◇2025オールスターナイト陸上(第65回実業団・学生対抗:8月9日/神奈川・レモンガススタジアム)
日本グランプリシリーズの実業団・学生対抗が行われ、男子100mは対抗外でのエントリーだった栁田大輝(東洋大)が10秒11(+0.6)でトップだった。
スタートから「いまいち」と栁田。身体一つ抜け出したまま「後半はうまく走れた」とそのままフィニッシュしたが、「風が吹かなかったですね」と、強い追い風が吹く“平塚の風”を味方にできず苦笑いする。それでも、日本選手権入賞だった小池祐貴(10秒21)、多田修平(10秒22)の住友電工の2人を0.1秒以上も差をつける強さを見せた。
その栁田は日本選手権の予選で不正スタート(フライング)により失格。「引きずりはしましたが、その日のうちにネタにしていましたし、練習に行かなくなったり、お酒を飲んだくれたりはしていません」。気持ちを切り替えて臨んだワールドユニバーシティゲームズでも銅メダルを獲得していた。
ワールドランキングで東京世界選手権の出場権内に位置しているが、日本選手権以降に参加標準記録(10秒00)を桐生祥秀(日本生命)、守祐陽(大東大)、清水空跳(星稜高2)と3人が突破。「日本選手権どうこうではなく、標準記録を突破しないとダメ。僕は9秒95(日本記録)を出さないと代表になれないですが、僕にできる限りのことを全部やり切って、それで出られなかったら仕方ない」。
山縣亮太(セイコー)の日本記録以上を出せれば、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ/9秒96)の記録を上回り、“3人目”に滑り込める可能性がある。「ドイツ(ワールドユニバーシティゲームズ)から帰ってきて、徐々に調子も上向いているので条件が合えば」と手応え十分。2日後の佐野スプリントは「天気次第」だが、Athlete Night Games(福井)などでしっかり狙って行く構えだ。
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