HOME 国内、世界陸上、日本代表
「ここまできたら入賞ラインに入りたかった」西山雄介が日本人最高タイムで13位/世界陸上
「ここまできたら入賞ラインに入りたかった」西山雄介が日本人最高タイムで13位/世界陸上


◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)3日目

オレゴン世界陸上3日目のモーニングセッションに行われた男子マラソン。西山雄介(トヨタ自動車)が世界選手権日本人最高タイムとなる2時間8分35秒で13位に入った。

気温17.4度と涼しさを感じる中でスタートしたレースは、5kmを15分43秒とゆったりとしたペースで入ると、中間点は1時間4分08秒で通過。「30kmあたりで(レースが)動くのは分かっていたので、前の方で準備していた」と話す西山は、先頭が見えるポジションで構えていた。

広告の下にコンテンツが続きます

ただ、20km以降は1kmごとのスプリットが2分50秒から3分07秒とペースが大きく上下するなかで「脚を使ってしまった」と、徐々に集団の中でのポジションを下げてしまう。31kmでタミラト・トーラ(エチオピア)が飛び出したが、これについて行くことはできず、33km地点で15秒ほどの差をつけられた。

それでも、一番苦しくなる35km以降も1km3分10秒以内のペースを守る粘りのレースを展開。前から遅れてくる選手をかわしていき、8位とは1分差でフィニッシュした。

「これまでの世界選手権より気温が低いので、記録は出るだろうと思っていました。一番は肝心なところで前と勝負できなかったのが課題。順位が分かっていなかったですが、13位までいったらやっぱり入賞ラインに入りたかった」と悔しさを口にする。

三重・伊賀白鳳高時代からトラックや駅伝で活躍し、駒大時代は学生三大駅伝に1年生からフル出場。トヨタ自動車入社後も2020年のニューイヤー駅伝3区で区間賞を獲得するなど、着実に力をつけていた。初マラソンとなった今年2月の別府大分毎日マラソンで2時間7分47秒の大会新で優勝し、世界選手権の出場権を獲得。27歳で初めて世界の舞台に立った。

日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)が新型コロナウイルスの陽性反応で欠場するなか、日本のエース格として十分な走りを見せた西山。「世界の壁はまだまだ高い。この経験を次に生かし、世界と戦えるようパリ五輪を狙っていきます」と力を込めた。

◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)3日目 オレゴン世界陸上3日目のモーニングセッションに行われた男子マラソン。西山雄介(トヨタ自動車)が世界選手権日本人最高タイムとなる2時間8分35秒で13位に入った。 気温17.4度と涼しさを感じる中でスタートしたレースは、5kmを15分43秒とゆったりとしたペースで入ると、中間点は1時間4分08秒で通過。「30kmあたりで(レースが)動くのは分かっていたので、前の方で準備していた」と話す西山は、先頭が見えるポジションで構えていた。 ただ、20km以降は1kmごとのスプリットが2分50秒から3分07秒とペースが大きく上下するなかで「脚を使ってしまった」と、徐々に集団の中でのポジションを下げてしまう。31kmでタミラト・トーラ(エチオピア)が飛び出したが、これについて行くことはできず、33km地点で15秒ほどの差をつけられた。 それでも、一番苦しくなる35km以降も1km3分10秒以内のペースを守る粘りのレースを展開。前から遅れてくる選手をかわしていき、8位とは1分差でフィニッシュした。 「これまでの世界選手権より気温が低いので、記録は出るだろうと思っていました。一番は肝心なところで前と勝負できなかったのが課題。順位が分かっていなかったですが、13位までいったらやっぱり入賞ラインに入りたかった」と悔しさを口にする。 三重・伊賀白鳳高時代からトラックや駅伝で活躍し、駒大時代は学生三大駅伝に1年生からフル出場。トヨタ自動車入社後も2020年のニューイヤー駅伝3区で区間賞を獲得するなど、着実に力をつけていた。初マラソンとなった今年2月の別府大分毎日マラソンで2時間7分47秒の大会新で優勝し、世界選手権の出場権を獲得。27歳で初めて世界の舞台に立った。 日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)が新型コロナウイルスの陽性反応で欠場するなか、日本のエース格として十分な走りを見せた西山。「世界の壁はまだまだ高い。この経験を次に生かし、世界と戦えるようパリ五輪を狙っていきます」と力を込めた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.17

日本陸連が育成年代の競技会ガイドラインを策定 来年の滋賀インターハイについて18時開始案など対応継続

日本陸連は12月17日に第106回理事会を開き、「育成年代における競技会ガイドライン」を策定したことを発表した。 このガイドラインは日本陸連がかねてから示している「競技者育成指針」に基づいたもので、「育成年代における競技 […]

NEWS 世界リレー日本代表要項を発表!北京世界選手権のメダル、出場目指して 世界競歩チーム選手権、世界ロードラニング選手権も

2025.12.17

世界リレー日本代表要項を発表!北京世界選手権のメダル、出場目指して 世界競歩チーム選手権、世界ロードラニング選手権も

日本陸連は12月17日、ボツワナ・ハボローネで26年5月2日~3日に開催される世界リレーの日本代表選考要項を発表した。 2027年北京世界選手権の出場権獲得、および世界選手権でのメダル獲得のため、戦略的に選手団をは編成す […]

NEWS U20世界選手権の日本代表選考要項を発表!U20世界8位以内など記録重視の選考に

2025.12.17

U20世界選手権の日本代表選考要項を発表!U20世界8位以内など記録重視の選考に

日本陸連は12月17日、米国・オレゴンで8月5日~9日に開催されるU20世界選手権の日本代表選考要項を発表した。 世界で活躍できるU20カテゴリートップレベルの競技者を派遣し、金メダル獲得を目指す選手団を編成する方針。参 […]

NEWS 26年日本選手権の参加資格発表 参加標準と申込資格記録の2つを採用 アジア大会選考

2025.12.17

26年日本選手権の参加資格発表 参加標準と申込資格記録の2つを採用 アジア大会選考

日本陸連は12月17日、第106回理事会を開き、来年の第110回日本選手権の参加資格について発表した。 今回は「参加標準記録」と「申込資格」の2つの参加資格を設定し、参加標準記録は高く定められている。ターゲットナンバー( […]

NEWS 今年度限りでの「引退」を表明した村澤明伸インタビュー【後編】 〝ぬけぬけ病〟に苦しんだ実業団生活、来年度からはチームのコーチに就任

2025.12.17

今年度限りでの「引退」を表明した村澤明伸インタビュー【後編】 〝ぬけぬけ病〟に苦しんだ実業団生活、来年度からはチームのコーチに就任

全国高校駅伝や箱根駅伝でヒーローになった村澤明伸(SGホールディングス、34歳)が今年度限りでの「引退」を表明した。実業団では故障に苦しみながら、マラソンにも挑戦。北海道マラソンで優勝して、MGCにも出場した。来年度から […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top