2022.01.02
◇第66回全日本実業団対抗駅伝/ニューイヤー駅伝in群馬(1月1日/群馬7区間100km)
日本長距離界の「エース」としての実力を、改めて示した走りとなった。
公田から伊勢崎までの13.6kmを駆け抜ける3区で、旭化成の相澤晃が激走。20年にトヨタ自動車・西山雄介、21年に住友電工・田村和希が作った区間記録37分39秒を一気に30秒も塗り替える37分09秒で、ニューイヤー駅伝初出場にして区間賞に輝いた。
10位と劣勢の位置から、「先頭に近い位置まで持っていき、ライバルたちは離しておく」ことを目指してスタート。「追い風に結構助けられた」(相澤)とはいえ、最初の5kmを13分19秒で通過し、10kmはなんと「26分51秒」でカバーした。
あくまでもテレビ中継内の速報値のため鵜呑みにすることはできないが、その数字が持つインパクトは強烈だ。ただ、本人は冷静に、「3区は速いペースで走って、後半粘ることが求められる。26分台でも抵抗なくいけた」と振り返る。
2位へと押し上げ、優勝を争いのライバルと目された富士通、トヨタ自動車、Hondaからは30秒から1分のリードを奪った。社会人1年目だった昨年は、ケガでメンバーから外れていただけに、「2年分の走りができた。区間新はうれしい」と胸を張った。
チームは4区以降伸び悩み、前回に続く3位で2年ぶりの優勝はならなかった。区間ごとの浮き沈みを「もったいない。それは来年の課題」と受け止めている。
それでも、27分18秒75の日本新で初優勝し、東京五輪代表入りを決めた一昨年の日本選手権以来とも言えるインパクトのある走りだった。相澤自身にとっても、手応えを得られるものだったに違いない。
昨年は、10000mで17位にとどまった東京五輪、11月の九州実業団駅伝では1区で2位にとどまるなど、それほど目立った結果を残せていない。「あの(日本)記録はまぐれじゃないことを証明したい」という気持ちは強い。
そのためには、もう1度足元を見つめる必要性を感じている。一昨年の日本新以降、日本人初の「26分台」を口にしてきたが、それは「来年や再来年に出せるようにしたい」と少し先の目標とした。
今年は「まずは自分の日本記録の更新」がターゲット。この日出した26分台を、本当の実力と言えるほどに「今年、しっかりと力をつけたい」と言う。その中に、「来年は4区を」という思いももちろんある。
初めてのニューイヤー駅伝で取り戻した自信を胸に、次は再びトラックで世界を目指していく、
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2025.01.20
青学大の皆渡星七が悪性リンパ腫を公表「がんになっても箱根を目指したい」
-
2025.01.20
-
2025.01.20
2025.01.19
【大会結果】第30回全国都道府県対抗男子駅伝(2025年1月19日)
-
2025.01.15
-
2025.01.19
2024.12.22
早大に鈴木琉胤、佐々木哲の都大路区間賞2人が来春入学!女子100mH谷中、松田ら推薦合格
-
2024.12.22
-
2024.12.30
-
2025.01.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.01.21
男子ハーフでマンツが59分17秒の北米新!女子もケラティ・フレズギが自身の北米記録更新/ヒューストンマソン
1月19日、米国テキサス州でヒューストンマラソンが開催され、ハーフマラソンでは男子、女子ともに北米記録が樹立された。 男子では、59分17秒で優勝した20歳のA.ゴベナ(エチオピア)と最後まで競り合ったA.マンツ(米国) […]
2025.01.21
【プレゼント】ハーツ&ハーツクリニックの 「スーパーシール」 ~「レギュラー」と「ベタ貼り」セット/2025年2月号
ハーツ&ハーツクリニックのベストセラー商品である独自の「周波数加工®」…「ハーツ加工®」を施した「スーパーシール」。 貼るだけで呼吸が楽になり、ピッチ&ストライドアップをアシストするなど、アスリート間で非常に高 […]
2025.01.20
青学大の皆渡星七が悪性リンパ腫を公表「がんになっても箱根を目指したい」
今年の第101回箱根駅伝で連覇を達成した青学大に所属する皆渡星七(3年)が自身のSNSを更新し、昨年11月に「悪性リンパ腫」と診断されたことを公表した。 皆渡は大阪・関大北陽高出身。昨年は箱根駅伝のメンバー16人にも入っ […]
2025.01.20
【プレゼント】鼻パッドのないスポーツサングラス「AirFly」 クレーマージャパン限定モデル!/2025年2月号
眼鏡の聖地・福井県鯖江市で誕生し、より良いパフォーマンスを求めるすべてのアスリート、スポーツを愛する人へ、世界特許取得の鼻パッドのないスポーツサングラスとして人気を博している「AirFly(エアフライ)」。この製品を生み […]
2025.01.20
棒高跳・諸田実咲が4m25 シュマンスキが男子60mHで7秒41/WAインドアツアー
1月19日、ルクセンブルクで世界陸連(WA)室内ツアー・シルバーのCMCMルクセンブルク室内が開催され、女子棒高跳に日本記録保持者の諸田実咲(アットホーム)が出場し、4m25で6位に入った。 諸田は4m00から跳び始め、 […]
Latest Issue 最新号
2025年2月号 (1月14日発売)
駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝