HOME 高校

2021.11.07

清風が大会新で13年ぶりの都大路へ 女子は薫英女学院が1時間8分24秒で16連覇/大阪府高校駅伝
清風が大会新で13年ぶりの都大路へ 女子は薫英女学院が1時間8分24秒で16連覇/大阪府高校駅伝


◇大阪府高校駅伝(11月6日/ヤンマーフィールド長居及び周回コース)

男子(7区間42.195km)は1978年から2008年まで31年連続で都大路出場を果たしていた清風が13年ぶりに復活した。2時間7分23秒で制し、35回目の制覇。1997年に同校が今回と同じ長居公園のロードコースでマークした大会記録(2時間7分52秒)を29秒更新するとともに、2連覇を目指した大阪を25秒差で振り切った。また、午前中に行われた女子(5区間21.0975km)は、昨年の全国大会7位の薫英女学院が1区から独走。全区間で区間賞を獲得するなど力の差を見せつけ、1時間8分24秒で16連覇(16回目)を果たした。

清風は、1区こそ藤本進次郎(3年)が、29分50秒の区間新をマークした大塚・白川陽大(3年)から58秒差の区間4位発進となったものの、「後ろのメンバーを信じて粘った」と話すように2区以降で反撃を開始。徐々に追い上げ、4区の田中裕一朗(3年)が3区・アントニー・マイナ(3年)の快走で先頭に立っていた興国を逆転した。その後も各選手が落ち着いた走りを見せ、大阪の追走を振り切り全国切符をつかんだ。

「全国出場ではなく、全国で戦うことを目標にチームをまめとめてきました」と2区を走った奥野達主将(3年)。自身はインターハイ5000m競歩で4位と競歩が専門ながら、「入学当初から個人では競歩で全国のトップ、チームではメンバーもそろっていたので都大路で結果を残すことを目標に取り組んできました。OBの方々をはじめ周囲の支えがあったからこその結果。感謝の気持ちでいっぱいです」と、13年ぶりのVに胸を張った。

追い込むはずの夏場に「コロナ禍の影響などで合宿が組めず苦労しました」と木村友泰コーチは話す。9月以降に、各地の記録会などに積極的に出場。レース経験を積むなどして、今回走った7人全員が5000m14分台と戦力を整え、総合力でつかんだ勝利だった。全国大会では、「さらに個々の力を上げ2時間5分台が目標」(奥野主将)と力強く抱負を話した。

薫英女学院は、1区を務めたインターハイ3000m4位の水本佳菜(2年)が後半で一気に抜け出して19分01秒の区間新。早くも独走態勢を築くと、その後も安定した走りで後続との差を広げ2017年に作った大会記録(1時間9分10秒)を46秒更新した。

「日差しもきつく暑さが心配だったので前半抑えて後半勝負を心掛けさせました。今回からコースが変わったこともあって、タイムなどは気にせず、まずは全国の出場権を取ることが目標でした。これで無事に第一関門を突破できたので、近畿、全国としっかり調子を上げていきたい」と安田功監督。全国を制した14年や16年の時のメンバーと比べても遜色ない戦力と言う。今年のチームスローガンに掲げる「全員戦力」、持ち前の総合力で5年ぶりの頂点を目指し都大路に挑む。

全国大会は12月26日、京都・たけびしスタジアム京都を発着点に行われる。清風は13年ぶり35回目、薫英女学院は16年連続16回目の出場となる。

文/花木 雫

◇大阪府高校駅伝(11月6日/ヤンマーフィールド長居及び周回コース) 男子(7区間42.195km)は1978年から2008年まで31年連続で都大路出場を果たしていた清風が13年ぶりに復活した。2時間7分23秒で制し、35回目の制覇。1997年に同校が今回と同じ長居公園のロードコースでマークした大会記録(2時間7分52秒)を29秒更新するとともに、2連覇を目指した大阪を25秒差で振り切った。また、午前中に行われた女子(5区間21.0975km)は、昨年の全国大会7位の薫英女学院が1区から独走。全区間で区間賞を獲得するなど力の差を見せつけ、1時間8分24秒で16連覇(16回目)を果たした。 清風は、1区こそ藤本進次郎(3年)が、29分50秒の区間新をマークした大塚・白川陽大(3年)から58秒差の区間4位発進となったものの、「後ろのメンバーを信じて粘った」と話すように2区以降で反撃を開始。徐々に追い上げ、4区の田中裕一朗(3年)が3区・アントニー・マイナ(3年)の快走で先頭に立っていた興国を逆転した。その後も各選手が落ち着いた走りを見せ、大阪の追走を振り切り全国切符をつかんだ。 「全国出場ではなく、全国で戦うことを目標にチームをまめとめてきました」と2区を走った奥野達主将(3年)。自身はインターハイ5000m競歩で4位と競歩が専門ながら、「入学当初から個人では競歩で全国のトップ、チームではメンバーもそろっていたので都大路で結果を残すことを目標に取り組んできました。OBの方々をはじめ周囲の支えがあったからこその結果。感謝の気持ちでいっぱいです」と、13年ぶりのVに胸を張った。 追い込むはずの夏場に「コロナ禍の影響などで合宿が組めず苦労しました」と木村友泰コーチは話す。9月以降に、各地の記録会などに積極的に出場。レース経験を積むなどして、今回走った7人全員が5000m14分台と戦力を整え、総合力でつかんだ勝利だった。全国大会では、「さらに個々の力を上げ2時間5分台が目標」(奥野主将)と力強く抱負を話した。 薫英女学院は、1区を務めたインターハイ3000m4位の水本佳菜(2年)が後半で一気に抜け出して19分01秒の区間新。早くも独走態勢を築くと、その後も安定した走りで後続との差を広げ2017年に作った大会記録(1時間9分10秒)を46秒更新した。 「日差しもきつく暑さが心配だったので前半抑えて後半勝負を心掛けさせました。今回からコースが変わったこともあって、タイムなどは気にせず、まずは全国の出場権を取ることが目標でした。これで無事に第一関門を突破できたので、近畿、全国としっかり調子を上げていきたい」と安田功監督。全国を制した14年や16年の時のメンバーと比べても遜色ない戦力と言う。今年のチームスローガンに掲げる「全員戦力」、持ち前の総合力で5年ぶりの頂点を目指し都大路に挑む。 全国大会は12月26日、京都・たけびしスタジアム京都を発着点に行われる。清風は13年ぶり35回目、薫英女学院は16年連続16回目の出場となる。 文/花木 雫

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

NEWS 実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

2024.07.26

実業団 VS 大学生! 日本一を決める駅伝大会「EXPO EKIDEN 2025」の出場チーム要件決定

7月26日、朝日放送グループホールディングスは大阪・関西万博開催を記念して実業団と大学生のトップチームがタスキをつなぐ駅伝「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」の大会概要を発表した。 この大 […]

NEWS ナイキがオストリッチデザインとオレンジを組み合わせた「エレクトリック パック」を発表 アルファフライ3などに採用

2024.07.26

ナイキがオストリッチデザインとオレンジを組み合わせた「エレクトリック パック」を発表 アルファフライ3などに採用

ナイキが7月26日、24年夏に向けた新たなラインナップ「エレクトリックパック」の発売を発表した。 55のユニークなシューズから構成される「エレクトリックパック」には、1987年の「エア サファリ」に採⽤されたアニマルプリ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top