◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)1日目
男子10000mはフィリップ・ムルワ(創価大)が28分36秒70で優勝し、関大3年生の亀田仁一路が28分49秒45で日本人トップの4位。この種目では昨年の上田颯汰(関学大)に続いて、2年連続で関西勢が日本人最上位という結果になった。
「昨年は上田さんが3年生で日本人トップだったので、僕も意識して走りました」と亀田。6000m手前で箱根駅伝9区区間記録保持者の中村唯翔(青学大)に先行されながらも、伊豫田達弥(順大)と競り合いながら、中村の射程圏内でレースを進める。
亀田が動いたのは8000m付近。「ラスト5周からならば、自分のレースに持ち込める」と伊豫田を振り切ると、8500m付近で中村に追いついた。その後はラストのスパート勝負に備える。「ラスト150mであれば、絶対に勝てるという思いを持っていました」と一気にスパート。最後の直線で中村を突き放し、ガッツポーズでフィニッシュラインを駆け抜けた。
兵庫・姫路商高時代の5000mの自己ベストは14分25秒76。関東の大学からの誘いもあったそうだが、「目標は5000mで12分台を出すこと。関西で結果を出して、こういう道もあるんだというところを見せたい」と、大きな目標を掲げて関大に入学した。
多くの高校長距離選手が目指す箱根駅伝ではない、別の道を選択。その中でも着実に力をつけ、昨年は5000mで13分台、10000mで28分台に突入した。さらに、全日本大学駅伝では日本学連選抜の1区を務め、区間賞の12秒遅れの6位で中継している。
「日本インカレで(日本人)1位を取ることは通過点。来年は学生に留まらず、本当の日本人のトップを目指したい」と見据える目標は高い。日本インカレの後は、チームとして20年ぶりの出場となる出雲駅伝(10月10日)に向けて調整していくという。
28分51秒55で5位の中村は、「レース前の目標は8位入賞でした。完全に合わせていない中でのレースだったので、合格点だと思います」と手応えを感じている様子。青学大は副主将の横田俊吾も29分02秒22で7位入賞を果たしており、駅伝シーズンに向けて順調に歩んでいるようだ。
文/馬場 遼

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.09.09
東京世界陸上日本代表選手名鑑
2025.09.09
2027年全中 陸上はリレー廃止で個人種目のみ 駅伝は男子6区間→5区間に
-
2025.09.09
-
2025.09.09
-
2025.09.08
2025.09.03
開幕迫る東京世界陸上!聖地・国立競技場の大会装飾も公開 準備も最終段階
-
2025.09.06
-
2025.09.04
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.27
アディダス アディゼロから2025年秋冬新色コレクションが登場!9月1日より順次販売
-
2025.08.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.09.09
10000m代表の葛西潤「最大限のパフォーマンス発揮できるように」ケガを乗り越え再び世界に挑戦/東京世界陸上
男子10000mで東京世界選手権代表に内定した葛西潤(旭化成)。昨年のパリ五輪に続いて日の丸を背負って走ることとなった。パートナーシップ契約を結ぶアディダスの協力のもと、単独インタビューに応えた。 今年4月の日本選手権1 […]
2025.09.09
2027年全中 陸上はリレー廃止で個人種目のみ 駅伝は男子6区間→5区間に
日本中体連陸上競技部は、9月9日までに2027年以降の全中の陸上大会と駅伝大会(全国中学校駅伝)について実施内容の方針を固めた。 陸上大会は、日本陸連の競技者育成指針に沿って、27年から男子400mと男子3000mを廃止 […]
2025.09.09
世界陸連セバスチャン・コー会長 「あと2年でさらに成長を加速させる」
9月8日、9日の両日、東京で世界陸連のカウンシル会議が行われ、世界陸連の今後の活動方針などが話し合われた。 世界陸連会長のセバスチャン・コー氏は、3期目の任期が満了する2027年で退任することが決まっており、会議冒頭で「 […]
2025.09.09
東京世界陸上トップ8で来年5月の世界リレー出場権 世界リレーは秋のアルティメット選手権と27年北京世界陸上の選考大会
世界陸連は9月9日、来年実施される国際大会の参加基準と選考について発表した。 世界リレー大会は5月2日、3日の日程でボツワナの首都・ハボローネで、U20世界選手権は8月5日~9日で、米国・オレゴンのユージンで、それぞれ開 […]
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/