HOME 駅伝、箱根駅伝

2023.01.04

55年ぶり立教大は18位“帰還”した上野裕一郎監督「プラスしかない」/箱根駅伝
55年ぶり立教大は18位“帰還”した上野裕一郎監督「プラスしかない」/箱根駅伝

立教大10区の安藤圭佑(2023年箱根駅伝)

◇第99回箱根駅伝(1月2、3日:東京・大手町←→神奈川・箱根町/10区間217.1km)

10区の安藤圭佑(2年)が両手を挙げてフィニッシュする。大手町に江戸紫のタスキが途切れることなく戻ってきた。55年ぶりに出場となった立教大は総合18位。上野裕一郎監督は「差がつきすぎたので悔しさもない。晴れやかです」と語る。

苦しい戦いになることは予想していただろうが、「1区、2区、3区がすべて」と上野監督が振り返るように、区間下位が続いて平塚中継所では19位。そこから流れを引き寄せるのは強豪校でも至難の業だ。

広告の下にコンテンツが続きます

さらに、5区、6区の特殊区間も含めて「いろんな部分で修繕が必要」。そんな中でも6区の内田賢利(3年)は区間14位でまとめ「走力が上がればもっと下れる」と手応えも感じた。「自信があった」という後半は、7区の服部凱杏(3年)や9区の中山凜斗(3年)らがなんとか食らいつき、「下位で、1人で走る難しさがあった」と指揮官はねぎらう。

中大時代に沸かせた箱根路に、指揮官として戻ってきた。監督車での11時間は「一瞬だった」。走っている時には気づかない景色も多く、「こんなに人がいるんだな、と。思ったより立教大のタオルとか応援も多かった」と振り返り、「来年、ちゃんとした状態で帰ってきたいと思いました」と、気持ちを新たにしていた。

55年ぶりだが、関係者も含めて『初出場』のようなもの。まずは出場できたことで方向性が間違っていないことを証明した。「今回はすべてにおいてプラスしかない。ブレーキした選手でも、箱根を走ったという経験がプラスになる」。もちろん、アスリートの本能がうずくような悔しさは刻まれているだろう。

この後は全国都道府県対抗駅伝の長野チームに合流。しばしの「選手」期間を経て、次は『1年ぶり』に箱根路に戻るための地道な日々が始まる。

◇第99回箱根駅伝(1月2、3日:東京・大手町←→神奈川・箱根町/10区間217.1km) 10区の安藤圭佑(2年)が両手を挙げてフィニッシュする。大手町に江戸紫のタスキが途切れることなく戻ってきた。55年ぶりに出場となった立教大は総合18位。上野裕一郎監督は「差がつきすぎたので悔しさもない。晴れやかです」と語る。 苦しい戦いになることは予想していただろうが、「1区、2区、3区がすべて」と上野監督が振り返るように、区間下位が続いて平塚中継所では19位。そこから流れを引き寄せるのは強豪校でも至難の業だ。 さらに、5区、6区の特殊区間も含めて「いろんな部分で修繕が必要」。そんな中でも6区の内田賢利(3年)は区間14位でまとめ「走力が上がればもっと下れる」と手応えも感じた。「自信があった」という後半は、7区の服部凱杏(3年)や9区の中山凜斗(3年)らがなんとか食らいつき、「下位で、1人で走る難しさがあった」と指揮官はねぎらう。 中大時代に沸かせた箱根路に、指揮官として戻ってきた。監督車での11時間は「一瞬だった」。走っている時には気づかない景色も多く、「こんなに人がいるんだな、と。思ったより立教大のタオルとか応援も多かった」と振り返り、「来年、ちゃんとした状態で帰ってきたいと思いました」と、気持ちを新たにしていた。 55年ぶりだが、関係者も含めて『初出場』のようなもの。まずは出場できたことで方向性が間違っていないことを証明した。「今回はすべてにおいてプラスしかない。ブレーキした選手でも、箱根を走ったという経験がプラスになる」。もちろん、アスリートの本能がうずくような悔しさは刻まれているだろう。 この後は全国都道府県対抗駅伝の長野チームに合流。しばしの「選手」期間を経て、次は『1年ぶり』に箱根路に戻るための地道な日々が始まる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.13

編集部コラム「あっという間の2025年」

攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]

NEWS 早大のルーキー・鈴木琉胤「少しずつトラックの頃に戻ってきた」 往路希望で「区間賞を狙う走りを」

2025.12.13

早大のルーキー・鈴木琉胤「少しずつトラックの頃に戻ってきた」 往路希望で「区間賞を狙う走りを」

箱根駅伝で15年ぶりの総合優勝を狙う早大が12月13日、埼玉・所沢キャンパスで合同取材会を開いた。 出雲駅伝、全日本大学駅伝で出走したルーキー・鈴木琉胤は「ハーフは走ったことがなくて、箱根でいきなりという不安はあります。 […]

NEWS 箱根駅伝15年ぶりV狙う早大が合同取材会 花田勝彦駅伝監督「状態上がっている」 山口智規「大手町を楽しみにしてほしい」

2025.12.13

箱根駅伝15年ぶりV狙う早大が合同取材会 花田勝彦駅伝監督「状態上がっている」 山口智規「大手町を楽しみにしてほしい」

箱根駅伝で15年ぶりの総合優勝を狙う早大が12月13日、埼玉・所沢キャンパスで合同取材会を開いた。 この日は撮影と共通取材、個別取材を実施。共通取材で花田勝彦駅伝監督は「今年もかなり良いかたちで準備ができたと思っています […]

NEWS 連覇か、V奪回か?「ニューイヤー駅伝2026」に挑む強豪3チームの意気込み/旭化成・トヨタ自動車・富士通
PR

2025.12.13

連覇か、V奪回か?「ニューイヤー駅伝2026」に挑む強豪3チームの意気込み/旭化成・トヨタ自動車・富士通

2026年の幕開けを飾る全日本実業団対抗駅伝(通称・ニューイヤー駅伝)は、第70回の記念大会として1月1日、前橋市にある群馬県庁前をスタートし、上州路をぐるりと回って県庁に戻る7区間・総距離100kmのコースで行われる。 […]

NEWS ロス瑚花アディアが60m7秒48のユタ州立大新記録 東京・城西高出身で今秋から留学中

2025.12.13

ロス瑚花アディアが60m7秒48のユタ州立大新記録 東京・城西高出身で今秋から留学中

12月10日に米国・ユタ州でブリガム・ヤング大で行われた同大学招待競技会室内女子60mで、ロス瑚花アディア(ユタ州立大)が7秒48で4位に入った。従来のユタ州立大記録38年ぶりの更新となる。 ロスは東京・駒沢中から城西高 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top