年社会人1年目となり、「周囲のサポートのありがたみを感じています」。高校時代から数々の記録を塗り替えてきた村上。だが、国内では勝って当たり前の状況にあり、その状況が“当たり前”になっていた。昨年、九州共立大の疋田晃久監督から「このままでは一緒にやる意味がないのではないか」と姿勢を正され、はっと気づいた。
これまでは序盤で投げるもそのまま記録が伸ばせない試合や、力みがて持ち味が発揮できないことが多かった。学生たちとメンタルトレーニングも取り入れ、落ち着いて試技を重ねられている。
練習でも「このくらいは投げられていた」と言い、ようやく本領発揮。「遠心力もしっかり感じられました」と練習取りの投げがビッグスローへとつながった。
アジア大会派遣設定記録の69m72には届かなかったが、「今回の記録を今後は安定させていって、70mも投げられるようにしたい。前までは(70mの)壁ではないけど、“はてなマーク”がついていたのが溶けてきた」と、さらなる記録更新を見据えていた。
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