HOME 国内

2022.10.16

15年世界陸上代表・石塚晴子が現役引退 400mHU20日本記録保持者、15年インターハイ3冠
15年世界陸上代表・石塚晴子が現役引退 400mHU20日本記録保持者、15年インターハイ3冠


15年北京世界選手権女子4×400mリレー代表の石塚晴子(LAWSON)が現役を引退した。

1997年生まれの25歳で大阪府出身。中学校時代に陸上を始め200mで全中に出場した。新宮美歩や三木汐莉にあこがれて地元大阪の強豪・東大阪大敬愛高に進学してその才能が花開く。

高2時に400m3位、400mハードルと800mで2位、4×400mリレーを優勝してチームの総合優勝に貢献。圧巻だったのが15年の和歌山インターハイで、400mを高校歴代4位となる53秒30で優勝すると、400mハードルは高校新となる57秒09で制して2冠を達成した。さらに800mは2位、4×400mリレーも勝って3冠。同級生の郡菜々佳(現・新潟アルビレックスRC)とともに敬愛旋風を巻き起こし、男子の幸長慎一(現・四国大AC)とともにMVPに選出された。石塚は5日間で合計14レースを走破している。

広告の下にコンテンツが続きます

同年8月の北京世界選手権でリレーメンバー入り。出走はならなかったが先輩の新宮以来となる高校生代表となった。

東大阪大進学後の5月に400mハードルでU20日本新となる56秒75をマーク。U20世界選手権には400mと400mハードルで出場した。ドイツへ留学するなどしたあと、大学を休学・退学。17年10月からは現所属で競技を続けた。

その後は自己記録を更新することができなかったが試行錯誤しながらさまざまな環境で走り続ける傍ら、ユニフォームや迷惑撮影などについての問題提起や、TWOLAPS TCの横田真人コーチらとのイベント運営、得意のイラストでの発信など、積極的に活動している。

10月15日のミドルディスタンスサーキット兵庫大会を最後に「今の形での競技活動に区切りをつけることにしました」とSNSで報告。今後は「引き続きローソンにて正社員として働く予定」としている。

400mハードルの高校記録(57秒09)とU20日本記録(56秒75)は今も残る。インターハイで複数種目やリレーに果敢に挑戦する姿は、ライバルや後に続く選手に多大な影響を与え、自身が先輩たちにあこがれたように石塚にあこがれた後輩たちが東大阪大敬愛高の門を叩いている。存在感を放った稀有なアスリートがトラックを去った。

15年北京世界選手権女子4×400mリレー代表の石塚晴子(LAWSON)が現役を引退した。 1997年生まれの25歳で大阪府出身。中学校時代に陸上を始め200mで全中に出場した。新宮美歩や三木汐莉にあこがれて地元大阪の強豪・東大阪大敬愛高に進学してその才能が花開く。 高2時に400m3位、400mハードルと800mで2位、4×400mリレーを優勝してチームの総合優勝に貢献。圧巻だったのが15年の和歌山インターハイで、400mを高校歴代4位となる53秒30で優勝すると、400mハードルは高校新となる57秒09で制して2冠を達成した。さらに800mは2位、4×400mリレーも勝って3冠。同級生の郡菜々佳(現・新潟アルビレックスRC)とともに敬愛旋風を巻き起こし、男子の幸長慎一(現・四国大AC)とともにMVPに選出された。石塚は5日間で合計14レースを走破している。 同年8月の北京世界選手権でリレーメンバー入り。出走はならなかったが先輩の新宮以来となる高校生代表となった。 東大阪大進学後の5月に400mハードルでU20日本新となる56秒75をマーク。U20世界選手権には400mと400mハードルで出場した。ドイツへ留学するなどしたあと、大学を休学・退学。17年10月からは現所属で競技を続けた。 その後は自己記録を更新することができなかったが試行錯誤しながらさまざまな環境で走り続ける傍ら、ユニフォームや迷惑撮影などについての問題提起や、TWOLAPS TCの横田真人コーチらとのイベント運営、得意のイラストでの発信など、積極的に活動している。 10月15日のミドルディスタンスサーキット兵庫大会を最後に「今の形での競技活動に区切りをつけることにしました」とSNSで報告。今後は「引き続きローソンにて正社員として働く予定」としている。 400mハードルの高校記録(57秒09)とU20日本記録(56秒75)は今も残る。インターハイで複数種目やリレーに果敢に挑戦する姿は、ライバルや後に続く選手に多大な影響を与え、自身が先輩たちにあこがれたように石塚にあこがれた後輩たちが東大阪大敬愛高の門を叩いている。存在感を放った稀有なアスリートがトラックを去った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.11

タイの19歳ブーンソンが100m9秒94!!!日本記録上回るアジア歴代3位、U20世界選手権2大会ファイナル

東南アジア大会がタイ・バンコクのスパチャラサイ競技場で行われ、男子100mでタイのプリポル・ブーンソンが9秒94(+0.7)をマークした。 予選で出されたこの記録はアジア歴代で日本記録(9秒95:山縣亮太)を上回る3位。 […]

NEWS 青学大・原晋監督が最大のライバルに駒大 「勝つ知識、ノウハウを兼ね備える」 箱根V3へ不安材料は「経験者が少ない」

2025.12.11

青学大・原晋監督が最大のライバルに駒大 「勝つ知識、ノウハウを兼ね備える」 箱根V3へ不安材料は「経験者が少ない」

第102回箱根駅伝で3連覇を狙う青学大が、都内の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 壮行会後に記者会見が行われ、一番のライバル校を問われた原監督は「一番はやはり駒澤大学です。ここ11年 […]

NEWS 箱根駅伝V3へ青学大が壮行会 主将・黒田朝日「新たな歴史を作る舞台」 2年連続区間賞・塩出翔太「良い報告ができるように」

2025.12.11

箱根駅伝V3へ青学大が壮行会 主将・黒田朝日「新たな歴史を作る舞台」 2年連続区間賞・塩出翔太「良い報告ができるように」

第102回箱根駅伝で3連覇を狙う青学大が、都内の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 お昼休みで多くの学生や教職員が集まるなか、原監督は「シーズン当初は新体制となり、学生たちには『勝つ確 […]

NEWS 青学大・原監督「バーディー×2」駒大・藤田監督「4本の柱」総合力の「上握り10貫」など指揮官たちが“前哨戦”/箱根駅伝トークバトル

2025.12.11

青学大・原監督「バーディー×2」駒大・藤田監督「4本の柱」総合力の「上握り10貫」など指揮官たちが“前哨戦”/箱根駅伝トークバトル

「第102回箱根駅伝トークバトル」が12月10日、東京・恵比寿ガーデンプレイスで行われた。 前回優勝校の青学大・原晋監督、同2位の駒大・藤田敦史監督、同3位の國學院大・前田康弘監督、同4位でトークバトル初登場の早大・花田 […]

NEWS 【箱根駅伝エントリー】登録選手336人が決定 最多出身高は13年ぶりの駅伝名門校! 都道府県別では埼玉が2年連続トップ

2025.12.10

【箱根駅伝エントリー】登録選手336人が決定 最多出身高は13年ぶりの駅伝名門校! 都道府県別では埼玉が2年連続トップ

第102回箱根駅伝のチームエントリーが12月10日に行われ、今回も1チーム16人、21チーム計336人が選手登録された。 登録選手を出身高校別に見ると、佐久長聖高(長野)が13人で最多となった。続いて、洛南高(京都)が1 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top