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男子400mH日本記録保持者・為末大氏が国連機関の親善大使に就任「国境や人種の違いを乗り越えた共感を伝えたい」


男子400mハードルの日本記録(47秒89)保持者・為末大氏が国連機関であるユニタール(国連訓練調査研究所)の親善大使に就任し、7月14日にオンラインで記者会見を行った。

ユニタール(United Nations Institute for Training and Research)とは、主に開発途上国の国づくりを支える人材の育成などを行う機関で、ジュネーブ(スイス)に本部を置くほか、ニューヨーク(米国)など世界に事務所や拠点を置く。2003年7月には、第二次世界大戦の原爆被害から復興し、平和を象徴する都市として、広島に中四国地区唯一の国連機関として事務所が設置された。

親善大使の役目はさまざまな分野で活躍する著名人がその知名度や経験を生かし、ユニタールや広島事務所の活動周知のほか、SDGs(持続可能な開発目標)や平和といった世界が直面している諸問題に対し、啓発メッセージへの協力などがある。

広島県出身の為末氏は、現役時代に3度の五輪出場(00年シドニー、04年アテネ、08年北京)のほか、世界選手権では2度銅メダル(01年エドモントン、05年ヘルシンキ)を獲得。引退後は陸上だけなく多方面で活躍している。

為末氏は「広島出身で、これまで平和に関わる教育にたくさん関わってきた。私の祖母も被爆して私自身も被爆3世。世界を渡ってきて、スポーツには平和を構築していく力があると思う。現在はアジアの選手にスポーツを通じた教育と、各国の選手が合同合宿を行うなどの活動をしており、ユニタールの活動に感銘を受けた。私にも協力できることがあればと思いお受けした」と思いを語った。

また、親善大使としての活動については、「若い世代を中心に自分の言葉で世界の現状を伝えたいし、世界の課題も一緒に考えたい。スポーツを通じて、国境や人種の違いを乗り越えて、共感できるということを伝えていきたい」と意気込みを見せた。

為末氏の主な活動はポスターやウェブサイトなどを通じた広報活動への協力や、8月6日に行われるユニタールの特別セッションへの参加。国際デーなどに合わせた平和やジェンダー、コロナ禍からの復興、SDGs、防災などでビデオメッセージを発信するという。



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