2018.07.16
日本&アジア・ジュニア女王インターハイ3連覇と「6m50」に照準ピタリ
6月上旬のアジア・ジュニア選手権で高校タイ・U20日本タイ記録となる6m44(+0.8)をジャンプし、金メダルに輝いた高良彩花(園田学園3兵庫)が、6月22 日の日本選手権でも快挙を成し遂げた。福岡・三潴高1年だった山下博子が8連覇へのスタートを切ったのが1967年。そして2連覇目となった68 年以来、50 年ぶりの〝高校生連覇〟を達成し、女子MVPにも輝いたのだ。全中を制して、インターハイも2連覇中。日本選手権でも大活躍したスーパー女子高生は今季、どのように〝進化〟を続けてきたのか。日本選手権の翌日、兵庫へ帰る直前の高良を直撃。怒涛の4連戦となった6月と、今後について話を聞いた。

怒涛の6月4連戦を振り返って
高良彩花(園田学園3兵庫)にとって、2018年6月は〝嵐のような日々〟になった。尼崎ナイター記録会(6月2日)、アジア・ジュニア選手権(6月7日~10日)、インターハイ近畿地区大会(6月14~17日)、日本選手権(6月22~24日)と4週連続で試合をこなすと、そのすべてで〝結果〟を残した。アジア・ジュニア選手権では金メダルを獲得。高校タイ・U20日本タイ記録となる6m44(+0.8)の跳躍は、「助走後半のさばきが良くて、踏み切りも乗っている感じがあり、かなり浮いたジャンプでした」と新井宏昌先生が評価するほどのパフォーマンスだった。兵庫、岐阜、滋賀、山口という4県で高良はどんな戦いをしてきたのか。
──まずは日本選手権の連覇おめでとうございます。一夜明けて、優勝の喜びが少しは湧いてきたんじゃないですか?
高良 優勝はうれしいですけど、記録があまり良くなかったので、さほど喜びは湧いてきません。昨日と同じ感想ですね(笑)。
──朝起きてみて、疲労度は大きかったですか?
高良 試合の後はいつも腰が痛くなるんですけど、今朝は身体もガチガチに固まっていました。
──4週連続で走幅跳の試合が続きました。そのすべてが終わり、今は安堵した状態でしょうか?
高良 そうですね。ホッとしたことで、一気に疲れが襲ってきました。でも、身体的には100mハードルにも出場した近畿インターハイの方がしんどかったです。
──今季は2月の日本陸連U18のシドニー遠征で6m12(+0.7)。4月22日の兵庫リレーカーニバルでは追い風参考で6m27(+3.3)、公認でもセカンドベストの6m17(+0.8)をマークしました。その後、5月末のインターハイ兵庫県大会は4×100mリレーのみの出場で、翌週から走幅跳は4連戦でした。初戦の尼崎ナイター記録会(6月2日)はどういう意図で出場したんですか?
高良 兵庫県大会が「免除」になったこともあり(※)、兵庫リレーカーニバル以降は試合がなかったんです。アジア・ジュニアの
前に足合わせをしておいた方がいいという考えです。3本跳びましたけど、感触は良かったです。
※注:アジア・ジュニア代表の選手はインターハイ都府県大会のエントリー種目はシード
──尼崎ナイター記録会は6m31(+2.1)をマークしています。そして、アジア・ジュニアで6m44が飛び出しました。どんな跳躍だったのですか?
高良 「ファウルをしてもいい」くらいの気持ちで前半から思い切り出て、後半も躊躇(ちゅうちょ)せずに行き、うまく刻むことができました。踏み切りが今までにないくらい、バコーンと鳴って。ビックリしすぎて覚えていないんですけど、空中動作もうまくできたと思います。
──6m44という記録を知ったときは、どんな感想でしたか?
高良 今出るか? という感じでしたね(笑)。6m30くらいは跳べるかなという感触はあったんですけど、そこまでは想像してなかったので。
──その後、近畿大会を挟んで日本選手権を迎えることになります。どんなシミュレーションをしていたんですか?
高良 近畿は6位以内に入ることだけを考えていました。日本選手権はU20世界選手権(7月10日~15日/フィンランド・タンペレ)の代表に選ばれたので、6m30くらいのアベレージを出したいと思っていました。連覇については特に意識していなかったです。
──近畿大会と日本選手権では「調整」が違ったと思いますが、どのように合わせてきたのですか?
高良 近畿の前までは練習もしっかりやってきたんですけど、近畿の後は疲労を抜きながら、合わせた感じです。
日本選手権は1回目の記録で2連覇決定
日本選手権では1回目に6m22(+0.5)を跳んでトップに立った高良は、3回目に6m14(-0.1)、4回目に6m17(+0.4)
をマーク。他の選手は6m10を超えることもできず、高校生ジャンパーの〝連覇〟が決まった。しかし、新井先生は、「アジア・ジュニア選手権で6m44を跳んだ時は、着地の最後まで身体がまっすぐに入ってきていたんですけど、日本選手権はちょっとズレていましたね。(着地で)右足が先に砂場に着くなど、もったいない部分がありました」と振り返る。決して満足な跳躍ができたわけではなかった。
(構成/酒井政人)
※この先は2018年7月14日発売の『月刊陸上競技』8月号でご覧ください
日本&アジア・ジュニア女王インターハイ3連覇と「6m50」に照準ピタリ
6月上旬のアジア・ジュニア選手権で高校タイ・U20日本タイ記録となる6m44(+0.8)をジャンプし、金メダルに輝いた高良彩花(園田学園3兵庫)が、6月22 日の日本選手権でも快挙を成し遂げた。福岡・三潴高1年だった山下博子が8連覇へのスタートを切ったのが1967年。そして2連覇目となった68 年以来、50 年ぶりの〝高校生連覇〟を達成し、女子MVPにも輝いたのだ。全中を制して、インターハイも2連覇中。日本選手権でも大活躍したスーパー女子高生は今季、どのように〝進化〟を続けてきたのか。日本選手権の翌日、兵庫へ帰る直前の高良を直撃。怒涛の4連戦となった6月と、今後について話を聞いた。
怒涛の6月4連戦を振り返って
高良彩花(園田学園3兵庫)にとって、2018年6月は〝嵐のような日々〟になった。尼崎ナイター記録会(6月2日)、アジア・ジュニア選手権(6月7日~10日)、インターハイ近畿地区大会(6月14~17日)、日本選手権(6月22~24日)と4週連続で試合をこなすと、そのすべてで〝結果〟を残した。アジア・ジュニア選手権では金メダルを獲得。高校タイ・U20日本タイ記録となる6m44(+0.8)の跳躍は、「助走後半のさばきが良くて、踏み切りも乗っている感じがあり、かなり浮いたジャンプでした」と新井宏昌先生が評価するほどのパフォーマンスだった。兵庫、岐阜、滋賀、山口という4県で高良はどんな戦いをしてきたのか。──まずは日本選手権の連覇おめでとうございます。一夜明けて、優勝の喜びが少しは湧いてきたんじゃないですか? 高良 優勝はうれしいですけど、記録があまり良くなかったので、さほど喜びは湧いてきません。昨日と同じ感想ですね(笑)。 ──朝起きてみて、疲労度は大きかったですか? 高良 試合の後はいつも腰が痛くなるんですけど、今朝は身体もガチガチに固まっていました。 ──4週連続で走幅跳の試合が続きました。そのすべてが終わり、今は安堵した状態でしょうか? 高良 そうですね。ホッとしたことで、一気に疲れが襲ってきました。でも、身体的には100mハードルにも出場した近畿インターハイの方がしんどかったです。 ──今季は2月の日本陸連U18のシドニー遠征で6m12(+0.7)。4月22日の兵庫リレーカーニバルでは追い風参考で6m27(+3.3)、公認でもセカンドベストの6m17(+0.8)をマークしました。その後、5月末のインターハイ兵庫県大会は4×100mリレーのみの出場で、翌週から走幅跳は4連戦でした。初戦の尼崎ナイター記録会(6月2日)はどういう意図で出場したんですか? 高良 兵庫県大会が「免除」になったこともあり(※)、兵庫リレーカーニバル以降は試合がなかったんです。アジア・ジュニアの 前に足合わせをしておいた方がいいという考えです。3本跳びましたけど、感触は良かったです。※注:アジア・ジュニア代表の選手はインターハイ都府県大会のエントリー種目はシード──尼崎ナイター記録会は6m31(+2.1)をマークしています。そして、アジア・ジュニアで6m44が飛び出しました。どんな跳躍だったのですか? 高良 「ファウルをしてもいい」くらいの気持ちで前半から思い切り出て、後半も躊躇(ちゅうちょ)せずに行き、うまく刻むことができました。踏み切りが今までにないくらい、バコーンと鳴って。ビックリしすぎて覚えていないんですけど、空中動作もうまくできたと思います。 ──6m44という記録を知ったときは、どんな感想でしたか? 高良 今出るか? という感じでしたね(笑)。6m30くらいは跳べるかなという感触はあったんですけど、そこまでは想像してなかったので。 ──その後、近畿大会を挟んで日本選手権を迎えることになります。どんなシミュレーションをしていたんですか? 高良 近畿は6位以内に入ることだけを考えていました。日本選手権はU20世界選手権(7月10日~15日/フィンランド・タンペレ)の代表に選ばれたので、6m30くらいのアベレージを出したいと思っていました。連覇については特に意識していなかったです。 ──近畿大会と日本選手権では「調整」が違ったと思いますが、どのように合わせてきたのですか? 高良 近畿の前までは練習もしっかりやってきたんですけど、近畿の後は疲労を抜きながら、合わせた感じです。日本選手権は1回目の記録で2連覇決定
日本選手権では1回目に6m22(+0.5)を跳んでトップに立った高良は、3回目に6m14(-0.1)、4回目に6m17(+0.4) をマーク。他の選手は6m10を超えることもできず、高校生ジャンパーの〝連覇〟が決まった。しかし、新井先生は、「アジア・ジュニア選手権で6m44を跳んだ時は、着地の最後まで身体がまっすぐに入ってきていたんですけど、日本選手権はちょっとズレていましたね。(着地で)右足が先に砂場に着くなど、もったいない部分がありました」と振り返る。決して満足な跳躍ができたわけではなかった。 (構成/酒井政人)※この先は2018年7月14日発売の『月刊陸上競技』8月号でご覧くださいRECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.11.06
【男子三段跳】長尾一輝(洛南高3)15m81=高校歴代8位タイ
2026.11.06
〝虎視眈々〟と初マラソンへ、HOKAアスリート・近藤幸太郎の新たな挑戦
2026.11.06
後藤大樹 シーズン最後は走幅跳で7m10!「楽しくやれました」と笑顔の自己新締め
2026.11.06
2026.11.06
2026.11.04
2026.10.31
【大会結果】第58回全日本大学駅伝(2026年11月1日)
2026.11.01
2026.10.31
2026.10.31
2026.11.01
2026.11.01
2026.10.17
2026.10.08
2026.10.17
Latest articles 最新の記事
2026.11.06
【男子三段跳】長尾一輝(洛南高3)15m81=高校歴代8位タイ
京都私学総体が11月6日、京都市のたけびしスタジアム京都で行われ、男子三段跳で長尾一輝(洛南高3京都)が高校歴代8位タイとなる15m81(+1.7)をマークした。 長尾は昨年、広島インターハイで自己新(15m30)を出し […]
2026.11.06
〝虎視眈々〟と初マラソンへ、HOKAアスリート・近藤幸太郎の新たな挑戦
大学・実業団ではチームのエースとして駅伝で活躍 近藤幸太郎というランナーを語る上で欠かせないのが、学生駅伝だ。愛知・豊川工業高校を卒業後、駅伝の名門・青山学院大学へ進学。 大学入学当初は世界やマラソン挑戦などは見据えず、 […]
2026.11.06
後藤大樹 シーズン最後は走幅跳で7m10!「楽しくやれました」と笑顔の自己新締め
男子400mの高校記録更新から中2日、後藤大樹(洛南高2年京都)が京都府私学総体(11月6日/たけびしスタジアム京都)で男子走幅跳に出場した。4回目に自己新となる7m10(+0.9)をマークして優勝。400mハードルで日 […]
2026.11.06
競歩指導者の鈴木茂雄氏が78歳で他界 競歩界の発展に尽力、日本陸連競歩部長など歴任
競歩指導者の鈴木茂雄氏が11月3日に病気のため亡くなった。78歳だった。 鈴木氏は東京都荒川区出身。区役所に勤務しながら競歩の指導に携わり、小坂忠広、園原健弘、今村文男といったオリンピアン、指導者として活躍する三浦康二氏 […]
2026.11.06
2027年WA室内ツアーの日程が決定 ゴールド大会はミルローズ・ゲームなど8試合
世界陸連(WA)は11月6日、27年のWA室内ツアーの日程を発表した。26年12月にも1試合実施されるが、残る73試合が1月から3月にかけて予定されている。 ツアーでは大会の規模により、ゴールド、シルバー、ブロンズ、チャ […]
Latest Issue
最新号

2026年11月号 (10月14日発売)
アジア大会総特集
駅伝プレビュー
