
◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)1日目
女子10000mは、7300m過ぎに集団から抜け出した不破聖衣来(拓大)が、そのまま逃げ切って、32分55秒31で頂点に立った。
昨年12月、自身初の10000mのレースでいきなり日本歴代2位となる30分45秒21の好タイムを叩き出した不破。オレゴン世界選手権の参加標準記録(31分25秒00)をも突破し、今シーズンの活躍が期待された。
だが、1月の全国都道府県対抗女子駅伝の後、右アキレス腱の周囲に炎症を起こし、5月の日本選手権10000mを欠場。オレゴンへの道が閉ざされた。
今大会は4月中旬の日本学生個人選手権以来、約5ヵ月ぶりのレース。だが、決して順調ではなかった。故障は治って、練習を再開していたものの、8月に貧血の症状が出て、今大会に向けて一度もスピード練習を積めなかったという。
そのため、スピードが速くなる5000mではなく、よりゆったりとしたペースが刻める10000mを復帰初戦に選んだ。「直前まで棄権(欠場)も考えましたが、無理せずに最後まで走り切ることを目標にレースに挑みました」。
コンディション的には「4割程度だった」が、序盤から先頭に立って、集団を牽引。中盤では6~7人いる先頭集団の後方に下がり、その集団からこぼれ落ちそうな場面もあった。しかし、残り6周。「これまで支えてくださった人たちの顔が脳裏に浮かび、脚が自然と前に出ました」と、そこで前に出る予定はなかったものの、トップに立つ。それまでの1周80秒前後のラップを77秒あたりまで引き上げた。
「実はあの場面が一番きつかったです」と振り返るが、後続を徐々に引き離してトップでフィニッシュ。これで1年生優勝した前回の5000mに続き、2年連続でタイトルを手にし、「優勝して恩返しがしたかったのでうれしいです」。その目には光るものがあった。
「スタート前はちょっと不安もありましたが、それでも最初から最後まで楽しんで走ることができました」と不破。この後は、「来年の世界選手権の代表に入れるようしっかり練習を積んでいきたい」と抱負を語った。来夏、ブダペスト行きの切符をつかむため、これからの駅伝シーズンや、トラックレースで弾みとなる走りが見られるか――。19歳の再挑戦に再び注目が集まる。
文/花木 雫
◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)1日目女子10000mは、7300m過ぎに集団から抜け出した不破聖衣来(拓大)が、そのまま逃げ切って、32分55秒31で頂点に立った。昨年12月、自身初の10000mのレースでいきなり日本歴代2位となる30分45秒21の好タイムを叩き出した不破。オレゴン世界選手権の参加標準記録(31分25秒00)をも突破し、今シーズンの活躍が期待された。だが、1月の全国都道府県対抗女子駅伝の後、右アキレス腱の周囲に炎症を起こし、5月の日本選手権10000mを欠場。オレゴンへの道が閉ざされた。今大会は4月中旬の日本学生個人選手権以来、約5ヵ月ぶりのレース。だが、決して順調ではなかった。故障は治って、練習を再開していたものの、8月に貧血の症状が出て、今大会に向けて一度もスピード練習を積めなかったという。そのため、スピードが速くなる5000mではなく、よりゆったりとしたペースが刻める10000mを復帰初戦に選んだ。「直前まで棄権(欠場)も考えましたが、無理せずに最後まで走り切ることを目標にレースに挑みました」。コンディション的には「4割程度だった」が、序盤から先頭に立って、集団を牽引。中盤では6~7人いる先頭集団の後方に下がり、その集団からこぼれ落ちそうな場面もあった。しかし、残り6周。「これまで支えてくださった人たちの顔が脳裏に浮かび、脚が自然と前に出ました」と、そこで前に出る予定はなかったものの、トップに立つ。それまでの1周80秒前後のラップを77秒あたりまで引き上げた。「実はあの場面が一番きつかったです」と振り返るが、後続を徐々に引き離してトップでフィニッシュ。これで1年生優勝した前回の5000mに続き、2年連続でタイトルを手にし、「優勝して恩返しがしたかったのでうれしいです」。その目には光るものがあった。「スタート前はちょっと不安もありましたが、それでも最初から最後まで楽しんで走ることができました」と不破。この後は、「来年の世界選手権の代表に入れるようしっかり練習を積んでいきたい」と抱負を語った。来夏、ブダペスト行きの切符をつかむため、これからの駅伝シーズンや、トラックレースで弾みとなる走りが見られるか――。19歳の再挑戦に再び注目が集まる。文/花木 雫RECOMMENDED おすすめの記事
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