2022.05.24
第99回関西学生陸上競技対校選手権大会(関西インカレ)が5月25日から28日までの4日間、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極競技場)で行われる(ハーフマラソンの部は4月21日に終了)。コロナ禍の影響で2年続けて秋に延期されたため、3年ぶりに通常の5月開催。9月の日本インカレの舞台となる「西京極」でどんな熱戦が繰り広げられるか。注目選手をピックアップする。
女子100mは11秒3台突入なるか
最も注目を集めそうなのが女子100mだ。昨年の東京五輪4×100mリレーで1走を務めた青山華依(甲南大)と、補欠としてサポートした壹岐あいこ(立命大)が、世界を見据えたハイレベルの争いを繰り広げるだろう。
今季は、4月の日本学生個人選手権(100m)、織田記念(100m)、5月の静岡国際(200m)、セイコーゴールデングランプリ(200m)と直接対決を重ねてきた。日本学生個人優勝、準決勝で学生歴代5位・関西学生新の11秒47(+2.0)をマークした青山が、セイコーゴールデングランプリ以外はすべて先着とやや優勢か。
昨年は腰の痛みに悩まされた青山は、この冬は筋力で身体を支えられるようウエイトトレーニングやサーキットトレーニングを積極的に取り入れた。さらに、ショートダッシュも重点的にこなし、トップスピードは着実にアップ。あとは、それをスタートからどう組み立てられるかが課題で、「スタートからしっかりと出て、中盤でトップスピードに乗って、後半落とさない」という理想のレースができれば、11秒3台が視野に入る。
学生個人を制してワールドユニバーシティゲームズ(ユニバ)の代表内定を得られたが、大会は延期に。だが、最大のターゲットは7月のオレゴン世界選手権。4×100mリレーはすでに出場権を得ているため、そのメンバーとして再び世界に挑むためにも、2週間後に控える日本選手権に向けた大きな試金石となるレースだ。
対する壹岐も、それは同じ。全中、インターハイを制してきた得意の200mを回避して、今大会の個人種目は100mに絞った。昨年の日本選手権や日本インカレ(いずれも2位)でも青山に先着しており、持ち味の後半の爆発力につながるスタートができれば、11秒58の自己ベストは大きく短縮してきそう。
東京五輪の舞台に立てなかったことを力の差としっかり受け止め、この冬は「1歩1歩の接地を力強くすること」を目指してきた。春先はうまくつながらず、日本学生個人は100m3位、200m2位ながらユニバ代表入りを逃したている。しかし、5月の静岡国際200mで自己新の23秒62(-0.2)をマーク。オレゴンの4継メンバー入りに向けて、青山との勝負は大きなステップとなるはずだ。
2人の他にも、昨年の日本選手権室内60m覇者・三浦愛華(園田学園女大)、昨年のインターハイ女王・永石小雪(立命大)らも参戦。大会記録(11秒57、17年)はもちろん、青山が保持する関西学生記録、さらには高橋萌木子(平成国際大)が2009年に作った日本学生記録(11秒32)に近づくようなハイレベルの予感が漂う。
日本選手権覇者、学生チャンピオンらが続々登場
この他にも、注目種選手が目白押し。女子400mハードルには昨年の日本選手権を1年生ながら制した山本亜美(立命大)が登場。5月に代替大会として行われた関西学生チャンピオンシップでは優勝しているが、秋に延期された前回大会は欠場しているため、初優勝を懸けたレースとなる。
昨年の日本インカレを制し、「学生王者」として臨むのが男子1部十種競技の川元莉々輝(立命大)、女子10000m競歩の籔田みのり(武庫川女大)、同棒高跳の大坂谷明里(園田学園女大)の3人。棒高跳には高校記録(4m13)保持者で、2年連続高校日本一の実績を持つチームメイトの古林愛理もおり、注目種目の1つだ。
男子1部で、400mでユニバ代表に名を連ねた岩崎立来(大体大)、400mハードルで前回ただ1人50秒を切る49秒96で制した村上翔(同大)、男子棒高跳4連覇が懸かる三戸田湧司(関学大)らがどんなパフォーマンスを見せるか。また、昨年の日本インカレ10000mで日本人トップ(5位)を占めた上田颯汰(関学大)は5000m、10000mの2種目にエントリーした。
女子も飛田凜香ら立命大勢を中心とした長距離や、毎年激戦となる両リレーなどで、学生トップレベルの争いが見られそうだ。
インカレの見どころの1つ「学校対抗」は、男子1部は前回優勝の立命大と2年ぶりV奪還を狙う関学大が中心。女子は立命大、前回初Vの園田学園女大らの争いか。男子2部は1部から降格した龍谷大、阪大などが軸となりそうだ。
大会は「あすリートチャンネル」でLIVE配信される。
女子100mは11秒3台突入なるか
最も注目を集めそうなのが女子100mだ。昨年の東京五輪4×100mリレーで1走を務めた青山華依(甲南大)と、補欠としてサポートした壹岐あいこ(立命大)が、世界を見据えたハイレベルの争いを繰り広げるだろう。 今季は、4月の日本学生個人選手権(100m)、織田記念(100m)、5月の静岡国際(200m)、セイコーゴールデングランプリ(200m)と直接対決を重ねてきた。日本学生個人優勝、準決勝で学生歴代5位・関西学生新の11秒47(+2.0)をマークした青山が、セイコーゴールデングランプリ以外はすべて先着とやや優勢か。 昨年は腰の痛みに悩まされた青山は、この冬は筋力で身体を支えられるようウエイトトレーニングやサーキットトレーニングを積極的に取り入れた。さらに、ショートダッシュも重点的にこなし、トップスピードは着実にアップ。あとは、それをスタートからどう組み立てられるかが課題で、「スタートからしっかりと出て、中盤でトップスピードに乗って、後半落とさない」という理想のレースができれば、11秒3台が視野に入る。 学生個人を制してワールドユニバーシティゲームズ(ユニバ)の代表内定を得られたが、大会は延期に。だが、最大のターゲットは7月のオレゴン世界選手権。4×100mリレーはすでに出場権を得ているため、そのメンバーとして再び世界に挑むためにも、2週間後に控える日本選手権に向けた大きな試金石となるレースだ。 対する壹岐も、それは同じ。全中、インターハイを制してきた得意の200mを回避して、今大会の個人種目は100mに絞った。昨年の日本選手権や日本インカレ(いずれも2位)でも青山に先着しており、持ち味の後半の爆発力につながるスタートができれば、11秒58の自己ベストは大きく短縮してきそう。 東京五輪の舞台に立てなかったことを力の差としっかり受け止め、この冬は「1歩1歩の接地を力強くすること」を目指してきた。春先はうまくつながらず、日本学生個人は100m3位、200m2位ながらユニバ代表入りを逃したている。しかし、5月の静岡国際200mで自己新の23秒62(-0.2)をマーク。オレゴンの4継メンバー入りに向けて、青山との勝負は大きなステップとなるはずだ。 2人の他にも、昨年の日本選手権室内60m覇者・三浦愛華(園田学園女大)、昨年のインターハイ女王・永石小雪(立命大)らも参戦。大会記録(11秒57、17年)はもちろん、青山が保持する関西学生記録、さらには高橋萌木子(平成国際大)が2009年に作った日本学生記録(11秒32)に近づくようなハイレベルの予感が漂う。日本選手権覇者、学生チャンピオンらが続々登場
この他にも、注目種選手が目白押し。女子400mハードルには昨年の日本選手権を1年生ながら制した山本亜美(立命大)が登場。5月に代替大会として行われた関西学生チャンピオンシップでは優勝しているが、秋に延期された前回大会は欠場しているため、初優勝を懸けたレースとなる。 昨年の日本インカレを制し、「学生王者」として臨むのが男子1部十種競技の川元莉々輝(立命大)、女子10000m競歩の籔田みのり(武庫川女大)、同棒高跳の大坂谷明里(園田学園女大)の3人。棒高跳には高校記録(4m13)保持者で、2年連続高校日本一の実績を持つチームメイトの古林愛理もおり、注目種目の1つだ。 男子1部で、400mでユニバ代表に名を連ねた岩崎立来(大体大)、400mハードルで前回ただ1人50秒を切る49秒96で制した村上翔(同大)、男子棒高跳4連覇が懸かる三戸田湧司(関学大)らがどんなパフォーマンスを見せるか。また、昨年の日本インカレ10000mで日本人トップ(5位)を占めた上田颯汰(関学大)は5000m、10000mの2種目にエントリーした。 女子も飛田凜香ら立命大勢を中心とした長距離や、毎年激戦となる両リレーなどで、学生トップレベルの争いが見られそうだ。 インカレの見どころの1つ「学校対抗」は、男子1部は前回優勝の立命大と2年ぶりV奪還を狙う関学大が中心。女子は立命大、前回初Vの園田学園女大らの争いか。男子2部は1部から降格した龍谷大、阪大などが軸となりそうだ。 大会は「あすリートチャンネル」でLIVE配信される。
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