HOME 駅伝

2022.01.02

地元SUBARUが大健闘の2位!前回予選敗退から「一人ひとりがライバル」で切磋琢磨/ニューイヤー駅伝
地元SUBARUが大健闘の2位!前回予選敗退から「一人ひとりがライバル」で切磋琢磨/ニューイヤー駅伝

◇第66回全日本実業団対抗駅伝/ニューイヤー駅伝in群馬(1月1日/群馬7区間100km)

広告の下にコンテンツが続きます

昨年の東日本予選で途中棄権となり、連続出場が20年で途切れてから1年。群馬・太田を拠点にするSUBARUが、地元を力強く駆け抜け、大躍進の準Vを果たした。

その全日本の出場を逃した後からキャプテンを務める25歳の梶谷瑠哉は、「東日本の後から、一人ひとりがそれぞれに目標をしっかりと立て、それをクリアしてきた。それが駅伝の目標達成につながった」と胸を張った。

目指すは「入賞」。そのために奥谷亘監督が決めたオーダーは、「駅伝は先手必勝」。1区から主力を惜しげもなく投入し、2区を務めた昨年のU20世界選手権5000m金メダルののスーパールーキー、ベンソン・キプラガットがその実績通りの実力を披露し、区間賞の快走でトップに立つ。

3区の梶谷は、「トップで来たのには驚いた」と言うが、順位を5つ下げたものの上位にしっかりと踏みとどまる。

広告の下にコンテンツが続きます

そして、この1年のチームを象徴する存在である4区の清水歓太が、3位へと再浮上させると、5区の照井明人が2位へ。入賞へは安全圏。だが、それでも選手たちは前を目指して走り続けた。

6区の小山司はHondaに抜かれたものの、トップだった三菱重工をかわして2位に押し上げると、アンカー・口町亮は、タスキを受けた当初に16秒あったHondaとの差を一時は5秒にまで詰める。優勝までもがちらつく展開は、現実のものとはならなかったが、2年ぶりの地元・上州路を堂々戦い抜いた7人は、2位の表彰を受けて胸を張った。

予選敗退から始まったこの1年を、奥谷監督は「人ってこんなに変われるんだ」としみじみと振り返る。甘さのあったチーム内の雰囲気がガラリと変わり、一人ひとりの取り組みも変わった。

その流れの中で、清水が5000mで13分22秒25をマーク。昨年はケガでほとんどレースに出られなかった25歳の大躍進は、他の選手たちに刺激と、自信をもたらした。

梶谷は、今のチーム内の雰囲気を「一人ひとりがライバル意識を持っていて、練習からお互いに『負けたくない』という雰囲気ができている」と語る。

キプラガット以外に、それほど華やかなキャリアを持つ選手はいない。それでも、名門チームと押しのけた強さを身につけたSUBARU。どん底から這い上がったこの経験は、さらなる飛躍へのエネルギーとなるだろう。

◇第66回全日本実業団対抗駅伝/ニューイヤー駅伝in群馬(1月1日/群馬7区間100km) 昨年の東日本予選で途中棄権となり、連続出場が20年で途切れてから1年。群馬・太田を拠点にするSUBARUが、地元を力強く駆け抜け、大躍進の準Vを果たした。 その全日本の出場を逃した後からキャプテンを務める25歳の梶谷瑠哉は、「東日本の後から、一人ひとりがそれぞれに目標をしっかりと立て、それをクリアしてきた。それが駅伝の目標達成につながった」と胸を張った。 目指すは「入賞」。そのために奥谷亘監督が決めたオーダーは、「駅伝は先手必勝」。1区から主力を惜しげもなく投入し、2区を務めた昨年のU20世界選手権5000m金メダルののスーパールーキー、ベンソン・キプラガットがその実績通りの実力を披露し、区間賞の快走でトップに立つ。 3区の梶谷は、「トップで来たのには驚いた」と言うが、順位を5つ下げたものの上位にしっかりと踏みとどまる。 そして、この1年のチームを象徴する存在である4区の清水歓太が、3位へと再浮上させると、5区の照井明人が2位へ。入賞へは安全圏。だが、それでも選手たちは前を目指して走り続けた。 6区の小山司はHondaに抜かれたものの、トップだった三菱重工をかわして2位に押し上げると、アンカー・口町亮は、タスキを受けた当初に16秒あったHondaとの差を一時は5秒にまで詰める。優勝までもがちらつく展開は、現実のものとはならなかったが、2年ぶりの地元・上州路を堂々戦い抜いた7人は、2位の表彰を受けて胸を張った。 予選敗退から始まったこの1年を、奥谷監督は「人ってこんなに変われるんだ」としみじみと振り返る。甘さのあったチーム内の雰囲気がガラリと変わり、一人ひとりの取り組みも変わった。 その流れの中で、清水が5000mで13分22秒25をマーク。昨年はケガでほとんどレースに出られなかった25歳の大躍進は、他の選手たちに刺激と、自信をもたらした。 梶谷は、今のチーム内の雰囲気を「一人ひとりがライバル意識を持っていて、練習からお互いに『負けたくない』という雰囲気ができている」と語る。 キプラガット以外に、それほど華やかなキャリアを持つ選手はいない。それでも、名門チームと押しのけた強さを身につけたSUBARU。どん底から這い上がったこの経験は、さらなる飛躍へのエネルギーとなるだろう。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.06.30

【高校生FOCUS】男子棒高跳・井上直哉(阿南光高)「全国3冠取りたい」と意気込むボウルターは柔道黒帯

FOCUS! 高校生INTERVIEW 井上直哉 Inoue Naoya 阿南光高3徳島 注目の高校アスリートに焦点を当てる高校生FOCUS。今回はインターハイ徳島県大会男子棒高跳で5m21の県高校新記録をマークし、続く […]

NEWS 【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」

2025.06.30

【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」

学生長距離Close-upインタビュー 大濱逞真 Ohama Takuma 大東大2年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。49回目は、大東大の大 […]

NEWS 日本陸連・有森裕子新会長が小池百合子都知事訪問 東京世界陸上の成功誓う「素晴らしさと感動ふんだんに味わえるように」

2025.06.30

日本陸連・有森裕子新会長が小池百合子都知事訪問 東京世界陸上の成功誓う「素晴らしさと感動ふんだんに味わえるように」

日本陸連の新会長に就任した有森裕子会長と、同前会長で東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が6月30日に東京都庁を訪問し、小池百合子都知事と面会した。 冒頭で小池都知事は、有森氏が女性初の会長に就任したことに際し祝福し、「 […]

NEWS 64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める

2025.06.30

64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める

6月27日、米国の元長距離選手で、後にコーチとしても活躍したビル・デリンジャー氏が逝去した。91歳だった。 デリンジャー氏は5000mで3大会連続してオリンピックに出場(1956年メルボルン、1960年ローマ、1964年 […]

NEWS 100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権

2025.06.30

100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権

東京世界選手権の代表選考会となるジャマイカ選手権が6月26日から29日にキングストンで開催された。 男子100mはK.トンプソンが世界歴代6位、今季世界最高の9秒75(+0.8)で優勝した。トンプソンは現在23歳。これま […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top