2021.11.26
FOCUS! 高校生INTERVIEW
藏重みう Kurashige Miu
中京大中京3愛知
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介! 1回目は女子短距離の藏重みう選手(中京大中京2愛知)にインタビューしました。福井インターハイでは4×100mリレーの優勝に貢献したほか、10月には100m11秒58(高校歴代8位)の自己新、U18大会優勝。飛躍したきっかけは? 日頃の練習で心がけているものは? 座右の銘は? 藏重選手にいろいろ語っていただきました。
U18大会は集中して競技に向き合えた
――今季はさまざまな出来事がありました。振り返っていかがですか。
藏重 昨シーズンと違ってシーズン初めに日本グランプリシリーズに出る機会がたくさんありました。トップ選手のウォーミングアップの仕方だったり、招集所での立ち振る舞いだったり、トップの選手はこういう動きをするんだなと学べて。そこから、自分がそのレベルの選手になるには、どういう振る舞いをしなければいけないのかを学べた年になりました。
――どんなことが参考になりましたか。
藏重 例えばですが、レース前に他の選手と会話しても集中できる選手もいれば、まったくしゃべらずに一人に世界に入っていく選手も。そういう様子を見て、自分はどうした方がいいタイプかなと考えました。
――その例だと藏重さんはどちらのタイプですか。
藏重 私は周りと少し話したいタイプです(笑)。
――そういった学びを高校生の試合で生かせた場面はありましたか。
藏重 周りの選手の雰囲気に呑まれない状態が、グランプリシリーズを経験する中で作れるようになってきていました。U18大会で私は優勝を狙って決勝の舞台に立ちましたが、周りに影響されずに、集中して競技に向き合えたのかなと思います。
――夏から秋にかけてさらにもう一段伸びた背景は。
藏重 インターハイ100m準決勝落ちした悔しさが一番の理由です。スタートが得意なのに、スタートで差をつけられてそのままフィニッシュ。「得意」を生かすことができなかった点で、自分の課題をもう一度見つめ直し、スタートの改善に取り組んだことがつながりました。一番感覚をつかめたのは、けん引走でスタートから4歩目まで進む練習です。一番力をもらえる身体の角度と足の位置をつかめました。
――11秒58の感覚はやはり違いましたか。
藏重 推進力が今までの比にならないほど感じ、意識しなくてもどんどん脚が前に出て進んでいく感覚がありました。
人を育てることと教育に興味
――今取り組んでいる課題はありますか。
藏重 11歩目あたりから接地位置が真下ではなく少し内側に入ってしまうので、推進力を持続するように、その修正に取り組みます。
――山口県の中学校(山口大附属光中)から愛知県の中京大中京高へ進学しました。
藏重 生まれが名古屋なんですが、その後山口に引っ越しました。山口には父が仕事で残っていて、愛知には母と弟と一緒に来ています。中京大中京でモチベーションの高い仲間たちと一緒にやることが、伸びた一番の理由だと思います。先輩の倉橋(美穂)さん(3年)には尊敬とともに、自分もそこに到達したい思いがありましたので、先輩と同じ練習をする中で追いついて追い越したいとやってきました。
――座右の銘は。
藏重 中学時代の合宿で栗木聡先生に教えてもらった「人間、本気になれば大差なし」。今、差が生まれているとしたら、自分はまだまだがんばれていないんだなと胸に刻んでいます。
――今後の目標、将来の夢をお願いします。
藏重 自己ベストは11秒58ですが、それをいつでも出せる状況ではないので、来年は11秒5台をコンスタントに出せるようにしたいです。将来はまだ明確に決めていないのですが、人を育てること、教育に興味があるのでそれを学べるところに進みたいなと思っています。
◎くらしげ・みう/2004年4月19日生まれ。愛知県生まれ。山口大附属光中(山口)→中京大中京高(愛知)。中学時代から全国大会を経験。今年の福井インターハイでは200m3位、アンカーを務めた4×100mリレーでは優勝に貢献した。自己ベストは100m11秒58(21年/高校歴代8位、高2歴代4位)、200m23秒79(21年/高2歴代4位)。4×100mリレーでは、アンカーを務めた11月3日のエコパトラックゲームスで高校歴代3位の45秒29をマークした。
構成/奥村 崇
U18大会は集中して競技に向き合えた
――今季はさまざまな出来事がありました。振り返っていかがですか。 藏重 昨シーズンと違ってシーズン初めに日本グランプリシリーズに出る機会がたくさんありました。トップ選手のウォーミングアップの仕方だったり、招集所での立ち振る舞いだったり、トップの選手はこういう動きをするんだなと学べて。そこから、自分がそのレベルの選手になるには、どういう振る舞いをしなければいけないのかを学べた年になりました。 ――どんなことが参考になりましたか。 藏重 例えばですが、レース前に他の選手と会話しても集中できる選手もいれば、まったくしゃべらずに一人に世界に入っていく選手も。そういう様子を見て、自分はどうした方がいいタイプかなと考えました。 ――その例だと藏重さんはどちらのタイプですか。 藏重 私は周りと少し話したいタイプです(笑)。 ――そういった学びを高校生の試合で生かせた場面はありましたか。 藏重 周りの選手の雰囲気に呑まれない状態が、グランプリシリーズを経験する中で作れるようになってきていました。U18大会で私は優勝を狙って決勝の舞台に立ちましたが、周りに影響されずに、集中して競技に向き合えたのかなと思います。 ――夏から秋にかけてさらにもう一段伸びた背景は。 藏重 インターハイ100m準決勝落ちした悔しさが一番の理由です。スタートが得意なのに、スタートで差をつけられてそのままフィニッシュ。「得意」を生かすことができなかった点で、自分の課題をもう一度見つめ直し、スタートの改善に取り組んだことがつながりました。一番感覚をつかめたのは、けん引走でスタートから4歩目まで進む練習です。一番力をもらえる身体の角度と足の位置をつかめました。 ――11秒58の感覚はやはり違いましたか。 藏重 推進力が今までの比にならないほど感じ、意識しなくてもどんどん脚が前に出て進んでいく感覚がありました。人を育てることと教育に興味
――今取り組んでいる課題はありますか。 藏重 11歩目あたりから接地位置が真下ではなく少し内側に入ってしまうので、推進力を持続するように、その修正に取り組みます。 ――山口県の中学校(山口大附属光中)から愛知県の中京大中京高へ進学しました。 藏重 生まれが名古屋なんですが、その後山口に引っ越しました。山口には父が仕事で残っていて、愛知には母と弟と一緒に来ています。中京大中京でモチベーションの高い仲間たちと一緒にやることが、伸びた一番の理由だと思います。先輩の倉橋(美穂)さん(3年)には尊敬とともに、自分もそこに到達したい思いがありましたので、先輩と同じ練習をする中で追いついて追い越したいとやってきました。 ――座右の銘は。 藏重 中学時代の合宿で栗木聡先生に教えてもらった「人間、本気になれば大差なし」。今、差が生まれているとしたら、自分はまだまだがんばれていないんだなと胸に刻んでいます。 ――今後の目標、将来の夢をお願いします。 藏重 自己ベストは11秒58ですが、それをいつでも出せる状況ではないので、来年は11秒5台をコンスタントに出せるようにしたいです。将来はまだ明確に決めていないのですが、人を育てること、教育に興味があるのでそれを学べるところに進みたいなと思っています。 ◎くらしげ・みう/2004年4月19日生まれ。愛知県生まれ。山口大附属光中(山口)→中京大中京高(愛知)。中学時代から全国大会を経験。今年の福井インターハイでは200m3位、アンカーを務めた4×100mリレーでは優勝に貢献した。自己ベストは100m11秒58(21年/高校歴代8位、高2歴代4位)、200m23秒79(21年/高2歴代4位)。4×100mリレーでは、アンカーを務めた11月3日のエコパトラックゲームスで高校歴代3位の45秒29をマークした。 構成/奥村 崇
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.12.11
26年愛知アジア大会マラソン代表選考方針を発表!MGCシリーズ25-26覇者が内定
2024.12.07
不破聖衣来が10000mに出場し12位でフィニッシュ 完全復活へ実戦積む/エディオンDC
-
2024.11.24
-
2024.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.11
やり投・北口榛花2025年は「みんなで一緒にもう一度最高の感動を味わいたい!」タニタ健康大賞受賞でコンディション作りも明かす
健康総合企業の株式会社タニタが12月11日、日本人の健康づくりに貢献した個人・団体を顕彰する「タニタ健康大賞」を発表し、女子やり投のパリ五輪金メダリスト・北口榛花(JAL)が選ばれ、同日に贈賞式に出席した。 「競技中でも […]
2024.12.11
26年愛知アジア大会マラソン代表選考方針を発表!MGCシリーズ25-26覇者が内定
日本陸連は12月11日、2026年に開催される愛知アジア大会のマラソン代表選考方針を発表した。 「国際競技会に通用する『勝負強さ』と『スピード』を有するとともに本大会において最大限に持てる力を発揮できる競技者を選出し、メ […]
2024.12.11
27年北京世界陸上マラソン代表選考方針が発表!MGCファストパス突破者、MGCシリーズ26-27覇者が内定
日本陸連は12月11日、2027年北京世界選手権のマラソン代表選考方針を発表し、編成方針は「2027年度最重要国際競技会と位置づけ、メダル獲得および入賞を目指す競技者で選手団を編成する」とした。 そのうえで、代表内定基準 […]
2024.12.11
ニューイヤー駅伝のエントリー発表! トヨタ自動車は太田智樹、西山雄介 Hondaはパリ代表・小山直城、青木涼真ら 東日本VのGMOは吉田祐也が登録
12月11日、日本実業団陸上競技連合は第69回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝/2025年1月1日)のエントリー選手を発表した。 前回4回目の優勝を飾ったトヨタ自動車はパリ五輪10000m代表の太田智樹や福岡国際マ […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会