HOME 駅伝

2022.10.30

拓大・不破聖衣来「不安」の中でつかんだ2年連続5区区間賞!「楽しむだけじゃダメ」/全日本大学女子駅伝
拓大・不破聖衣来「不安」の中でつかんだ2年連続5区区間賞!「楽しむだけじゃダメ」/全日本大学女子駅伝

◇第40回全日本大学女子駅伝(10月30日/宮城・6区間38.1km)

10月30日に行われた第40回全日本大学女子駅伝。6連覇に挑む名城大と並び、最も注目を集めたランナー・拓大の不破聖衣来(2年)がその底力を改めて示した。

アキレス腱のケガ、貧血など、長いトンネルに入った2022年だったが、9月の日本インカレ10000mを制し、その後は徐々に調子を上げられるはずだった。

広告の下にコンテンツが続きます

だが、なかなかコンディションが整わず、「60%ぐらい」と感じて臨んだ前日の1000mの刺激が、「30~40%ぐらいの感覚でした」。レース前は「不安でした」と吐露する。

それでも、他のメンバーが「不破のために」と奮闘を誓い、その言葉通り前回は9位でもらったタスキを、7位で渡してくれた。

「設定とか記録の目標はなく、楽しむことを目標に」不破は2年連続の最長5区に挑む。

9.2kmを28分00秒という驚異的な区間新をマークした前回ほどの迫力は確かにない。それでも、29分39秒にまとめて、3つ順位を上げた。チームは目標の2年連続3位は逃したが、連続入賞となる5位に。不破自身は「取れるとは思っていませんでした」という2年連続の区間賞にも輝き、「つらいことも結構あったけど、沿道の応援のお陰でで楽しく走れました」と笑顔をのぞかせた。

前回大会の快走、さらに昨年12月に10000mで当時日本歴代2位(現3位)の30分45秒21をマークしたことから、大きな注目を集めるランナーになった。

だが、苦しい時間を過ごし、「楽しむだけじゃこれからはダメ」と口元を引き締める。

悩みが多かった分だけ、「自分の引き出しみたいなのは増えた感じはあります」。我慢の先に、光があると信じて、不破は前を見つめた。

◇第40回全日本大学女子駅伝(10月30日/宮城・6区間38.1km) 10月30日に行われた第40回全日本大学女子駅伝。6連覇に挑む名城大と並び、最も注目を集めたランナー・拓大の不破聖衣来(2年)がその底力を改めて示した。 アキレス腱のケガ、貧血など、長いトンネルに入った2022年だったが、9月の日本インカレ10000mを制し、その後は徐々に調子を上げられるはずだった。 だが、なかなかコンディションが整わず、「60%ぐらい」と感じて臨んだ前日の1000mの刺激が、「30~40%ぐらいの感覚でした」。レース前は「不安でした」と吐露する。 それでも、他のメンバーが「不破のために」と奮闘を誓い、その言葉通り前回は9位でもらったタスキを、7位で渡してくれた。 「設定とか記録の目標はなく、楽しむことを目標に」不破は2年連続の最長5区に挑む。 9.2kmを28分00秒という驚異的な区間新をマークした前回ほどの迫力は確かにない。それでも、29分39秒にまとめて、3つ順位を上げた。チームは目標の2年連続3位は逃したが、連続入賞となる5位に。不破自身は「取れるとは思っていませんでした」という2年連続の区間賞にも輝き、「つらいことも結構あったけど、沿道の応援のお陰でで楽しく走れました」と笑顔をのぞかせた。 前回大会の快走、さらに昨年12月に10000mで当時日本歴代2位(現3位)の30分45秒21をマークしたことから、大きな注目を集めるランナーになった。 だが、苦しい時間を過ごし、「楽しむだけじゃこれからはダメ」と口元を引き締める。 悩みが多かった分だけ、「自分の引き出しみたいなのは増えた感じはあります」。我慢の先に、光があると信じて、不破は前を見つめた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.12

現代の駅伝ランナーのためにデザインされたナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!

ナイキは11月12日、2025-2026年の駅伝シーズンに向け、⽇本のランナーからインスピレーションを受けてデザインされた「EKIDEN PACK」コレクションを発売することを発表した。 駅伝シーズンを象徴する存在として […]

NEWS WAライジングスター賞 女子は張家楽、嚴子怡の中国投てきコンビ、エチオピアのハイロムが候補選手

2025.11.12

WAライジングスター賞 女子は張家楽、嚴子怡の中国投てきコンビ、エチオピアのハイロムが候補選手

世界陸連(WA)は11月11日、ワールド・アスレティクス・アワード2025の「ライジングスター賞」の女子候補選手を発表した。 「ライジングスター賞」はU20選手を対象とした最優秀賞で、前日の男子に続き、女子も3人がノミネ […]

NEWS RIKUJOフェスティバル サニブラウンと鵜澤飛羽の参加が決定!世界陸上入賞の井戸、松本とともにミニリレフェスに参戦

2025.11.11

RIKUJOフェスティバル サニブラウンと鵜澤飛羽の参加が決定!世界陸上入賞の井戸、松本とともにミニリレフェスに参戦

11月11日、日本陸連は11月29日に開催される「RIKUJO フェスティバル in 国立競技場」に参加するゲストアスリートの第2弾として、東京世界選手権の代表のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、鵜澤飛羽(JAL […]

NEWS 22年世界陸上100m銀ブレイシー ドーピング違反で3年9ヵ月の資格停止処分 禁止薬物使用と居場所義務違反

2025.11.11

22年世界陸上100m銀ブレイシー ドーピング違反で3年9ヵ月の資格停止処分 禁止薬物使用と居場所義務違反

米国アンチ・ドーピング機関(USADA)は11月10日までに、2022年オレゴン世界選手権100mで銀メダルを獲得したM.ブレイシーが、内部告発者の情報に基づく調査の結果、アンチ・ドーピング規則違反で45ヵ月(3年9ヵ月 […]

NEWS サイラス・ジュイ氏 デンソーランニングコーチ就任 インターハイ3000m障害2連覇や北海道マラソンV ドラマ「陸王」出演

2025.11.11

サイラス・ジュイ氏 デンソーランニングコーチ就任 インターハイ3000m障害2連覇や北海道マラソンV ドラマ「陸王」出演

デンソー女子陸上長距離部は11月10日、ランニングコーチにサイラス・ジュイ氏が就任したと発表した。 ケニア出身で39歳のジュイ氏。千葉・流経大柏高に、ジョセファト・ダビリ氏とともに留学生として来日した。インターハイ300 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top